ベストロン耳鼻科用1%
作成又は改訂年月
**2015年6月改訂(第13版)
*2013年5月改訂
日本標準商品分類番号
871325
日本標準商品分類番号等
-
再審査結果公表年月(最新)
(耳科用)1995年6月 (鼻科用)2004年3月
2004年9月
-
再評価結果公表年月(最新)
薬効分類名
セフェム系抗生物質製剤
承認等
ベストロン耳鼻科用1%
販売名コード
1325702Q1040
承認・許可番号
-
承認番号
21900AMX01096
商標名
BESTRON FOR EAR AND NOSE 1%
薬価基準収載年月
2007年12月
販売開始年月
1996年9月
貯法・使用期限等
-
貯法
【取扱い上の注意】の項参照
製造後2年(溶解後の使用期限は【取扱い上の注意】の項参照)
-
使用期限
規制区分
**注) 注意-医師等の処方箋により使用すること
-
**処方箋医薬品注)
組成
-
粉末
成分・含量(1瓶中)
セフメノキシム塩酸塩50mg(力価)又は500mg(力価)
-
粉末
添加物
乾燥炭酸ナトリウム
-
溶解液(5mL又は50mL)
添加物(1mL中)
エデト酸ナトリウム水和物 0.2mg
パラオキシ安息香酸メチル 0.26mg
パラオキシ安息香酸プロピル 0.14mg
ホウ酸、リン酸水素ナトリウム水和物、リン酸二水素ナトリウム、塩化ナトリウム
セフメノキシム塩酸塩10mg(力価)
-
添付の溶解液に溶解後
成分・含量(1mL中)
性状
-
粉末
色
白色~帯橙淡黄色
-
溶解液(5mL又は50mL)
色
無色澄明
-
添付の溶解液に溶解後
剤形
局所外用液剤
-
添付の溶解液に溶解後
色
無色~淡黄色澄明
-
添付の溶解液に溶解後
pH
6.0~8.0
無菌製剤
-
その他
一般的名称
局所外用セフメノキシム塩酸
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
<適応菌種>
セフメノキシムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、ペプトストレプトコッカス属
<適応症>
耳科用
慢性副鼻腔炎で上顎洞根本手術を必要とする成人に、血管収縮剤により中鼻道の腫脹を十分減じた後、ネブライザーを用いて、ベストロン耳鼻科用1%を2mL、 1回噴霧吸入して、セフメノキシム濃度を測定したところ、上顎洞粘膜表面への移行量は、自然孔粘膜表面では、測定限界以下(<0.2)~>100μg/mL、上顎洞側壁粘膜表面では、測定限界以下(<0.2)~21.88μg/mL、上顎洞底粘膜表面では、2.35~50μg/mLである1)。
-
1. (参考)中耳内移行<モルモット>
ベストロン耳鼻科用1%をモルモットの中耳腔内(骨胞内)に0.02mL注入したときの中耳骨胞組織中のセフメノキシム濃度は図1のとおりで、投与10分後に365.8μg/g tissueを示し、時間経過とともに指数関数的に減少した。なお、血清中のセフメノキシム濃度は投与1時間後に最高値の0.230μg/mLを示し、時間経過とともに減少した。

ウサギに両鼻腔からベストロン耳鼻科用1%2mLを14分かけて噴霧吸入させたときの上顎洞内粘膜組織中のセフメノキシム濃度は図2のとおりで、投与15分後に4.02μg/g tissueを示し、時間経過とともに指数関数的に減少した。なお、血清中のセフメノキシム濃度は投与30分後に最高値の0.0134μg/mLを示し、時間経過とともに減少した。

また、ベストロン耳鼻科用1%を狭窄状態にしたウサギの上顎洞内に1mL注入したときの上顎洞内粘膜組織中のセフメノキシム濃度は図3のとおりで、投与1時間後に477.64μg/g tissueを示し、時間経過とともに指数関数的に減少した。
なお、血清中のセフメノキシム濃度は投与1時間後に最高値の 0.0123μg/mLを示し、時間経過とともに減少した。

