復投与(外国人データ)2 外国人女性ファブリー病患者(4例)にミガーラスタットとして123mgを12週間隔日経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであり、反復投与によって曝露量が増加する傾向は認められなかった。
(表2参照)
2. 吸収
(1) 食事の影響(外国人データ)3 外国人健康成人(19例)にミガーラスタットとして123mgを絶食下、ブドウ糖飲料と同時、高脂肪食摂取の1時間前、軽食摂取の1時間前又は軽食摂取の1時間後に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
(表3参照)
(2) 生物学的利用率(外国人データ)4 外国人健康成人(10例)にミガーラスタットとして123mgを単回経口投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは約75%であった。
3. 分布 日本人健康成人男性(13例)にミガーラスタットとして123mgを絶食下に単回経口投与したときのみかけの分布容積(V/F)は71.7Lであった1。
(In vitroデータ)ミガーラスタットの14C標識体(1~100μmol/L)のヒト血漿タンパク非結合率は98.1~111%であった5。
4. 代謝 (外国人データ)外国人健康成人男性(6例)にミガーラスタットの14C標識体123mgを単回経口投与したとき、投与24時間後までにプールした血漿中データから算出した血漿中総放射能に対する未変化体の割合は約77%であり、O-グルクロン酸抱合体(M1、M2及びM3)の割合は13%(5、2及び6%)であった6。
(In vitroデータ)ミガーラスタットはCYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1、CYP3A4/5に対する阻害作用、CYP1A2、CYP2B6、CYP3A4に対する誘導作用は示さなかった7-9。
5. 排泄 (外国人データ)外国人健康成人男性(6例)にミガーラスタットの14C標識体123mgを単回経口投与したとき、投与240時間後までに投与放射能の77.2%が尿中に、20.4%が糞中に排泄された。また、投与12時間後までの投与放射能に対する未変化体及びO-グルクロン酸抱合体(M1、M2及びM3の合計)の尿中排泄率は55%及び5%であった6。
(In vitroデータ)ミガーラスタットはBCRP、P-gp、MATE1、MATE2-K、OAT1、OAT3及びOCT2の基質ではなく、BCRP、BSEP、P-gp、MATE1、MATE2-K、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3、OCT1、OCT2に対する阻害作用は示さなかった。また、SGLT1の基質であり、阻害作用(IC50値:64.7mmol/L)を有することが示唆されたが、SGLT2の基質ではなく、阻害作用は示さなかった10-16。
6. 腎機能障害者(外国人データ)17 外国人腎機能正常者(CLcr≧90mL/min、8例)、軽度腎機能障害者(60≦CLcr<90mL/min、8例)、中等度腎機能障害者(30≦CLcr<60mL/min、8例)及び重度腎機能障害者(15≦CLcr<30mL/min、8例)にミガーラスタットとして123mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、腎機能正常者、軽度、中等度及び重度腎機能障害者の半減期(幾何平均値)は6.4、7.7、22.2及び32.3時間であり、腎機能の低下に伴い延長した。
(表4参照)
7. 薬物相互作用(外国人データ)18 外国人男性ファブリー病患者(12例)にアガルシダーゼ アルファ0.2mg/kg又はアガルシダーゼ ベータ0.5mg/kg若しくは1.0mg/kgを静脈内投与下でミガーラスタットとして123mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
(表5参照)
表1 ミガーラスタット123mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
投与量
(mg) Cmaxa
(ng/mL) tmaxb
(h) AUC0-infa
(ng・h/mL) t1/2c
(h)
123
(13例) 2124(36.3) 3.50(2.0-5.0) 11519(27.4) 3.82(0.25)
a:幾何平均値(変動係数%)、b:中央値(範囲)、c:平均値(標準偏差)
表2 ミガーラスタットとして123mgを12週間隔日経口投与したときの薬物動態パラメータ
投与量
(mg) 測定時期
(day) Cmaxa
(ng/mL) tmaxb
(h) AUC0-ta
(ng・h/mL)
123
(4例) 1 1691(22.0) 3.50
(1.00-4.00) 8942(32.2)
123
(4例) 14 2029(40.0) 2.96
(2.00-4.00) 10638(35.6)
123
(4例) 84 1524(23.3) 3.50
(2.00-4.00) 8582(29.7)
a:幾何平均値(変動係数%)、b:中央値(範囲)
表3 投与タイミング別における薬物動態パラメータ
本剤の投与
タイミング Cmax
(ng/mL) AUC0-inf
(ng・h/mL) 絶食下投与に対する最小二乗幾何平均値の比[90%信頼区間]
Cmax 絶食下投与に対する最小二乗幾何平均値の比[90%信頼区間]
AUC0-inf
絶食下投与(19例) 1561
(33.8) 9805
(26.8) - -
ブドウ糖飲料との同時投与(19例) 1408
(29.6) 8451
(28.8) 0.90
[0.80,1.02] 0.86
[0.77,0.97]