g)を超えないこと。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
胚細胞腫瘍に対し、確立された標準的な他の抗癌剤との併用療法における本剤の投与頻度は、原則として週1回とすること。
2.
本剤は副作用発現の個人差が著しく、比較的少量の投与でも副作用があらわれることがあるので、使用上の注意に十分留意すること。
なお、投与にあたっては、患者の状態・症状に応じて低用量から開始すること。
3.
総投与量は300mg(力価)を超えないようにすること。
なお、経路を重複して投与した場合、結果的に投与量が増加することに留意すること。
[再評価時の結果では、間質性肺炎又は肺線維症等の肺症状は、総投与量150mg(力価)以下6.5%、総投与量151~300mg(力価) 10.2%、総投与量301mg(力価)以上18.8%と総投与量の増加に伴い発現率の増加が認められた。]
4.
胚細胞腫瘍に対し、確立された標準的な他の抗癌剤との併用療法を適用することにより、やむを得ず300mg(力価)を超える場合には、間質性肺炎又は肺線維症等の肺症状の発現率が高まる可能性があるので注意すること。
5.
胚細胞腫瘍に対し、確立された標準的な他の抗癌剤との併用療法( BEP療法(ブレオマイシン塩酸塩、エトポシド、シスプラチン併用療法) )においては、併用薬剤の添付文書も参照すること。
6.
ペプロマイシンを投与された患者に対するブレオマイシンの投与量は、原則として投与されたペプロマイシン量とブレオマイシン量の和でもって総投与量とすること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
次の患者には十分に観察を行いながら、投与量を減量するかあるいは投与間隔を延長するなど慎重に投与すること
1.
肺障害の既往歴又は合併症がある患者
[間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状を起こすことがある。]
2.
60歳以上の高齢者
[間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状を起こすことがある。]
3.
腎障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
4.
心疾患のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
5.
胸部に放射線照射を受けた患者
[間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状を起こすことがある。]
6.
肝障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
7.
水痘患者
[致命的な全身障害を起こすおそれがある。]
重要な基本的注意
1. 間質性肺炎又は肺線維症
患者の状態の十分な観察を行い(下記(2)参照)、捻髪音(ラ音)が初期指標となることがあるので、その発生に十分注意すること。異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、特発性肺線維症の治療及び処置に準じ、副腎皮質ホルモンの投与と二次感染防止のために適当な抗生物質の投与を行うこと。
(1)
間質性肺炎又は肺線維症の発現は、肺に基礎疾患を有する患者や60歳以上の高齢者の場合には、総投与量150mg(力価)以下でも発現頻度が高いので十分な注意を要する。
(2)
本剤の投与にあたっては、発熱、咳、労作性呼吸困難等の臨床症状の観察を十分に行い、胸部レントゲン検査異常及び捻髪音(ラ音)の有無を検討し、可能な施設においては肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDo2)、動脈血酸素分圧(Pao2)、一酸化炭素拡散能(DLco)などの検査を行い、投与中及び投与後およそ2ヵ月位までについてもこれらの検査を定期的に行うこと。
(3)
A-aDo2、Pao2などの検査は可能な限り1週に1度測定し、A-aDo2、Pao2がそれぞれ2週連続して拡大又は低下したときには投与を中止する。具体的にはA-aDo2、Pao2が投与前値より10Torr以上悪化したときは、他の臨床症状とあわせて十分な観察を行い、副作用の疑いのある場合には、直ちに投与を中止し、ステロイド等の投与を開始すること。また、DLcoについては投与前値の15%以上の低下をみたときは同様の処置を行うこと。
なお、投与前に肺機能検査値に低下のみられる患者にやむを得ず投与を必要とする場合には、慎重に経過を観察するとともに、検査値の低下がみられたときは直ちに本剤の投与を中止すること。
2.
使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。
3.
ペプロマイシン及び他のブレオマイシン製剤の投与を受けた患者に本剤を投与した場合、毒性が相加することが考えられるので、慎重に投与すること。
4.
感染症・出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
5.
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
胸部及びその周辺部への放射線照射
臨床症状・措置方法
臨床症状:
間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状を起こすことがある。
措置方法:
「重要な基本的注意」の項参照
機序・危険因子
ともに間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状を誘発する作用を有する。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
抗悪性腫瘍剤
放射線照射
臨床症状・措置方法
臨床症状:
間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状等を起こすことがある。
措置方法:
「重要な基本的注意」の項参照
機序・危険因子
ともに間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状を誘発する作用を有する。
薬剤名等
頭頸部放射線照射
臨床症状・措置方法
口内炎、口角炎が増悪することがある。また、咽喉頭粘膜に炎症を起こし、嗄声があらわれることがある。
機序・危険因子
ともに粘膜の炎症を誘発する作用を有する。
副作用
副作用等発現状況の概要
総症例1,613例(承認時374例、市販後調査1,239例)における主な副作用は間質性肺炎・肺線維症等の重篤な肺症状10.2%、皮膚の硬化・色素沈着40.6%、発熱・悪寒39.8%、脱毛29.5%、食欲不振・体重減少28.7%、全身倦怠感16.0%、悪心・嘔吐14.6%、口内炎13.3%、爪の変化11.2%などであった。1)
重大な副作用
1. 間質性肺炎・肺線維症
(10%)
重篤な間質