Seftem (Ceftibuten Hydrate )セフテムカプセル100mg/セフテムカプセル200mg
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作成又は改訂年月ダウンロード
**2009年6月改訂(第7版,指定医薬品の規制区分の廃止に伴う改訂)
*2005年4月改訂
日本標準商品分類番号
876129
日本標準商品分類番号等
再審査結果公表年月(最新)
2000年3月
薬効分類名
経口用セフェム系抗生物質製剤
承認等
販売名
セフテムカプセル100mg
販売名コード
YJコード
6129001M1020
承認・許可番号
承認番号
20400AMZ01115
欧文商標名
Seftem
薬価基準収載年月
1992年11月
販売開始年月
1992年11月
貯法・使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
外箱等に表示(使用期間2年)
規制区分
**,*処方せん医薬品注1)
注1) 注意-医師等の処方せんにより使用すること
〔規制区分から「指定医薬品」を削除〕
組成
成分・含量(1カプセル中)
セフチブテン水和物100mg(力価)
添加物
結晶セルロース,ステアリン酸マグネシウム
カプセル本体中:ラウリル硫酸ナトリウム,ゼラチン,ポリソルベート80,酸化チタン,青色1号,赤色3号
性状
性状・剤形
キャップ及びボディが白色で,キャップとボディの接合部に青色のバンドシールを施した不透明な硬カプセル
外形
大きさ
2号カプセル
重量
約0.29g
識別コード

@653 100
販売名
セフテムカプセル200mg
販売名コード
YJコード
6129001M2027
承認・許可番号
承認番号
20400AMZ01116
欧文商標名
Seftem
薬価基準収載年月
1992年11月
販売開始年月
1992年11月
貯法・使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
外箱等に表示(使用期間2年)
規制区分
**,*処方せん医薬品注1)
注1) 注意-医師等の処方せんにより使用すること
〔規制区分から「指定医薬品」を削除〕
組成
成分・含量(1カプセル中)
セフチブテン水和物200mg(力価)
添加物
結晶セルロース,カルメロースカルシウム,ステアリン酸マグネシウム,含水二酸化ケイ素
カプセル本体中:ラウリル硫酸ナトリウム,ゼラチン,ポリソルベート80,酸化チタン,青色1号,赤色3号
性状
性状・剤形
キャップが淡青色,ボディが白色で,キャップとボディの接合部に青色のバンドシールを施した不透明な硬カプセル
外形

