,血漿中のヨウ素濃度は静注後5分で約1.9mgI/mL,30分で約1mgI/mLを示し,4時間後には0.2mgI/mL以下に減少した.
2. 排泄1)
健康成人男子(4名)に本剤(370mgI/mL)40mLを静注すると,2時間後までに投与量の約60%が,24時間後には全量が尿中に排泄された.
臨床成績
造影効果(承認時)
CT,尿路・血管撮影
比較臨床試験1~4)を含め第II相及び第III相臨床試験における総計1,805例の造影効果の有効率は次のとおりであった.
(下表参照)
逆行性尿路撮影(イオパミロン注150及びイオパミロン注300)
比較臨床試験5)を含め第III相臨床試験における総症例96例(総検査回数122回)の造影効果の有効率は94%(115/122)であった.
CT(イオパミロン注300,高速らせんCT)
第III相臨床試験6)では,主に胸・腹部を対象に100mLを64例に静脈内投与した.投与速度は,肝臓では2.5~4.0mL/秒(21例),肝臓以外の腹部では1.0~3.0mL/秒(15例),胸部では1.0~2.0mL/秒(21例)及びその他の症例では1.0~2.0mL/秒(7例)であった.「存在診断」,「質的診断」及び「拡がり診断」を総合評価した有効率は90.2%(55/61)であった.
第III相比較臨床試験7)では,肝臓を対象に100mLあるいは2.5mL/kgが各62例に3~4mL/秒の投与速度で投与された.門脈の描出について,独立した3名の評価者による有効率は100mLを投与された群が93.3~98.3%(56~59/60),2.5mL/kgを投与された群が96.8~98.4%(60~61/62)であった.
なお,体重70kgを超えた患者での門脈の描出について,100mLでは不足する場合があった.
イオパミロン注150 総症例210例(総検査回数512回)の造影効果の有効率は98%(501/512)であった.
イオパミロン注300 総症例868例(総検査回数2,239回)の造影効果の有効率は97%(2,174/2,239)であった.
イオパミロン注370 総症例727例(総検査回数1,902回)の造影効果の有効率は95%(1,815/1,902)であった.
薬効薬理
本剤の主成分(イオパミドール)の構成元素であるヨウ素は高いX線吸収能をもつ.これに基づき,本剤の存在部位と他の生体組織との間にX線画像上のコントラストが生じる.
有効成分に関する理化学的知見
構造式
一般名
イオパミドール(Iopamidol)
化学名
N,N’-Bis[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethyl]-5-[(2S)-2-hydroxypropanoylamino]-2,4,6-triiodoisophthalamide
分子式
C17H22I3N3O8
分子量
777.09
性状
本品は白色の結晶性の粉末である.
本品は水に極めて溶けやすく,メタノールにやや溶けにくく,エタノール(99.5)に極めて溶けにくい.
包装
イオパミロン注150
50mL×5,200mL×1
イオパミロン注300
20mL×5,50mL×5,100mL×1,100mL×5
イオパミロン注370
20mL×5,50mL×5,100mL×1,100mL×5
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
徳永 仰他:放射線科 3:200(1984)
2)
岡 秀宗他:画像診断 4:576(1984)
3)
曲直部寿夫他:日本医放会誌 44:1481(1984)
4)
御供政紀他:映像情報(M) 22:656(1990)
5)
蟹本雄右他:泌尿器外科 3:797(1990)
6)
内田政史他:薬理と治療 28:885(2000)
7)
山本和宏他:日獨医報 47:549(2002)
文献請求先
バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
〒530-0001 大阪市北区梅田二丁目4番9号
バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
バイエル薬品株式会社・くすり相談
フリーダイヤル 0120-106-398
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元(輸入)
バイエル薬品株式会社
大阪市北区梅田二丁目4番9号
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/7219412A2068_2_09/
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