-
2. (参考)上顎洞内組織移行<ウサギ>
臨床成績
1.二重盲検比較対照試験を含む401例についての成績概要は表1のとおりである。
1日投与量、投与期間は大部分が1回につき6~10滴点耳し、約10分間の耳浴が1日2回であり、投与期間は4週間以内であった。
なお、一般臨床試験の252例のうち、投与期間が4週間以内の症例は250例(99.2%)であり、その有効率は87.2%(218例/250例)であった。
2.
副鼻腔炎
一般名
セフメノキシム塩酸塩(Cefmenoxime Hydrochloride)〔JAN〕 略号:CMX
(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-Aminothiazol-4-yl) -2-(methoxyimino)acetylamino]-3-(1-methyl-1H-tetrazol-5-ylsulfanylmethyl)-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo [4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid hemihydrochloride
**構造式
**分子式
(C16H17N9O5S3)2・HCl
1059.58
融点(分解点)
性状
セフメノキシム塩酸塩は、白色~淡だいだい黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
ホルムアミド又はジメチルスルホキシドに溶けやすく、メタノールに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
セフメノキシム塩酸塩は定量するとき、換算した脱水物1mg当たり890~975μg(力価)を含む。ただし、本品の力価は、セフメノキシム(C16H17N9O5S 3:511.56)としての量を質量(力価)で示す。
取扱い上の注意
貯法
2.溶解後は、冷所に保存し、7日以内に使用すること(ただし、ネブライザーにより室温で使用する場合は、溶解後20時間以内に使用すること)。
包装
〔50mg(力価)・溶解液5mL〕×5
〔500mg(力価)・溶解液50mL〕×1
主要文献及び文献請求先
主要文献
-
1)馬場駿吉他:耳鼻咽喉科臨床, 89, 1521, 1996.
-
2)土屋皖司他:Chemotherapy, 29(S-1), 96, 1981.
-
3)西野武志他:Chemotherapy, 29(S-1), 57, 1981.
-
4)上野一恵他:Chemotherapy, 29(S-1), 42, 1981.
5)山本佑二郎他:薬理と治療, 14, 1341, 1986.
文献請求先
杏林製薬株式会社 くすり情報センター
*〒101-8311 東京都千代田区神田駿河台4-6
受付時間9:00~17:30(土・日・祝日を除く)
0120-409341
〒101-8311 東京都千代田区神田駿河台4-6
受付時間9:00~17:30(土・日・祝日を除く)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
千寿製薬株式会社
大阪市中央区平野町二丁目5番8号
*東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
杏林製薬株式会社
大阪市中央区平野町二丁目5番8号
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
溶解方法
※1 粉末及び溶解液は分割して調製しないでください。
(溶解後の薬液中の粉末成分が均一とならず、白濁することがあるため)
※2 溶解後は、冷所保存で7日以内に使用し、その期間を過ぎたものは使用しないでください。
(ただし、ネブライザーにより室温で保存する場合は、溶解後20時間以内に使用してください。)
〔50mg(力価)・溶解液5mL〕包装
1.粉末瓶の矢印(↑)の部分から親指で強く押し上げてください。