大きさ
2号カプセル
重量
約0.35g
識別コード
@653 200

一般的名称
セフチブテン水和物カプセル
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
原則禁忌
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
本剤の成分又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
<適応菌種>
本剤に感性の淋菌,大腸菌,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア・レットゲリ,インフルエンザ菌
<適応症>
○ 急性気管支炎,慢性呼吸器病変の二次感染
○ 膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性に限る)
○ 尿道炎
用法・用量
[急性気管支炎,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性に限る)の場合]
通常,成人にはセフチブテン水和物として1回200mg(力価)を1日2回経口投与する。
[尿道炎の場合]
通常,成人にはセフチブテン水和物として1回100mg(力価)を1日3回経口投与する。
なお,年齢及び症状により適宜増減する。
用法・用量に関連する使用上の注意
本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
3. 高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続するので,投与量を減らすか,投与間隔をあけて使用すること。(「薬物動態」の項参照)]
4. 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者,全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
5. 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
ショックがあらわれるおそれがあるので,十分な問診を行うこと。
副作用
副作用等発現状況の概要
承認時における安全性評価対象例2279例中,副作用は54例(2.37%)に認められた。また,臨床検査値の異常変動は,検査を実施した安全性評価対象例1662例中,77例(4.63%)に認められた1)。
再審査終了時における安全性評価対象例10818例中,臨床検査値の異常変動を含む副作用は94例(0.87%)に認められた。
(副作用の発現頻度は,承認時,再審査終了時の成績及び自発報告等に基づく。)
重大な副作用
1. ショック,アナフィラキシー(0.1%未満):ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,全身潮紅,浮腫等)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
2. 急性腎不全(0.1%未満):急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
3. 偽膜性大腸炎(0.1%未満):偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には,直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
他のセフェム系抗生物質で,次の副作用が報告されているので,症状(異常)が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
1. 溶血性貧血:溶血性貧血があらわれることがある。
2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので,観察を十分に行うこと。
3. 間質性肺炎,PIE症候群:発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎,PIE症候群等があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症注1
0.1%未満
発疹,蕁麻疹,そう痒,発熱
過敏症注1
頻度不明
紅斑
血液注1
0.1~1%
好酸球増多
血液注1
0.1%未満
貧血(赤血球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット減少),顆粒球減少
腎臓注1
0.1%未満
BUN上昇,クレアチニン上昇
肝臓注2
0.1~1%
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇
肝臓注2
0.1%未満
Al-P上昇,LDH上昇,ビリルビン上昇
消化器
0.1~1%
下痢,腹痛,胃痛・胃不快感
消化器
0.1%未満
悪心・嘔吐,食欲不振
菌交代症
0.1%未満
口内炎
菌交代症
頻度不明
カンジダ症
ビタミン欠乏症
頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症,出血傾向等),ビタミンB群欠乏症状(舌炎,口内炎,食欲不振,神経炎等)
その他
0.1%未満
頭重感,全身倦怠感,めまい
注1:症状(異常)が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
注2:異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
高齢者には,次の点に注意し,用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
1. 高齢者では生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
2. 高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。
臨床検査結果に及ぼす影響
1. テステープ反応を除くベネディクト試薬,フェーリング試薬,クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
2. 直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
薬物動態
1. 血中濃度
(1) 健康成人
健康成人に100mg(力価)及び200mg(力価)を空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図1・表1に示す。Cmax,AUCはいずれも明瞭な用量比例性が認められた2)。なお,食事により,Cmaxは低下し,T1/2は延長し,AUCは減少するなど影響を受けることがある2),3)。

表1 薬物動態パラメータ参照
(2) 腎機能障害患者
腎機能障害患者に200mg(力価)を食後単回経口投与したときの血清中濃度及び薬物動態パラメータを図2・表2に示す。腎機能の低下に伴い,T1/2は延長し,AUCは増加した4)。

