機能抑制作用を有する。
副作用
副作用等発現状況の概要
<国内臨床試験成績>
悪性胸膜中皮腫に対する本剤とシスプラチンとの併用第I/II相試験において、本治療との因果関係を否定できない死亡例が全投与症例25例中1例に認められた。安全性評価対象25例中に認められた主な副作用は、悪心(96.0%)、ヘモグロビン減少(96.0%)、食欲不振(88.0%)、好中球減少(84.0%)、赤血球減少(84.0%)、白血球減少(80.0%)、嘔吐(72.0%)、リンパ球減少(64.0%)、倦怠感(56.0%)、血中尿素増加(52.0%)であった。
非小細胞肺癌に対する第II相試験において、本剤(500mg/m2又は1,000mg/m2 注)投与)との因果関係を否定できない死亡例が全投与症例226例中1例に認められた。安全性評価対象225例中に認められた主な副作用は、AST(GOT)上昇(76.9%)、発疹(73.8%)、白血球減少(71.6%)、ALT(GPT)上昇(71.6%)、好中球減少(64.4%)、食欲不振(56.9%)、ヘモグロビン減少(54.2%)、悪心(53.8%)、LDH上昇(52.0%)、リンパ球減少(51.1%)であった。
注)本剤の承認された1回用量は、500mg/m2(体表面積)である。[「用法・用量」の項参照]
<外国臨床試験成績>
第III相試験の本剤とシスプラチンとの併用投与群において、本治療との因果関係を否定できない死亡例が全投与症例1065例中12例に認められ、そのうち3例は葉酸及びビタミンB12が併用投与されていない症例であった。安全性評価対象1007例(葉酸及びビタミンB12併用群)中に認められた主な副作用は、悪心(60.5%)、疲労(43.5%)、嘔吐(42.5%)、好中球減少(33.5%)、ヘモグロビン減少(31.9%)、食欲不振(25.5%)、白血球減少(23.6%)であった。
第III相試験の本剤単独投与群において、本治療との因果関係を否定できない死亡例が全投与症例265例中3例に認められた。安全性評価対象265例中に認められた主な副作用は、疲労(34.0%)、悪心(30.9%)、食欲不振(21.9%)であった。
重大な副作用
1.
骨髄抑制:白血球減少(71.6%)、好中球減少(64.4%)、ヘモグロビン減少(54.2%)、リンパ球減少(51.1%)、血小板減少(46.2%)、貧血、発熱性好中球減少、汎血球減少症があらわれることがあるので、末梢血液の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。注)
2.
感染症:敗血症、肺炎等の重篤な感染症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。注)
3.
間質性肺炎(3.6%):間質性肺炎があらわれることがあるので、胸部X線検査等を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。注)
4.
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、喘鳴、血圧低下、発疹、発赤、そう痒感等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。注)
5.
重度の下痢(1.3%):重度の下痢があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。注)
6.
脱水(1.3%):脱水があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬、補液、電解質投与等適切な処置を行うこと。注)
7.
腎不全:クレアチニン上昇(7.1%)、腎不全、クレアチニン・クリアランス低下があらわれることがあるので、頻回に臨床検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等適切な処置を行うこと。注)
8.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。注)
注)非小細胞肺癌を対象とする国内臨床試験において認められた副作用については発現頻度を記載した。
その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、臨床所見等の重篤度に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。注1)
内分泌系:
5~20%
血糖値上昇
内分泌系:
5%未満
尿糖陽性
精神神経系:
5~20%
頭痛、めまい、感覚神経障害注2)
精神神経系:
5%未満
味覚異常、感覚鈍麻、不眠症、傾眠、運動神経障害注2)
眼:
5%未満
眼脂、流涙増加、眼球乾燥、結膜炎
循環器:
5%未満
血圧上昇、心嚢液貯留、動悸、不整脈注2)
血管障害:
5~20%
ほてり
血管障害:
5%未満
潮紅
呼吸器:
5%未満
しゃっくり、咳嗽、咽喉頭疼痛、鼻漏、呼吸困難、胸水、低酸素症
消化器:
20%以上又は頻度不明(頻度不明には*)
食欲不振、悪心、嘔吐、大腸炎*、注3)
消化器:
5~20%
便秘、下痢、口内炎・咽頭粘膜炎注2)、消化不良注2)
*消化器:
5%未満
口唇炎、胃部不快感、腹痛、胃炎、食道炎注2)
肝臓:
20%以上又は頻度不明(頻度不明には*)
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、血中LDH上昇、血中Al-P上昇
肝臓:
5~20%
ビリルビン上昇、γ-GTP上昇
肝臓:
5%未満
尿中ウロビリン陽性
皮膚:
20%以上又は頻度不明(頻度不明には*)
発疹
皮膚:
5~20%
そう痒症
皮膚:
5%未満
色素沈着、脱毛症、多形紅斑注2)、蕁麻疹注2)
腎臓:
5~20%
アルブミン低下、電解質異常、尿潜血陽性、蛋白尿、総蛋白減少、BUN上昇
腎臓:
5%未満
総蛋白増加
その他:
20%以上又は頻度不明(頻度不明には*)
倦怠感、発熱、CRP上昇、放射線照射リコール反応*、注3)
その他:
5~20%
疲労、体重減少、熱感、白血球増多、好中球増多、血小板増多、浮腫
その他:
5%未満
関節痛、感