エコリシン点眼液
作成又は改訂年月
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** 2013年7月改訂 (第6版)
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* 2007年12月改訂
日本標準商品分類番号
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871319
薬効分類名
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エリスロマイシン・コリスチン点眼剤
承認等
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エコリシン点眼液
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販売名
販売名コード
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1319801Q1020
承認・許可番号
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承認番号
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14500AMZ01582000
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Ecolicin ophthalmic solution
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商標名
薬価基準収載年月
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1970年8月
販売開始年月
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1970年7月
貯法・使用期限等
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貯法
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気密容器、室温保存
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外箱及びラベルに記載(2年)
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使用期限
規制区分
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(注意-医師等の処方せんにより使用すること)
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処方せん医薬品
組成
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本剤はエリスロマイシンラクトビオン酸塩とコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムの混合粉末と溶解液からなり、用時粉末を溶解液で溶解して使用する。
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*有効成分:含量(溶解液1mL中)
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エリスロマイシンラクトビオン酸塩:5mg(力価)
コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム:5mg(力価)(15万単位)
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塩化ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル
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添加物
性状
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pH
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6.0~8.0
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浸透圧比
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約1
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無菌に製した白色の粉末と無色澄明の添付溶剤からなり、溶解したとき無色澄明の水性点眼剤である
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性状
一般的名称
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エリスロマイシンラクトビオン酸塩・コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム点眼液
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
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エリスロマイシン、コリスチンに対し過敏症の既往歴のある患者
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効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
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<適応菌種>
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エリスロマイシン/コリスチン感性菌
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眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)
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<適応症>
用法及び用量
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粉末を添付溶解液に用時溶解し、2~3時間毎に2~3滴ずつ点眼する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
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本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
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使用上の注意
重要な基本的注意
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使用中に感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す兆候があらわれた場合には、投与を中止すること。
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副作用
副作用等発現状況の概要
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本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
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その他の副作用
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頻度不明
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眼瞼炎、眼瞼皮膚炎、そう痒感
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結膜充血
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頻度不明
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眼瞼炎、眼瞼皮膚炎、そう痒感
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結膜充血
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副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
適用上の注意
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1. 投与経路
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3. 調製方法
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2. 投与時
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本剤は溶解後7日以内に使用すること。
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1. 投与経路
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3. 調製方法
薬物動態
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(参考:ウサギ)
ウサギに本剤を15分おきに4回点眼し、最終点眼15分後の房水中濃度は、エリスロマイシンが3.0~4.6μg/mL、コリスチンは1.25~3.15μg/mLであった。この値はそれぞれ単独で投与したときに比べて有意差は認められなかった。また、エリスロマイシン、コリスチンの血清への移行は認められなかった。
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眼組織内移行1)
臨床成績
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全国7施設で各種眼感染症を対象とした臨床試験を実施し、合計143例に本剤を投与した結果、有効性が認められた。2~8)
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(1) 疾患別臨床効果
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本剤の疾患別臨床効果は下記のとおりであった。
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結膜炎:97.9(93/95)
麦粒腫:83.3(10/12)
眼瞼炎・眼瞼膿瘍:64.3(9/14)
涙嚢炎:85.7(6/7)
角膜潰瘍:86.7(13/15)
総計:91.6(131/143)
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疾患名:有効率(%)
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上記143例中、細菌が検出された87件における菌種別臨床効果は下記のとおりであった。
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ブドウ球菌属:93.5(29/31)
溶血性レンサ球菌:100.0(4/4)
肺炎球菌:100.0(11/11)
ミクロコッカス属:100.0(2/2)
グラム陽性球菌(詳細不明):100.0(1/1)
グラム陽性桿菌(詳細不明):100.0(1/1)
緑膿菌:81.8(9/11)
ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌):100.0(20/20)
モラクセラ・ラクナータ(モラー・アクセンフェルト菌):100.0(1/1)
グラム陰性桿菌(詳細不明):80.0(4/5)
総計:94.3(82/87)
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菌種:有効率(%)
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(2) 検出菌別臨床効果
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薬効薬理
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1. 作用機序9)
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本剤の抗菌作用を示す作用機序は、それぞれ感受性菌に対するエリスロマイシンのもつ細菌の蛋白合成を阻害する作用と、コリスチンが有する細胞質膜を障害する作用とに基づいている。
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エリスロマイシンはin vitroで、グラム陽性菌のブドウ球菌属、肺炎球菌、レンサ球菌属及びジフテリア菌などに強い抗菌力を示し、グラム陰性菌の淋菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)及びモラクセラ・ラクナータ(モラー・アクセンフェルト菌)にも抗菌力を有している3)。また、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)にも抗菌作用を示す10)。一方、コリスチンはグラム陰性菌のヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)やモラクセラ・ラクナータ(モラー・アクセンフェルト菌)のほか、特に緑膿菌に対して強い抗菌作用を示す3)。
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2. 抗菌作用
有効成分に関する理化学的知見
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一般名
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エリスロマイシンラクトビオン酸塩(Erythromycin Lactobionate)
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略号
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EM(エリスロマイシン)
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化学名
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(2R,3S,4S,5R,6R,8R,10R,11R,12S,13R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-6,11,12-trihydroxy-2,4,6,8,10,12-hexamethyl-9-oxopentadecan-13-olide mono(4-O-β-D-galactopyranosyl-D-gluconate)
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構造式
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分子式
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C37H67NO13・C12H22O12
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分子量
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1092.22
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本品は白色の粉末である。
本品は水、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、アセトンに極めて溶けにくい。
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性状
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一般名
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コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム(Colistin Sodium Methanesulfonate)
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略号
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CL(コリスチン)
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構造式
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本品は白色~淡黄白色の粉末である。
本品は水に溶けやすく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
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性状
包装
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エコリシン点眼液 5mL×10本
(主薬:ガラス瓶、溶解液:5mLプラスチック点眼容器)
主要文献及び文献請求先
主要文献
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1)
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利岡誠夫他:エリスロマイシン・コリスチン配合剤の眼内移行について,参天製薬(株)社内資料 〔51316〕
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2)
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三井幸彦他:日本眼科紀要 19,661(1968) 〔51308〕
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3)
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大石正夫他:眼科臨床医報 62,397(1968) 〔51309〕
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4)
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田中直彦他:眼科臨床医報 63,860(1969) 〔51310〕
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5)
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丹羽 巽:眼科臨床医報 63,54(1969) 〔51311〕
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6)
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三根 亭他:眼科臨床医報 63,661(1969) 〔51312〕
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7)
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吉村 節他:診療と新薬 6,555(1969) 〔51313〕
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8)
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高久 功他:エコリシン点眼液の使用経験,参天製薬(株)社内資料 〔51319〕
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9)
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住木諭介:抗生物質 補遺 II p567, p707 東京大学出版会(1973) 〔51314〕
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中尾偕主他:西日本泌尿器科 56,461(1994) 〔57823〕
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10)
文献請求先
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文献請求先・製品に関するお問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
参天製薬株式会社 医薬事業部 医薬情報室
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〒533-8651(個別郵便番号) 大阪市東淀川区下新庄3-9-19
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TEL 0120-921-839 06-6321-7056
受付時間 9:00~17:00(土・日・祝日を除く)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
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参天製薬株式会社
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**大阪市北区大深町4-20
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