表2 薬物動態パラメータ参照
2. 分布
喀痰,前立腺組織への移行は良好であった5),6)。
なお,乳汁中への移行は認められなかった7)。
3. 代謝
セフチブテンの活性代謝物として,7位側鎖の異性化したトランス体が,血漿中には血中濃度の約5%,尿中には投与量の約8%が検出された2),8),9)。
4. 排泄
排泄は主として腎よりなされ,健康成人に100mg(力価)(n=9)及び200mg(力価)(n=21)を空腹時単回経口投与後の尿中排泄率は,12時間までの累積でそれぞれ71.5及び67.0%であった2),3),10),11)。
5. その他
血清蛋白結合率:健康成人での血清蛋白結合率は,血清中濃度0.8~16μg/mLの範囲で平均65.2%とほぼ一定であった2)。
薬物動態の表
表1 薬物動態パラメータ
記号 |
投与量
〔mg(力価)〕 |
n |
Cmax
(μg/mL) |
Tmax
(hr) |
AUC0-12
(μg・hr/mL) |
T1/2
(hr) |
○ |
100 |
6 |
5.6±0.7 |
2.8±0.9 |
23.1±3.1 |
1.5±0.2 |
● |
200 |
6 |
11.6±2.0 |
2.6±0.7 |
48.3±5.7 |
1.9±0.3 |
(測定法:bioassay)(mean±S.D.)
表2 薬物動態パラメータ
腎機能 |
No. |
Ccr
(mL/min) |
Cmax
(μg/mL) |
Tmax
(hr) |
AUC0-∞
(μg・hr/mL) |
T1/2
(hr) |
正常群 |
1 |
131 |
13.76 |
0.76 |
38.70 |
1.93 |
正常群 |
2 |
90 |
9.14 |
3.25 |
45.63 |
1.17 |
中等度障害群 |
3 |
38.3 |
11.82 |
3.71 |
101.07 |
3.54 |
中等度障害群 |
4 |
31.4 |
6.67 |
6.76 |
117.70 |
6.88 |
高度障害群 |
5 |
<10 |
13.01 |
2.53 |
324.54 |
18.24 |
高度障害群 |
6 |
6.8 |
8.37 |
3.70 |
586.14 |
28.88 |
高度障害群 |
7 |
<10 |
16.93 |
0.89 |
423.84 |
16.12 |
(測定法:bioassay)
臨床成績
1. 二重盲検比較試験
セファクロルを対照薬とし,慢性気道感染症及び複雑性尿路感染症を対象とした二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認された12),13)。
2. 一般臨床試験
承認時における一般臨床試験での有効性評価対象例は327例であり,有効率は77.1%(252例)であった14)。
表3 臨床成績参照
臨床成績の表
表3 臨床成績
疾患名 |
有効例数/有効性評価対象例数 |
有効率(%) |
急性気管支炎 |
11/14 |
78.6 |
慢性呼吸器病変の二次感染 |
120/158 |
75.9 |
膀胱炎(複雑性を除く) |
4/6 |
- |
複雑性膀胱炎 |
52/69 |
75.4 |
腎盂腎炎 |
24/33 |
72.7 |
前立腺炎(急性に限る) |
25/27 |
92.6 |
尿道炎 |
16/20 |
80.0 |
薬効薬理
1. 薬理作用
抗菌作用
セフチブテンは,試験管内ではグラム陰性菌の淋菌,大腸菌,クレブシエラ属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア・レットゲリ,インフルエンザ菌に抗菌力を示し,エンテロバクター属,セラチア属にも抗菌力を示す。グラム陽性菌のブドウ球菌,腸球菌にはほとんど抗菌力を示さない。バクテロイデス・フラジリスの産生するβ-ラクタマーゼを除き,ペニシリナーゼ型及びセファロスポリナーゼ型のいずれのβ-ラクタマーゼにも安定である。
2. 作用機序
細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し,その作用は殺菌的である。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:セフチブテン水和物(JAN)[日局]
Ceftibuten Hydrate
略号:CETB
化学名:(6R,7R)-7-[(2Z)-2-(2-Aminothiazol-4-yl)-4-carboxybut-2-enoylamino]-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid dihydrate
分子式:C15H14N4O6S2・2H2O
分子量:446.46
化学構造式: 
性状:白色~淡黄白色の結晶性の粉末である。
N,N-ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドに溶けやすく,水,エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点:約235℃(分解)
分配係数:0.004[pH7,1-オクタノール/緩衝液]
包装
セフテムカプセル100mg:PTP100カプセル(10カプセル×10)
セフテムカプセル200mg:PTP100カプセル(10カプセル×10)
主要文献及び文献請求先
主要文献
〔文献請求番号〕
1)
塩野義製薬集計;松本哲朗ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),513〔198901998〕を含む計82文献
2)
中島光好ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),78〔198901957〕
3)
柴孝也ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),199〔198901946〕
4)
和田光一ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),164〔198901951〕
5)
隆杉正和ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),298〔198901978〕
6)
荒川創一ほか:西日本泌尿器科,1989,51(6),2101〔198901936〕
7)
山元貴雄ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),600〔198901993〕
8)
中清水弘ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),756〔198902014〕
9)
木村靖雄ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),738〔198902012〕
10)
斎藤玲ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),123〔198901871〕
11)
片平潤一ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),208〔198901945〕
12)
那須勝ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),619〔198902001〕
13)
熊澤淨一ほか:西日本泌尿器科,1990,52(7),921〔199001597〕
14)
塩野義製薬集計;松本哲朗ほか:Chemotherapy,1989,37(S-1),513〔198901998〕を含む計77文献
文献請求先
塩野義製薬株式会社 医薬情報センター
〒541-0045大阪市中央区道修町3丁目1番8号
電話0120-956-734
FAX 06-6202-1541
http://www.shionogi.co.jp/med/
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*製造販売元
塩野義製薬株式会社
〒541-0045大阪市中央区道修町3丁目1番8号