に及ぼす影響
(1)
空腹時血中ガストリン値は800~1,000mg/日1~4ヵ月の経口投与で投与前後において有意な変化は認められていない。34)~36)
(2)
食餌刺激後の血中ガストリンに及ぼす影響については一定の見解は得られていない。37)~39)
5. ガストリン細胞数の変化
1,000mg/日を4週間、更に400mg/日を20週間経口投与で、投与前、投与開始後4週間、12週間及び24週間の幽門部ガストリン細胞数には有意な変化は認められていない。39)
6. 胃内容排出に対する影響
300mg経口投与後1時間及び3時間の胃内容排出には、いずれも有意な変化は認められていない。40)
7. 膵外分泌機能に対する影響
800mg/日19~24日間の経口投与で投与前後の膵外分泌機能には有意な差は認められていない。41)
8. 胃粘膜電位差に対する作用
アスピリンによる胃粘膜電位差の低下を抑制することにより、胃粘膜関門の破綻を防ぎ粘膜障害を阻止する。42)
9. 胃粘膜PGE2生合成能に対する影響
1,000mg/日を4週間の経口投与で、胃粘膜のPGE2生合成量は投与前に比し増加する。43)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
シメチジン(Cimetidine)
化学名
2-Cyano-1-methyl-3-{2-[(5-methyl-1H-imidazol-4-yl)methylsulfanyl]ethyl}guanidine
構造式
分子式
C10H16N6S(252.34)
分配係数(水/1-オクタノール系)
pH3.5 0.0
pH5.0 0.1
pH7.0 1.5
pH9.5 2.7
pH11.0 2.6
性状
白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
希塩酸に溶ける。
光によって徐々に着色する。
融点
140~144℃
*取扱い上の注意
タガメット錠200mg、錠400mg
気密容器・室温保存
<注意>25℃相対湿度(RH)75%、室内散光下(400lx)の保存条件下において、わずかに着色することが認められたため、アルミ袋開封後の保存に注意すること。
タガメット細粒20%
遮光・気密容器・室温保存
包装
タガメット錠200mg:100錠(10錠×10),500錠(10錠×50),1000錠(10錠×100),1000錠(バラ),2800錠(28錠×100),3000錠(10錠×300)
**,*タガメット錠400mg:100錠(10錠×10)
**タガメット細粒20%:100g,500g,1kg,1g×100包,1g×500包
主要文献及び文献請求先
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