発生しやすくなるとの報告がある。また、脂質代謝に影響を及ぼす可能性があるため、症状が増悪することがある。]
15. 高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。また、症状が増悪することがある。]
16. 耳硬化症の患者[症状が増悪することがある。]
17. 妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者[症状が再発するおそれがある。]
18. 妊婦又は妊娠している可能性のある患者(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
19. 授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
20. 骨成長が終了していない可能性がある患者[骨端の早期閉鎖を来すおそれがある。]
効能又は効果
月経困難症
用法及び用量
1日1錠を毎日一定の時刻に21日間経口投与し、その後7日間休薬する。以上28日間を投与1周期とし、出血が終わっているか続いているかにかかわらず、29日目から次の周期の錠剤を投与し、以後同様に繰り返す。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1. 毎日一定の時刻に服用させること。
2. 本剤の投与にあたっては飲み忘れ等がないよう服用方法を十分指導すること。
3. 初めて服用させる場合、原則として月経第1~5日目に服用を開始させること。
4. 万一前日の飲み忘れに気付いた場合、直ちに前日の飲み忘れた錠剤を服用し、当日の錠剤も通常の服薬時刻に服用する。2日以上服薬を忘れた場合は、気付いた時点で前日分の1錠を服用し、当日の錠剤も通常の服薬時刻に服用し、その後は当初の服薬スケジュールとおり服用を継続すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. 子宮筋腫のある患者[筋腫の腫大を促すことがあるので、定期的に内診や画像診断等の検査を行うなど慎重に投与すること。]
2. 40歳以上の患者[一般に心筋梗塞等の心血管系の障害が発生しやすくなる年代であるため、これを助長するおそれがある。]
3. 乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。]
4. 乳癌の家族歴又は乳房に結節のある患者[エストロゲン投与と乳癌発生との因果関係についてその関連性を示唆する報告もあるので、定期的に乳房検診を行うなど慎重に投与すること。]
5. 喫煙者(「禁忌」の項参照)
6. 肥満の患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]
7. 血栓症の家族歴を持つ患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]
8. 前兆を伴わない片頭痛の患者[脳血管障害(脳卒中等)が発生しやすくなるとの報告がある。]
9. 心臓弁膜症の患者(「禁忌」の項参照)
10. 軽度の高血圧(妊娠中の高血圧の既往も含む)のある患者(「禁忌」の項参照)
11. 耐糖能の低下している患者(糖尿病患者及び耐糖能異常の患者)[耐糖能が低下することがあるので、十分コントロールを行いながら投与すること。]
12. ポルフィリン症の患者[症状が増悪することがある。]
13. 肝障害のある患者(「禁忌」の項参照)
14. 心疾患、腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウム又は体液の貯留により症状が増悪することがある。]
15. てんかん患者[症状が増悪することがある。]
16. テタニーのある患者[症状が増悪することがある。]
重要な基本的注意
1. 本剤を避妊目的で使用しないこと。
2. 本剤の服用により、血栓症があらわれることがあるので、次のような症状・状態があらわれた場合には投与を中止すること。また、本剤服用患者に対しては、次のような症状・状態が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
(1) 血栓症の初期症状下肢の疼痛・浮腫、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、急性視力障害等
(2) 血栓症のリスクが高まる状態体を動かせない状態、顕著な血圧上昇がみられた場合等
3. 本剤服用中にやむを得ず手術が必要と判断される場合には、血栓塞栓症の予防に十分配慮すること。(「禁忌」の項参照)
4. 年齢及び喫煙量により心血管系の重篤な副作用の危険性が増大するとの報告があるので、本剤服用患者には禁煙するよう指導すること。(「禁忌」の項参照)
5. 本剤の投与に際しては、患者の病歴調査及び検診が必要である。この検診には、血圧測定、乳房・腹部の検査及び臨床検査が含まれる。本剤投与中は6ヵ月毎の検診を行い、1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査を行うこと。また、1年に1回、子宮頸部の細胞診の実施を考慮すること。
6. 乳癌の検査は、患者に自己検診を行うよう指導すること。特に、乳癌の家族歴又は乳房に結節のある患者では注意が必要である。
7. 本剤投与中の器質的疾患を伴う月経困難症患者では、不正性器出血の発現に注意するとともに定期的に内診及び超音波検査等を実施して、器質的疾患の増悪の有無を確認すること。特に、子宮内膜症性卵巣嚢胞(卵巣チョコレート嚢胞)は、自然経過において悪性化することを示唆する報告があるので、画像診断や腫瘍マーカー等の検査も行うこと。本剤投与中に腫瘤が増大するなど器質的疾患の増悪が認められる場合は、他の治療法も勘案したうえで投与継続の可否を判断すること。
8. 本剤投与中は経過を十分に観察し、期待する効果が得られない場合には漫然と投与を継続せず、他の適切な治療を考慮すること。
9. 本剤の1年を超える投与における有効性及び安全性は確立していないので、1年を超える投与は治療上必要と判断される場合にのみ行い、定期的に画像診断及び臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態に十分注意すること。
10. ルナベル配合錠ULDのエチニルエストラジオールの用量はルナベル配合錠LDより低用量であり、臨床試験においてルナベル配合錠LDと比較して不正性器出血の発現率が高いことを踏まえ、症状や治療目標に応じて治療薬を選択すること。(「4.副作用」の項参照)
11. 服用中に不正性器出血が発現した場合、通常は投与継続中に消失するが、長期間持続する場合は、腟細胞診等の検査で悪性疾患によるものではないことを確認の上、投与すること。
12. 本剤の投与に際しては、問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断等により、妊娠していないことを十分に確認する