チニブは、FLT3等のチロシンキナーゼに対する阻害作用を示し、FLT3を介したシグナル伝達を阻害することにより、FLT3遺伝子変異(FLT3-ITD及びFLT3-TKD(D835Y))を有する腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
2. 抗腫瘍効果
(1) In vitro試験18)
ギルテリチニブは、FLT3遺伝子変異を有するヒト急性骨髄性白血病由来MV4-11細胞株に対して増殖抑制作用を示した。
(2) In vivo試験19)
ギルテリチニブは、MV4-11細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ギルテリチニブフマル酸塩(Gilteritinib Fumarate)
化学名
6-Ethyl-3-{3-methoxy-4-[4-(4-methylpiperazin-1-yl)piperidin-1-yl]anilino}-5-[(oxan-4-yl)amino]pyrazine-2-carboxamide hemifumarate
構造式
分子式
(C29H44N8O3)2・C4H4O4
分子量
1221.50
性状
ギルテリチニブフマル酸塩は淡黄色~黄色の粉末又は結晶である。水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
承認条件
1.医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
2.国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
包装
42錠(21錠×2)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
社内報告書(CYP同定・薬物動態)(DIR180170)
2)
社内報告書(P-gp基質性・薬物動態)(DIR180171)
3)
社内報告書(ラット胚・胎児発生試験)(DIR180172)
4)
社内報告書(マウス小核試験)(DIR180176)
5)
社内報告書(乳汁中移行・薬物動態)(DIR180168)
6)
社内報告書(イヌ4週間投与試験)(DIR180174)
7)
社内報告書(イヌ13週間投与試験)(DIR180175)
8)
社内報告書(再発又は難治性AML患者・国内第I相試験)(DIR180160)
9)
社内報告書(健康被験者・食事の影響試験)(DIR180164)
10)
社内報告書(血漿蛋白結合・薬物動態)(DIR180167)
11)
社内報告書(進行性固形癌患者・マスバランス試験)(DIR180169)
12)
社内報告書(健康被験者・薬物相互作用試験)(DIR180165)
13)
社内報告書(再発又は難治性AML患者・海外第I/II相試験)(DIR180158)
14)
社内報告書(肝機能正常者及び軽度又は中等度の肝機能障害患者・肝機能障害試験)(DIR180166)
15)
社内報告書(再発又は難治性FLT3遺伝子変異陽性AML患者・国際共同第III相試験)(DIR180159)
16)
社内報告書(ヒト各種チロシンキナーゼ・薬理作用)(DIR180161)
17)
社内報告書(変異型ヒトFLT3発現細胞(マウス由来)・薬理作用)(DIR180162)
18)
社内報告書(ヒトAML細胞・薬理作用)(DIR180163)
19)
社内報告書(ヒトAML細胞移植ヌードマウス・薬理作用)(DIR180173)
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献に記載の社内報告書につきましても下記にご請求下さい。
アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
0120-189-371
長期投与医薬品に関する情報
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、薬価基準への収載の日の属する月の翌月の初日から起算して1年を経過するまでは、1回14日分を超える投薬は認められていない。
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
アステラス製薬株式会社
東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/42910C6F1028_1_02/
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