Dalacin Capsules (Clindamycin Hydrochloride)盐酸克林霉素,ダラシンカプセル75mg/ダラシンカプセル150mg
--------------------------------------------------------------------------------
作成又は改訂年月
** 2013年11月改訂(第3版)
* 2009年6月改訂
日本標準商品分類番号
876112
日本標準商品分類番号等
国際誕生年月
1969年10月
薬効分類名
抗生物質製剤
承認等
販売名
ダラシンカプセル75mg
販売名コード
6112001M1031
承認・許可番号
承認番号
21900AMX01451
商標名
Dalacin Capsules 75mg
薬価基準収載年月
2007年12月
販売開始年月
2008年2月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
最終年月を外箱等に記載
基準名
日本薬局方
クリンダマイシン塩酸塩カプセル
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
1カプセル中:
有効成分
日局 クリンダマイシン塩酸塩 75mg(力価)
添加物
ステアリン酸マグネシウム
タルク
トウモロコシデンプン
乳糖水和物
(カプセル本体)
酸化チタン
ラウリル硫酸ナトリウム
赤色3号
黄色5号
性状
外形
識別コード
UPJOHN 331
色調等
頭部:橙色、不透明
胴部:淡橙色、不透明
販売名
ダラシンカプセル150mg
販売名コード
6112001M2038
承認・許可番号
承認番号
21900AMX01450
商標名
Dalacin Capsules 150mg
薬価基準収載年月
2007年12月
販売開始年月
2008年2月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存
使用期限
最終年月を外箱等に記載
基準名
日本薬局方
クリンダマイシン塩酸塩カプセル
規制区分
処方箋医薬品注)
注)注意-医師等の処方箋により使用すること
組成
1カプセル中:
有効成分
日局 クリンダマイシン塩酸塩 150mg(力価)
添加物
ステアリン酸マグネシウム
タルク
トウモロコシデンプン
乳糖水和物
(カプセル本体)
酸化チタン
ラウリル硫酸ナトリウム
赤色3号
黄色5号
性状
外形
識別コード
UPJOHN 225
色調等
頭部:橙色、不透明
胴部:淡橙色、不透明
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分又はリンコマイシン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
<適応菌種>
クリンダマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、涙嚢炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎、猩紅熱
用法及び用量
通常、成人はクリンダマイシン塩酸塩として1回150mg(力価)を6時間ごとに経口投与、重症感染症には1回300mg(力価)を8時間ごとに経口投与する。
小児には体重1kgにつき、1日量15mg(力価)を3~4回に分けて経口投与、重症感染症には体重1kgにつき1日量20mg(力価)を3~4回に分けて経口投与する。ただし、年齢、体重、症状等に応じて適宜増減する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
高齢者及び衰弱患者、大腸炎等の既往歴のある患者[偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]
2.
肝障害のある患者[胆汁排泄のため、消失半減期が延長するおそれがある。]
3.
腎障害のある患者[腎排泄は本剤の主排泄経路ではないが、消失半減期が延長するおそれがある。]
4.
アトピー性体質の患者[重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある。]
5.
食道通過障害のある患者[食道に停留し、崩壊すると、食道潰瘍を起こすおそれがある。]
6.
重症筋無力症の患者[本剤は筋への直接作用により収縮を抑制するので、症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
本剤の投与により、まれに発熱、腹痛、白血球増多、粘液・血液便を伴う激症下痢を主症状とする重篤な大腸炎で、内視鏡検査により偽膜斑等の形成をみる偽膜性大腸炎があらわれることがある。発症後直ちに投与を中止しなければ電解質失調、低蛋白血症等に陥り、特に高齢者及び衰弱患者では予後不良となることがある。
したがって本剤の投与を考慮する場合には、次の注意が必要である。
(1)
次の場合には投与しないことが望ましい。
1)
軽微な感染症
2)
他に有効な使用薬剤がある場合
(2)
投与患者に対し、投与中又は投与後2~3週間までに腹痛、頻回な下痢があらわれた場合には服用を中止し、直ちに医師に通知するよう注意すること。また、症状が重篤な場合には輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
1.