2.溶解液瓶の白い大キャップをまわしてとりはずし、液がこぼれないように開封した粉末瓶にしっかり差し込み、よく振って粉末を完全に溶かしてください。

3.溶解液瓶の方に薬液を移した後、粉末瓶をとりはずし、大キャップをし、固くしめてください。

4.青緑色の小キャップだけをとりはずし、使用してください。
また、使用後は必ず冷所に保存してください。

〔500mg(力価)・溶解液50mL〕包装
1.粉末瓶の矢印(↑)の部分から親指で強く押し上げてください。

2.溶解液瓶の大キャップをまわしてとりはずし、開封した粉末瓶をしっかり差し込み、よく振って粉末を完全に溶かしてください。

3.溶解液瓶の方に薬液を移した後、粉末瓶をとりはずし、大キャップをし、固くしめてください。

4.小キャップをとりはずし、使用してください。
また、使用後は必ず冷所に保存してください。

貯法
鼻科用
-
1. ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、チアノーゼ、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
喘息発作、呼吸困難(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
2. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー様症状(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、チアノーゼ、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
その他の副作用の表組
鼻科用
|
頻度不明 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
呼吸器注) |
喘鳴、咳嗽 |
鼻炎(鼻汁、くしゃみ等) |
|
消化器注) |
嘔吐 |
|
嘔気 |
過敏症注) |
|
|
発疹 |
その他注) |
頭痛 |
|
|
耳科用
|
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
過敏症注1) |
|
発疹 |
耳注2) |
菌交代症 |
外耳道湿疹、点耳時耳痛 |
鼻科用
注) 発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
耳科用
注1) 発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2) 発現した場合には、投与を中止すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
-
鼻科用
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
-
耳科用
小児等への投与
-
鼻科用
低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
-
耳科用
適用上の注意
噴霧吸入又は上顎洞内注入にのみ使用すること。
粉末及び溶解液は分割して調製しないこと(溶解後の薬液中の粉末成分が均一とならず、白濁することがあるため)。
-
鼻科用
点耳用にのみ使用すること。
粉末及び溶解液は分割して調製しないこと(溶解後の薬液中の粉末成分が均一とならず、白濁することがあるため)。
(2) 点耳のとき、容器の先端が直接耳に触れないように注意すること
-
(1)冷所保存した薬液を点耳する際、薬液の温度が低いと眩暈を起こすことが考えられるので、使用時には部屋の温度に戻して使用すること。
-
薬物動態
外耳炎・中耳炎
381例についての成績概要は表2のとおりである。
ネブライザーを用いた噴霧吸入では1回2又は4mLを1週間に3回の投与で、投与期間は大部分の症例が6週間※以内であり、有効率は78.2%(158例/202例)であった。
また、上顎洞内注入では、1回1mLを1週間に1回投与で、投与期間は大部分の症例が4週間以内であり、有効率は83.2%(149例/179例)であった。
【使用上の注意】鼻科用「重要な基本的注意」の次の内容に留意すること。
ネブライザーを用いた噴霧吸入に際しては、原則として中鼻道の開放等の鼻腔所見を確認し、鼻処置(鼻汁の吸引除去、腫脹の軽減等)を行った後、 4週間の投与を目安とし、臨床症状の改善がみられない場合は、投与を中止し、他の治療法に切り換えること。
