スオード錠100
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作成又は改訂年月
** 2012年7月改訂(第10版)
* 2011年4月改訂
日本標準商品分類番号
876241
再審査結果公表年月(最新)
**2012年6月
薬効分類名
広範囲経口抗菌製剤
承認等
販売名
スオード錠100
販売名コード
6241015F1023
承認・許可番号
承認番号
21400AMZ00620000
欧文商標名
SWORD TABLETS 100
薬価基準収載年月
2002年12月
販売開始年月
2002年12月
貯法・使用期限等
貯法
室温保存(「取扱い上の注意」の項参照)
使用期限
外箱に最終年月表示
規制区分
処方せん医薬品注)
注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
組成
スオード錠100は、1錠中に下記の成分を含有する。
有効成分
プルリフロキサシン 132.1mg(活性本体※として100mg)
※活性本体:ulifloxacin
(1RS)-6-fluoro-1-methyl-4-oxo-7-(piperazin-1-yl)-4H-[1,3]thiazeto[3,2-a]quinoline-3-carboxylic acid
添加物
乳糖水和物、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、プロピレングリコール、酸化チタン、タルク、カルナウバロウ、黄色三二酸化鉄
香料、バニリン
性状
剤形
フィルムコート錠
色
淡黄色
外形:表
外形:裏
外形:側面
重量(mg)
197.1
一般的名称
プルリフロキサシン錠
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与1.」の項参照]
3.
小児等[「小児等への投与」の項参照]
4.
フェンブフェン、フルルビプロフェン アキセチル、フルルビプロフェンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
<適応菌種>
本剤の活性本体(ulifloxacin)に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属(チフス菌、パラチフス菌を除く)、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、コレラ菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、ペプトストレプトコッカス属
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、コレラ、子宮内感染、子宮付属器炎、麦粒腫、中耳炎、副鼻腔炎
用法及び用量
通常、成人に対して、プルリフロキサシンとして1回264.2mg(活性本体として200mg)を1日2回経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1回用量は396.3mg(活性本体として300mg)を上限とする。
肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染には、プルリフロキサシンとして1回396.3mg(活性本体として300mg)を1日2回経口投与する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
2.
本剤の使用にあたっては、定められた用法・用量を守り、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[「その他の注意2.」の項参照]
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
高度の腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること。(【薬物動態】の項参照)]
2.
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすおそれがある。]
3.
重症筋無力症の患者[類薬で症状を悪化させるとの報告がある1)。]
4.
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
フェンブフェン
フルルビプロフェン アキセチル(ロピオン)
フルルビプロフェン(フロベン等)
臨床症状・措置方法
痙攣を起こすおそれがある。症状が認められた場合、両剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。
機序・危険因子
本剤のGABAA受容体結合阻害作用が増強され、痙攣が誘発されると考えられる。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
テオフィリン
アミノフィリン水和物等
臨床症状・措置方法
テオフィリンの血中濃度を上昇させ、その作用を増強させることがある。併用する場合にはテオフィリンを減量するなど適切な処置を行う。
機序・危険因子
軽度なCYP1A阻害作用によりテオフィリンの肝での代謝を抑制し、血中濃度を上昇させると考えられる。
高齢者、腎障害のある患者では特に注意する。
薬剤名等
フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ただしフェンブフェンは併用禁忌)(ジクロフェナク等)
プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ただしフルルビプロフェン アキセチル及びフルルビプロフェンは併用禁忌)(ケトプロフェン等)
臨床症状・措置方法
痙攣を起こすおそれがある。症状が認められた場合、両剤の投与を中止するなど適切な処置を行う。
機序・危険因子
本剤のGABAA受容体結合阻害作用が増強され、痙攣が誘発されると考えられる。
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者、高齢者、腎障害のある患者では特に注意する。
薬剤名等
アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸剤
鉄剤
カルシウム含有製剤
臨床症状・措置方法
本剤の効果が減弱されるおそれがある。これらの薬剤を投与する場合は、本剤投与後2時間以上あけるなど注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤の金属イオンとキレートを形成し、吸収を阻害すると考えられる。
薬剤名等
H2-受容体拮抗剤(シメチジン等)
プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール等)
臨床症状・措置方法
本剤の効果が減弱されるおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤により胃内pHが上昇し、本剤の溶解性が低下した結果、吸収が低下すると考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
**承認時
国内の臨床試験における安全性評価対象症例2,936例中、131例(4.46%)、172件に副作用が認められた。主なものは、腹痛、下痢、嘔気等であった。臨床検査値の変動は2,584例中、148例(5.73%)、240件に認められ、主なものは、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等であった。
**再審査終了時
使用成績調査における安全性評価対象症例3,076例中、31例(1.01%)35件に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、下痢10件(0.33%)、悪心3件(0.10%)、発疹3件(0.10%)等であった。
「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査の結果を合わせて算出した。自発報告において認められている副作用は頻度不明とした。
重大な副作用
1.
