アルケラン錠2mg
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作成又は改訂年月
** 2011年5月改訂(第9版)(下線:改訂箇所)
* 2009年10月改訂(第8版)
日本標準商品分類番号
874219
薬効分類名
抗多発性骨髄腫剤
承認等
販売名
アルケラン錠2mg
販売名ード
42190021034
承認・許可番号
承認番号
21900AMX01072
商標名
Alkeran Tablets2mg
薬価基準収載年月
2007年12月
販売開始年月
1979年5月
貯法・使用期限等
**貯法
遮光した気密容器、2~8℃で保存
使用期限
包装に表示
規制区分
毒薬
処方せん医薬品
(注意-医師等の処方せんにより使用すること)
組成
成分・含量
1錠中に日局メルファラン2mg
添加物
結晶セルロース、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、ヒプロメロース、マクロゴール400
性状
白色のフィルムコート錠であり、識別コード及び形状は下記のとおりである。
識別コード
GX EH3
表
(直径)
6.5mm
裏
側面
(厚さ)
3.5mm
質量
103mg
一般的名称
メルファラン
Melphalan
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
白血球数2000/mm3以下又は血小板数50000/mm3以下に減少した患者[致死的な感染症誘発や出血傾向増大の危険性が高くなる。]
2.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の寛解
多発性骨髄腫
用法及び用量
(1)
1日1回メルファランとして2~4mg(本剤1~2錠)を連日経口投与する。
又は
(2)
1日1回メルファランとして6~10mg(本剤3~5錠)を4~10日間(総量40~60mg)経口投与し、休薬して骨髄機能の回復を待ち(通常2~6週間)、1日2mg(本剤1錠)の維持量を投与する。
又は
(3)
1日1回メルファランとして6~12mg(本剤3~6錠)を4~10日間(総量40~60mg)経口投与し、休薬して骨髄機能の回復を待ち(通常2~6週間)、同様の投与法を反復する。
なお、投与中は頻回に血液検査を行い、特に白血球数、血小板数を指標として適宜用量を増減又は休薬する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
本剤の投与により、骨髄抑制があらわれるので血液検査を十分に行い、特に白血球数が3000/mm3以下又は血小板数100000/mm3以下に減少した場合は骨髄機能が回復するまで減量又は休薬すること。
2.
腎障害のある患者では本剤のクリアランスが低下し、本剤による副作用が増強するおそれがあるので、投与量が過多にならないよう考慮すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
他の化学療法剤の投与中又は投与直後の患者あるいは放射線照射中又は照射直後の患者[重症の骨髄抑制があらわれるおそれがある。]
2.
感染症がある患者[感染症が増悪するおそれがある。]
3.
尿毒症を伴う患者[本剤の毒性が増大されるので、観察を十分に行い適宜減量のこと。]
4.
腎機能障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
重要な基本的注意
骨髄異形成症候群(MDS)、急性白血病が発生したとの報告があるので、本剤を投与する際は、患者に対する有益性及び危険性を考慮すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
昭和42年9月より昭和57年4月までに収集された総症例1096例中596例(54.4%)に副作用の発現が報告された。また臨床検査値の変動は、660例で60.2%であった。その主なものは、骨髄抑制に伴う白血球減少、食欲不振、悪心・嘔吐等の胃腸障害、AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇を伴う肝障害であった1)。
重大な副作用
1. 骨髄抑制
汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2. ショック、アナフィラキシー様症状
ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあり、そのような症状に伴ってまれに心停止が起こることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 重篤な肝障害、黄疸
肝炎や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
4. 間質性肺炎、肺線維症
間質性肺炎、肺線維症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。
5. 溶血性貧血
溶血性貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. 消化器
0.1%~5%未満
悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、胃重感、下痢、腹部膨満感、胃・十二指腸潰瘍、口内炎
2. 過敏症
0.1%~5%未満
発熱、そう痒感、発疹
3. 過敏症
頻度不明注)
紅斑、丘疹、めまい、血圧低下、呼吸困難、蕁麻疹、浮腫
4. 皮膚
0.1%~5%未満
脱毛
5. 肝臓
0.1%~5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇
6. その他
0.1%~5%未満
感染誘発
7. その他
頻度不明注)
卵巣機能不全、月経異常、BUN増加
注)自発報告または海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
高齢者への投与
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験で大量(1.0mg/kg以上)をラットに投与した場合、催奇形性が報告されており、また他のアルキル化剤(シクロホスファミド)で催奇形性を疑う症例報告がある。]
2.
授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。
過量投与
徴候、症状
本剤の過量の経口投与において、最も起こり得る初期症状は悪心、嘔吐及び下痢である。また、主な副作用は白血球減少、血小板減少及び貧血をきたす骨髄抑制で |