臨床成績の表
外耳炎・中耳炎
表1.疾患別臨床効果
疾患名 |
有効率(%)有効以上 |
中耳炎
・急性化膿性中耳炎
・慢性化膿性中耳炎急性増悪症
・慢性化膿性中耳炎
計 |
92.0(23/25)
87.0(215/247)
72.2(70/97)
83.5(308/369) |
急性びまん性外耳炎 |
80.6(25/31) |
急性化膿性中耳炎+急性びまん性外耳炎 |
(1/1) |
合計 |
83.3(334/401) |
副鼻腔炎
表2.疾患別投与法別臨床効果
疾患名 |
投与法 |
有効率(%)有効以上 |
急性副鼻腔炎 |
噴霧吸入 |
90.2(37/41) |
|
上顎洞内注入 |
96.1(49/51) |
|
計 |
93.5(86/92) |
慢性副鼻腔炎 |
噴霧吸入 |
74.8(80/107) |
|
上顎洞内注入 |
79.3(69/87) |
|
計 |
76.8(149/194) |
慢性副鼻腔炎急性増悪症 |
噴霧吸入 |
75.9(41/54) |
|
上顎洞内注入 |
75.6(31/41) |
|
計 |
75.8(72/95) |
合計 |
噴霧吸入 |
78.2(158/202) |
|
上顎洞内注入 |
83.2(149/179) |
|
計 |
80.6(307/381) |
-
薬効薬理
1. 抗菌作用
緑膿菌、プロテウス属、インフルエンザ菌のグラム陰性菌及びブドウ球菌属、レンサ球菌属、ペプトストレプトコッカス属のグラム陽性菌に抗菌力を示し、その作用は殺菌的である(in vitro)。
耳鼻感染症患者から分離した緑膿菌、プロテウス属、インフルエンザ菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリスのグラム陰性菌及びブドウ球菌属、レンサ球菌属、ペプトストレプトコッカス属のグラム陽性菌に抗菌力を示す(in vitro)。
モルモットの中耳内に黄色ブドウ球菌を接種し作成した実験的急性中耳炎に対し、菌接種72時間後よりベストロン耳鼻科用1%を中耳内に0.1mL/回/日、 6日間連続投与した試験では、中耳炎症状の抑制効果が認められている。
ウサギの上顎洞内に黄色ブドウ球菌を接種し作成した実験的急性副鼻腔炎に対し、菌接種72時間後よりベストロン耳鼻科用1%を副鼻腔内に2mL/回/日、 7日間連続して噴霧吸入した試験では、副鼻腔炎症状の抑制効果が認められている。
また、ウサギの上顎洞内に黄色ブドウ球菌を接種し作成した実験的慢性副鼻腔炎に対し、菌接種96時間後よりベストロン耳鼻科用1%を1mL/回/日、 7日間連続して上顎洞内注入した試験あるいはウサギの上顎洞内にインフルエンザ菌を接種し作成した実験的慢性副鼻腔炎に対し、菌接種翌日よりベストロン耳鼻科用1%を1mL/回/日、7及び10日間連続して上顎洞内注入した試験では、それぞれ副鼻腔炎症状の抑制効果が認められている。
-
(1) グラム陰性・グラム陽性の好気性菌及び嫌気性菌に対する抗菌作用2~4)
-
(2) 耳鼻科臨床分離菌に対する抗菌作用
-
(3) 実験的急性中耳炎に対する効果5)
-
(4) 実験的副鼻腔炎に対する効果
作用機序は、細菌細胞壁の合成阻害である。
-
2. 作用機序2)
有効成分に関する理化学的知見
**化学名
**分子量
130℃付近から黄変し始め、徐々に褐変し約190℃で炭化するが、明確な融点及び分解点を示さない。
**力価
1.室温保存
<適応症>
耳科用
慢性副鼻腔炎で上顎洞根本手術を必要とする成人に、血管収縮剤により中鼻道の腫脹を十分減じた後、ネブライザーを用いて、ベストロン耳鼻科用1%を2mL、 1回噴霧吸入して、セフメノキシム濃度を測定したところ、上顎洞粘膜表面への移行量は、自然孔粘膜表面では、測定限界以下(<0.2)~>100μg/mL、上顎洞側壁粘膜表面では、測定限界以下(<0.2)~21.88μg/mL、上顎洞底粘膜表面では、2.35~50μg/mLである1)。
-
1. (参考)中耳内移行<モルモット>
ベストロン耳鼻科用1%をモルモットの中耳腔内(骨胞内)に0.02mL注入したときの中耳骨胞組織中のセフメノキシム濃度は図1のとおりで、投与10分後に365.8μg/g tissueを示し、時間経過とともに指数関数的に減少した。なお、血清中のセフメノキシム濃度は投与1時間後に最高値の0.230μg/mLを示し、時間経過とともに減少した。