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、全身発赤、蕁麻疹、顔面の浮腫等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4.
間質性肺炎(頻度不明)があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施し、異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
5.
**低血糖(0.1%未満)があらわれることがある(高齢者、腎障害患者、糖尿病患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、意識レベル低下、痙攣、全身倦怠感等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
他のニューキノロン系抗菌剤で、下記の重大な副作用があらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1. 汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少
2. 急性腎不全等の重篤な腎障害
3. 肝機能障害、黄疸
4. 心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、QT延長
5. アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害
(症状:腱周辺の痛み、浮腫)
6. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
(症状:腹痛、頻回の下痢等)
7. 痙攣
8. 錯乱、抑うつ等の精神症状
9. 血管炎
10. 重症筋無力症の悪化1)
その他の副作用
下記副作用があらわれることがあるので、このような異常が認められた場合には、症状に応じ、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
過敏症
0.1~5%未満
発疹
0.1%未満
湿疹、そう痒感、蕁麻疹
頻度不明
浮腫、光線過敏症
**腎臓
0.1~5%未満
BUNの上昇
0.1%未満
クレアチニンの上昇、血尿
**肝臓
0.1~5%未満
AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、γ-GTPの上昇
0.1%未満
LAP、ビリルビンの上昇
**消化器
0.1~5%未満
腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、食欲不振、消化不良
0.1%未満
口内炎、便秘、口角炎
**血液
0.1~5%未満
白血球減少、好酸球増多
0.1%未満
血小板減少
精神神経系
0.1~5%未満
頭痛、めまい
0.1%未満
不眠、眠気
**その他
0.1%未満
胸痛、脱力感、CK(CPK)上昇、発熱、耳鳴、呼吸困難、動悸、筋肉痛、倦怠感、ほてり、結膜充血
高齢者への投与
高齢者での薬物動態試験で、半減期の延長が認められており、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。[【薬物動態】の項参照]
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していないので投与しないこと。[「その他の注意1)」の項参照]
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
その他の注意
1.
動物実験(若齢ラット、若齢イヌ)で関節異常が認められている。
2.
動物実験(サル)で、長期(52週間)投与により、眼(脈絡膜・色素上皮)にulifloxacinの蓄積が認められている。
3.
無酸症等著しい低胃酸状態が持続する患者では、胃内pHの上昇により、本剤の溶解性が低下し、吸収が低下することが考えられる。
薬物動態
1. 血中濃度2)
本剤は内服後小腸上部より吸収され、腸管組織中、門脈血中及び肝臓通過時に加水分解されて、活性本体であるulifloxacinとして全身に分布するプロドラッグ型の薬剤である。健康成人に132.1、264.2及び528.4mg※を空腹時単回経口投与した後の血漿中ulifloxacin濃度は図1のとおりで、薬物動態パラメータは表1のとおりであった。
※本剤の承認された1回用量は264.2~396.3mgである。
図1 健康成人におけるプルリフロキサシン単回経口投与後の血漿中ulifloxacin濃度
2. 蛋白結合3)
限外濾過法により測定したヒト血清蛋白との結合率は、ulifloxacin濃度0.1~10μg/mLの範囲で50.9~52.1%であった(in vitro)。
3. 分布4~12)
患者に264.2mgを経口投与した後の前立腺、胆嚢、女性性器、皮膚組織、耳鼻咽喉組織、眼組織、喀痰中の最高ulifloxacin濃度は1.21~8.25μg/g(mL)、血清中濃度に対する比は1.79~58.2と良好な移行性が確認された。
4. 代謝・排泄2,3)
本剤は腸管組織中、門脈血中及び肝臓中で主としてulifloxacinに代謝された。ulifloxacinの代謝物としては、血漿中及び尿中にピペラジニル基の修飾体及びグルクロン酸抱合体が認められた。健康成人に132.1及び264.2mg投与した後24時間までの累積尿中ulifloxacin排泄率はそれぞれ43.1及び36.2%であった。反復投与による蓄積性は認められなかった。
5. 腎機能障害者・高齢者の薬物動態13)
腎機能障害患者、高齢者に264.2mgを食後単回経口投与した後の薬物動態パラメータは、表2・3のとおりであった。腎機能障害患者及び高齢者では健康成人と比較し、血清中ulifloxacin濃度半減期の延長、AUCの増大及び累積尿中ulifloxacin排泄率の低下が認められた。
表1 健康成人における薬物動態パラメータ
投与量(mg) 例数 Tmax(hr) Cmax(μg/mL) T1/2(hr) AUC0-∞(μg・hr/mL)
132.1 6 1.3±0.9 0.68±0.33 7.7±2.0 3.99±1.51
264.2 6 0.7±0.3 1.09±0.41 8.9±1.6 6.41±1.75
528.4 6 0.7±0.3 1.88±0.60 7.9±1.6 9.72±3.55
Mean±S.D.
