た有効率（「有効」以上）は90.2%であった。
(2) 眼内レンズ挿入術・全層角膜移植術8,9)
全国36施設で本剤の臨床試験が実施され、眼内レンズ挿入術・全層角膜移植術（291例）における“手術のしやすさ”、“手術の経過”について検討されたが、眼内レンズ挿入術（229例）においては手術が「極めてやりやすかった＋比較的やりやすかった」症例は97.4%、手術の経過が「極めて良かった＋比較的良かった」症例は95.6%、全層角膜移植術（62例）においてはそれぞれ91.9%、87.1%と高い有用性が認められた。
薬効薬理
本剤は前眼部手術に適用するとき、下記の作用により手術を容易にし、その予後を良好に保つ。
(1) 前房深度の維持
本剤は極めて高い粘弾性により、前房内の組織を押し広げ、術中に前房深度が浅くなることを防止する。その結果、手術操作の空間を広く確保し、操作を容易にする（患者：成人男女9)、in vitro10)）。
(2) 眼内組織の保護
本剤は前房内組織（角膜内皮、水晶体嚢等）を被覆する。本剤の有する粘弾性により手術器具、眼内レンズ等による機械的侵襲から組織を保護する（in vitro）11)。また、超音波水晶体乳化吸引における前房内組織（角膜内皮）障害に対し抑制効果を有する（in vitro）12,13）。
有効成分に関する理化学的知見
*一般名
精製ヒアルロン酸ナトリウム
Purified Sodium Hyaluronate
*構造式
分子式
(C14H20NNaO11)n
*分子量
平均分子量50万〜120万
*性状
本品は白色の粉末、粒又は繊維状の塊である。
本品は水にやや溶けにくく、エタノール（99.5）にほとんど溶けない。
本品は吸湿性である。
取扱い上の注意
**1）ブリスター包装内は滅菌済みのため、使用直前に開封すること。開封後は速やかに使用すること。
**2）ブリスター包装が開封していたり、破損している場合、使用しないこと。
包装
オペガン0.6眼粘弾剤1%：0.6mL×1筒
オペガン1.1眼粘弾剤1%：1.1mL×1筒
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
松本順三他：日本眼科紀要, 36, 412(1985)〔52679〕
2)
松本順三他：日本眼科紀要, 36, 622(1985)〔52680〕
3)
Miyauchi S. et al.：Curr. Eye Res., 3, 611(1984)〔52681〕
4)
Iwata S. et al.：Jpn. J. Ophthalmol., 29, 187(1985)〔52682〕
5)
坂本 崇他：応用薬理, 28, 421(1984)〔52688〕
6)
清水公也他：新薬と臨床, 45, 519(1996)〔52690〕
7)
清水公也他：新薬と臨床, 45, 539(1996)〔52691〕
8)
馬嶋慶直他：日本眼科紀要, 35, 2480(1984)〔52663〕
9)
北野周作他：眼科臨床医報, 79, 564(1985)〔52656〕
10)
Miyauchi S. et al.：J. Ocular Pharmacol., 2, 267(1986)〔52657〕
11)
Miyauchi S. et al.：Curr. Eye Res., 3, 1063(1984)〔52659〕
12)
Miyauchi S. et al.：J. Ocular Pharmacol., 12, 27(1996)〔52707〕
13)
向野豊法他：生化学工業（株）社内資料(1995)〔52708〕
文献請求先・製品に関するお問い合わせ先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
参天製薬株式会社 医薬事業部 医薬情報室
〒533-8651（個別郵便番号） 大阪市東淀川区下新庄3-9-19
電話 0120-921-839 06-6321-7056
受付時間 9:00〜17:00（土・日・祝日を除く）
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
発売元
参天製薬株式会社
大阪市北区大深町4-20
製造販売元
生化学工業株式会社
東京都千代田区丸の内一丁目6-1
その他の説明（付属機器の取り扱い等）
オペガン0.6眼粘弾剤1%、オペガン1.1眼粘弾剤1%の使用法
正確なセッティングを行うために、下記の順序を必ずお守り下さい。
1. パッケージを開け本体を取り出す。
●つまんで引き出す方法
●トレーに落とす方法
2. 先端のゴム栓をつまんだら、一旦強く押し込んでから、ゆっくりねじるようにして取り外す。
3. しっかり固定されるまでカニューレを装着する。
本品はカニューレ脱落防止のために、ルアーロック式の容器を採用しておりますので、ルアーロック用のカニューレを使用し、しっかり回して固定して下さい。
〔オペガン1.1眼粘弾剤1%の保険適用上の取扱い〕
本製剤は、連続して行われる白内障手術及び眼内レンズ挿入術に伴って使用される場合に限り算定できるものであること。
（平成11年5月14日付保険発第73号厚生省保険局医療課長通知） |