ウサギに両鼻腔からベストロン耳鼻科用1%2mLを14分かけて噴霧吸入させたときの上顎洞内粘膜組織中のセフメノキシム濃度は図2のとおりで、投与15分後に4.02μg/g tissueを示し、時間経過とともに指数関数的に減少した。なお、血清中のセフメノキシム濃度は投与30分後に最高値の0.0134μg/mLを示し、時間経過とともに減少した。

また、ベストロン耳鼻科用1%を狭窄状態にしたウサギの上顎洞内に1mL注入したときの上顎洞内粘膜組織中のセフメノキシム濃度は図3のとおりで、投与1時間後に477.64μg/g tissueを示し、時間経過とともに指数関数的に減少した。
なお、血清中のセフメノキシム濃度は投与1時間後に最高値の 0.0123μg/mLを示し、時間経過とともに減少した。

-
2. (参考)上顎洞内組織移行<ウサギ>
臨床成績
1.二重盲検比較対照試験を含む401例についての成績概要は表1のとおりである。
2. 1日投与量、投与期間は大部分が1回につき6~10滴点耳し、約10分間の耳浴が1日2回であり、投与期間は4週間以内であった。
なお、一般臨床試験の252例のうち、投与期間が4週間以内の症例は250例(99.2%)であり、その有効率は87.2%(218例/250例)であった
副鼻腔炎
一般名
セフメノキシム塩酸塩(Cefmenoxime Hydrochloride)〔JAN〕 略号:CMX
(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-Aminothiazol-4-yl) -2-(methoxyimino)acetylamino]-3-(1-methyl-1H-tetrazol-5-ylsulfanylmethyl)-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo [4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid hemihydrochloride
**構造式
**分子式
(C16H17N9O5S3)2・HCl
1059.58
融点(分解点)
性状
セフメノキシム塩酸塩は、白色~淡だいだい黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
ホルムアミド又はジメチルスルホキシドに溶けやすく、メタノールに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
セフメノキシム塩酸塩は定量するとき、換算した脱水物1mg当たり890~975μg(力価)を含む。ただし、本品の力価は、セフメノキシム(C16H17N9O5S 3:511.56)としての量を質量(力価)で示す。
取扱い上の注
貯法
2.溶解後は、冷所に保存し、7日以内に使用すること(ただし、ネブライザーにより室温で使用する場合は、溶解後20時間以内に使用すること)。
包装
〔50mg(力価)・溶解液5mL〕×5
〔500mg(力価)・溶解液50mL〕×1
主要文献及び文献請求先
主要文献
-
1)馬場駿吉他:耳鼻咽喉科臨床, 89, 1521, 1996.
-
2)土屋皖司他:Chemotherapy, 29(S-1), 96, 1981.
-
3)西野武志他:Chemotherapy, 29(S-1), 57, 1981.
-
4)上野一恵他:Chemotherapy, 29(S-1), 42, 1981.
5) 山本佑二郎他:薬理と治療, 14, 1341, 1986.
文献請求先
杏林製薬株式会社 くすり情報センター
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0120-409341
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製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
千寿製薬株式会社
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杏林製薬株式会社
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*東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
溶解方法
※1 粉末及び溶解液は分割して調製しないでください。
(溶解後の薬液中の粉末成分が均一とならず、白濁することがあるため)
※2 溶解後は、冷所保存で7日以内に使用し、その期間を過ぎたものは使用しないでください。
(ただし、ネブライザーにより室温で保存する場合は、溶解後20時間以内に使用してください。)
〔50mg(力価)・溶解液5mL〕包装
1.粉末瓶の矢印(↑)の部分から親指で強く押し上げてください。

2.溶解液瓶の白い大キャップをまわしてとりはずし、液がこぼれないように開封した粉末瓶にしっかり差し込み、よく振って粉末を完全に溶かしてください。

3.溶解液瓶の方に薬液を移した後、粉末瓶をとりはずし、大キャップをし、固くしめてください。

4.青緑色の小キャップだけをとりはずし、使用してください。
また、使用後は必ず冷所に保存してください。

〔500mg(力価)・溶解液50mL〕包装
1.粉末瓶の矢印(↑)の部分から親指で強く押し上げてください。

2.溶解液瓶の大キャップをまわしてとりはずし、開封した粉末瓶をしっかり差し込み、よく振って粉末を完全に溶かしてください。

3.溶解液瓶の方に薬液を移した後、粉末瓶をとりはずし、大キャップをし、固くしめてください。

4.小キャップをとりはずし、使用してください。
また、使用後は必ず冷所に保存してください。

貯法