表2 腎機能障害患者における薬物動態パラメータ
患者条件[Ccr(mL/min)] 例数 T1/2(hr) AUC0-∞(μg・hr/mL) 24時間累積尿中排泄率(%)
40≦Ccr<70 3 9.5±3.9 15.0±6.2 30.8±4.9
20≦Ccr<40 3 13.9±2.3 18.8±10.5 13.2±8.5
Ccr<20 1 33.7 42.8 2.6
Mean±S.D.
表3 高齢者における薬物動態パラメータ
患者条件[Ccr(mL/min)] 例数 T1/2(hr) AUC0-∞(μg・hr/mL) 24時間累積尿中排泄率(%)
65歳以上で50≦Ccr 4 11.8±2.5 14.5±2.8 26.1±5.1
Mean±S.D.
臨床成績
比較試験及び一般臨床試験を含む臨床試験の概要は以下の通りである。なお、呼吸器感染症(慢性呼吸器病変の二次感染、肺炎)及び複雑性尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎)については二重盲検比較試験で有用性が確認されている。
(下表参照)
疾患名 疾患名 臨床効果
( )内は有効率%
皮膚科領域感染症 表在性皮膚感染症
皮膚科領域感染症 急性表在性毛包炎 30/33(90.9)
皮膚科領域感染症 伝染性膿痂疹 8/8(100)
皮膚科領域感染症 深在性皮膚感染症
皮膚科領域感染症 蜂巣炎 13/14(92.9)
皮膚科領域感染症 丹毒 2/2
皮膚科領域感染症 せつ、せつ腫症、よう 35/38(92.1)
皮膚科領域感染症 化膿性爪囲炎 16/16(100)
皮膚科領域感染症 ひょう疽 12/12(100)
皮膚科領域感染症 慢性膿皮症
皮膚科領域感染症 感染性粉瘤 90/94(95.7)
皮膚科領域感染症 化膿性汗腺炎 1/1
皮膚科領域感染症 皮下膿瘍 11/11(100)
皮膚科領域感染症 その他の慢性膿皮症 2/2
皮膚科領域感染症 小計 220/231(95.2)
外科領域感染症 肛門周囲膿瘍 22/22(100)
外科領域感染症 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染 48/59(81.4)
外科領域感染症 小計 70/81(86.4)
呼吸器感染症 急性上気道感染症群
呼吸器感染症 扁桃炎 74/85(87.1)
呼吸器感染症 咽頭・喉頭炎 43/46(93.5)
呼吸器感染症 急性気管支炎 91/100(91.0)
呼吸器感染症 慢性呼吸器病変の二次感染
呼吸器感染症 慢性気管支炎 157/182(86.3)
呼吸器感染症 気管支拡張症 86/101(85.1)
呼吸器感染症 その他の慢性呼吸器疾患の二次感染 130/147(88.4)
呼吸器感染症 肺炎 226/245(92.2)
呼吸器感染症 小計 807/906(89.1)
尿路感染症 腎盂腎炎 76/107(71.0)
尿路感染症 膀胱炎 510/616(82.8)
尿路感染症 前立腺炎(急性症、慢性症) 20/24(83.3)
尿路感染症 小計 606/747(81.1)
胆道感染症 胆嚢炎 12/13(92.3)
胆道感染症 胆管炎 15/17(88.2)
胆道感染症 小計 27/30(90.0)
感染性腸炎 感染性腸炎 23/23(100)
感染性腸炎 細菌性赤痢 18/18(100)
感染性腸炎 サルモネラ症 8/9(88.9)
感染性腸炎 コレラ 4/4
感染性腸炎 小計 53/54(98.1)
産婦人科領域感染症 内性器感染症
産婦人科領域感染症 子宮内感染 54/57(94.7)
産婦人科領域感染症 子宮付属器炎 26/26(100)
産婦人科領域感染症 小計 80/83(96.4)
眼科領域感染症 麦粒腫 28/30(93.3)
耳鼻科領域感染症 中耳炎 42/60(70.0)
耳鼻科領域感染症 副鼻腔炎 70/81(86.4)
耳鼻科領域感染症 小計 112/141(79.4)
合計 合計 2003/2303(87.0)
薬効薬理
1. in vitro抗菌作用14~17)
ulifloxacinはグラム陽性菌及びグラム陰性菌に広い抗菌スペクトルを有し、特に、緑膿菌、セラチア・マルセッセンス、エンテロバクター属等のグラム陰性菌に対して強い抗菌力を示す。ulifloxacinのMICとMBCはほぼ等しく、速やかで強い殺菌作用を有し、subMIC領域においても殺菌的に作用する。
2. 実験的感染症に対する治療効果15,16,18,19)
本薬はマウス全身感染モデルにおいて高い防御効果を示し、また呼吸器、尿路等の緑膿菌等感染モデルに対しても良好な治療効果を示した。
