,高所作業,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること.
4.
アレルギー体質の患者では副作用発現率が高くなる傾向があるので,このような患者に投与する場合には十分に注意すること.
5.
本剤による前立腺肥大症に伴う排尿障害に対する治療は原因療法ではなく,対症療法であることに留意し,本剤投与により期待する効果が得られない場合には手術療法等,他の適切な処置を考慮すること.
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
降圧作用を有する他の薬剤
臨床症状・措置方法
降圧作用が増強することがあるので,減量するなど適切な処置を行うこと.
機序・危険因子
相加的に降圧作用を増強させる.
2. 薬剤名等
ホスホジエステラーゼ5阻害剤(PDE5阻害剤)(シルデナフィルクエン酸塩,バルデナフィル塩酸塩水和物,タダラフィル)
臨床症状・措置方法
PDE5阻害剤との併用により症候性低血圧があらわれるおそれがあるので,本剤を低用量から投与開始すること.
機序・危険因子
PDE5阻害剤は血管拡張作用を有するので,併用により降圧作用を増強させるおそれがある.
副作用
副作用等発現状況の概要
本態性高血圧症,腎性高血圧症,褐色細胞腫による高血圧症
総症例数10,626例中292例(2.75%)397件の副作用が報告されている.主な副作用はめまい58件(0.55%),立ちくらみ41件(0.39%),動悸35件(0.33%),頭痛35件(0.33%)であった.(再審査終了時)
前立腺肥大症に伴う排尿障害
総症例数5,761例中336例(5.83%)476件の副作用が報告されている.主な副作用はめまい138件(2.40%),立ちくらみ111件(1.93%),貧血25件(0.43%),低血圧21件(0.36%)であった.(再審査終了時)
重大な副作用
1. 意識喪失(頻度不明)
血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
2. 肝機能障害(0.1%未満),黄疸(頻度不明)
AST(GOT),ALT(GPT),Al-P,LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
その他の副作用
1. 過敏症注)
0.1〜5%未満
発疹
2. 過敏症注)
0.1%未満
そう痒
3. 過敏症注)
頻度不明
血管浮腫
4. 精神神経系
0.1〜5%未満
めまい,頭痛,けん怠感
5. 精神神経系
0.1%未満
脱力感,発汗,不眠,冷感,肩こり,眠気,口渇,しびれ
6. 循環器
0.1〜5%未満
立ちくらみ,動悸,低血圧
7. 循環器
0.1%未満
浮腫,不整脈(期外収縮,心房細動等),胸痛,起立性低血圧,頻脈
8. 肝臓
0.1〜5%未満
ALT(GPT)上昇
9. 肝臓
0.1%未満
AST(GOT)上昇,Al-P上昇,LDH上昇,総ビリルビン上昇
10. 消化器
0.1〜5%未満
腹痛
11. 消化器
0.1%未満
下痢,便秘,悪心,嘔吐,食欲不振,消化不良
12. 泌尿器
0.1%未満
頻尿,尿失禁
13. 腎臓
0.1%未満
BUN上昇,血中クレアチニン上昇
14. その他
0.1〜5%未満
ほてり,貧血
15. その他
0.1%未満
鼻閉,息切れ,目の違和感,インポテンス,抗核抗体の陽性
16. その他
頻度不明
羞明
その他の副作用の注意
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
高齢者への投与
高齢者では低用量(例えば1回0.25mg,1日2回)から投与を開始するなど,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.〔一般に,過度の降圧は好ましくないとされている.(脳梗塞等が起こるおそれがある.)〕
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.〕
2.
授乳中の婦人に投与する場合には授乳を中止させることが望ましい.〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.〕
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない.(使用経験が少ない.)
過量投与
本剤の過量投与により過度の血圧低下を起こす可能性がある.このような症状があらわれた場合には,体位を仰臥位にするほか,必要に応じて輸液,昇圧剤の投与等適切な処置を行うこと.なお,血液透析は本剤の除去に有効ではない.
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること.〔PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている.〕
その他の注意
1.
類似化合物(プラゾシン塩酸塩)で腎及びその他の動脈狭窄,脚部及びその他の動脈瘤等の血管障害のある高血圧症患者で,急性熱性多発性関節炎がみられた1例報告がある.
2.
ラットに250mg/kg/日(臨床最大用量の約1,800倍に相当)を2年間経口投与した試験で,雄のみに良性副腎髄質腫瘍の発生頻度が対照群に比し高いとの報告がある.
薬物動態
1. 吸収1)
健康成人(6名)にテラゾシン塩酸塩水和物として0.5〜2mgを単回経口投与したときの血中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである.
2. 代謝・排泄1〜3)
健康成人(12名)にテラゾシン塩酸塩水和物2mgを経口投与したとき,尿中には投与後24時間までに未変化体として約12.9%,N-グルクロン酸抱合体等の代謝物として約12.4%が排泄された.また,健康成人(6名)にテラゾシン塩酸塩水和物0.5〜2mgを経口投与したとき,投与72時間後までの尿中未変化体排泄率は投与量の13.5〜20.5%であった.
外国人のデータでは,ヒトに14C-テラゾシン塩酸塩水和物1mgを経口投与したとき,投与後168時間までに94.4%が排泄され,うち尿中へは38.8%,糞中へは55.6%が排泄された.
薬物動態パラメータ
パラメータ\投与量 0.5mg
(n=6) 1.0mg
(n=6) 2.0mg
(n=6)
tmax(h) 0.83&plu