薬剤名等
エリスロマイシン
(エリスロシン等)
臨床症状・措置方法
併用しても本剤の効果があらわれないと考えられる。
機序・危険因子
細菌のリボゾーム50S Subunitへの親和性が本剤より高い。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
末梢性筋弛緩剤
塩化スキサメトニウム
塩化ツボクラリン等
臨床症状・措置方法
筋弛緩作用が増強される。
機序・危険因子
本剤は神経筋遮断作用を有する。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショックを起こすことがある。また、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
2. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、輸液、バンコマイシンの経口投与等の適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
3. **中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)、剥脱性皮膚炎(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. **薬剤性過敏症症候群1)(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
5. 無顆粒球症(頻度不明)
無顆粒球症があらわれたとの報告があるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
1. 間質性肺炎、PIE症候群
類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)で発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
2. 汎血球減少、血小板減少
類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)で汎血球減少、血小板減少があらわれたとの報告があるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 肝機能障害、黄疸
類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)でAST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4. 急性腎不全
類薬(クリンダマイシンリン酸エステル)で急性腎不全があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 消化器(頻度不明)
食道炎、食道潰瘍、下痢、軟便、食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、舌炎
2. 過敏症注1)(頻度不明)
そう痒、発疹、浮腫
3. 血液注2)(頻度不明)
白血球減少、顆粒球減少、血小板減少、好酸球増多
4. 肝臓注3)(頻度不明)
黄疸、Al-P、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇
5. 腎臓注4)(頻度不明)
クレアチニン、BUN、NPNの上昇、窒素血症、乏尿、蛋白尿
6. 神経系(頻度不明)
耳鳴、めまい
7. 菌交代症注5)(頻度不明)
口内炎、カンジダ症
8. その他(頻度不明)
発熱、頭痛、倦怠感、腟炎、小水疱性皮膚炎、多発性関節炎、苦味
注1:このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2:血液検査等の観察を十分に行うこと。
注3:定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。
注4:定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。
注5:異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2. 授乳婦
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行する。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤交付時
(1)
水又は牛乳で服用させ、特に就寝直前の服用等には注意すること。[食道に停留し、崩壊すると、まれに食道潰瘍を起こすことがある。]
(2)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬物動態
1. 血中濃度2)
健康成人に1回300mg(力価)を経口投与したときの血中濃度は投与後1時間でピークに達する。
2. 代謝3)
クリンダマイシンは肝で代謝され、N-デメチルクリンダマイシンとクリンダマイシンスルホキシドの2つの抗菌活性のある代謝産物を生じる。
3. 排泄4)
健康成人に1回150mg(力価)を経口投与したときの24時間までの尿中排泄率は平均17.7%である。
薬効薬理
1. 抗菌作用5,6)
ブドウ球菌、溶血性連鎖球菌、肺炎球菌等のグラム陽性球菌に対して抗菌作用を示す。
2. 作用機序
細菌のリボゾーム50S Subunitに作用し、ペプチド転移酵素反応を阻止し蛋白合成を阻害する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
クリンダマイシン塩酸塩(Clindamycin Hydrochloride)
化学名
Methyl 7-chloro-6,7,8-trideoxy-6-[(2S,4R)-1-methyl-4-propylpyrrolidine-2-carboxamido]-1-thio-L-threo-α-D-galacto-octopyranoside monohydrochloride
分子式
C18H33ClN2O5S・HCl
分子量
461.44
構造式
性状
白色~灰白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくい。
包装
ダラシンカプセル75mg:100カプセル(PTP)
ダラシンカプセル150mg:100カプセル(PTP)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
**厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
2)
上田 泰ほか:Chemotherapy(Tokyo) 17(5):817,1969 [L20030610021]
3)
中山 一誠ほか:Jpn J Antibiot 30(4):266,1977 [L20030528053]
4)
中川 圭一ほか:Chemotherapy(Tokyo) 17(5):788,1969 [L20030610027]
5)
中沢 昭三ほか:Chemotherapy(Tokyo) 17(5):752,1969 [L20030616003]
6)
北本 治ほか:Chemotherapy(Tokyo) 17(5):822,1969 [L20030527280]
文献請求先
ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467
FAX 03-3379-3053
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7