3. 作用機序14,17)
ulifloxacinは菌体内に高濃度に移行しDNAジャイレース活性を阻害することにより抗菌力を示す。
有効成分に関する理化学的知見
性 状
プルリフロキサシンは微帯黄白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがある。
本品はN,N-ジメチルホルムアミド又はジメチルスルホキシドにやや溶けにくく、アセトニトリル又は酢酸(100)に溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
一般名
プルリフロキサシン Prulifloxacin
略 号
PUFX
化学名
(±)-6-fluoro-1-methyl-7-[4-(5-methyl-2-oxo-1,3-dioxolen-4-yl)methyl-1-piperazinyl]-4-oxo-4H-[1,3]thiazeto[3,2-a]quinoline-3-carboxylic acid
分子式
C21H20FN3O6S
分子量
461.46
構造式
融 点
約220℃(分解)
分配係数
(log10 1-オクタノール層/水層、20℃)
(下表参照)
pH1.2 pH3.0 pH5.0 pH6.8
-1.18 0.22 1.36 1.06
取扱い上の注意
開封後は、湿気を避けて保存すること。
包装
1錠中 132.1mg(活性本体として100mg)含有
PTP包装 100錠(10錠×10シート)
500錠(10錠×50シート)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Sieb,J.P.:Neurology,50:804,1998
2)
中島光好ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):180,1996
3)
Okuyama Y.,et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res.,47(I)3:276,1997
4)
鈴木恵三ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):405,1996
5)
村上浩一ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):462,1996
6)
山元貴雄ほか:産婦人科の世界,48(7):671,1996
7)
荒田次郎ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):509,1996
8)
馬場駿吉ほか:耳鼻と臨床,43(3):340,1997
9)
馬場駿吉ほか:耳鼻と臨床,43(3):353,1997
10)
馬場駿吉ほか:耳鼻と臨床,43(3):366,1997
11)
鈴木明子:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):543,1996
12)
我謝道弘ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):356,1996
13)
青木信樹ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):295,1996
14)
西野武志ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):56,1996
15)
冨井由文ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):74,1996
16)
吉田卓史ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):90,1996
17)
吉田卓史ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):8,1996
18)
菅野利恵ほか:日本化学療法学会雑誌,44(S-1):26,1996
19)
Tomii Y.,et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res.,46(II)12:1169,1996
文献請求先
**文献請求先・製品情報お問い合わせ先
*Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
*製造販売元
Meiji Seika ファルマ株式会社