するおそれがある。
薬剤名等
血糖降下剤
インスリン等
臨床症状・措置方法低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
機序・危険因子血糖値が低下するとカテコールアミンが副腎から分泌され、心拍数を増加させるが、心臓のβ1受容体が遮断されていると、心拍数の増加が起きず、頻脈のような低血糖症状がマスクされるおそれがある。
薬剤名等
カルシウム拮抗剤
ベラパミル
ジルチアゼム等
臨床症状
・措置方法相互に作用が増強されるおそれがある。うっ血性心不全のおそれのある患者、洞房ブロック、房室ブロックのある患者では重度の低血圧、徐脈、心不全が発現するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序
・危険因子カルシウム拮抗剤とβ遮断剤は共に心収縮力や刺激伝導系の抑制作用、血圧低下作用を有するため、これらの薬剤との併用により作用が増強するおそれがある。
薬剤名等
ジタリス製剤
臨床症状・措置方法房室伝導時間が延長するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子ジギタリス製剤とβ遮断剤は共に房室伝導時間の延長作用を有するため、これらの薬剤との併用により作用が増強するおそれがある。
薬剤名等
*クラスI抗不整脈剤
ジソピラミド
プロカインアミド等
クラスIII抗不整脈剤
アミオダロン
ニフェカラント等
臨床症状・
措置方法過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序・
危険因子クラスI抗不整脈剤及びクラスIII抗不整脈剤は刺激伝導系に対する抑制作用を有するので、これらの薬剤との併用で過度の心機能抑制作用が起こるおそれがある。
薬剤名等
クロニジン
臨床症状・措置方法クロニジン投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強する可能性がある。冠動脈CT実施前の数日以内にクロニジンを投与中止した場合には、本剤の投与を慎重に行うこと。
機序・危険因子クロニジンを投与されている患者でクロニジンを中止すると、血中カテコールアミンが上昇し、血圧上昇をきたす。β遮断剤を投与すると、カテコールアミンによるα刺激作用が優位になり、血管収縮がさらに増強されるおそれがある。
薬剤名等
交感神経刺激剤
アドレナリン等
臨床症状・措置方法血管収縮により、血圧上昇をきたすことがあるので注意すること。
機序・危険因子α、β刺激作用を有する薬剤の場合には、本剤により交感神経刺激剤のβ刺激作用が抑制され、α刺激作用が優位となり、血管収縮が起こるおそれがある。
薬剤名等
コリンエステラーゼ阻害剤
ネオスチグミン
ジスチグミン臭化物
エドロホニウム塩化物等
臨床症状・
措置方法本剤の代謝を阻害し、作用が増強及び作用時間が延長するおそれがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序・
危険因子本剤はエステラーゼで代謝されるため、これらの薬剤との併用により本剤の作用が増強及び作用時間が延長するおそれがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
承認時の臨床試験において377名中20名(5.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は血圧低下4名(1.1%)、ALT(GPT)上昇3名(0.8%)、発疹3名(0.8%)、AST(GOT)上昇2名(0.5%)、ビリルビン上昇2名(0.5%)、白血球増加2名(0.5%)等であった。(承認時)
**製造販売後の使用成績調査において3,768名中33名(0.9%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は血圧低下8名(0.2%)、悪心4名(0.1%)等であった。(再審査終了時)
その他の副作用
次のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1. 皮膚 1%未満 発疹、蕁麻疹
2. 循環器 1%以上 血圧低下
3. 消化器 1%未満 悪心
4. 呼吸器 1%未満 鼻閉、くしゃみ
5. 肝臓 1%未満 ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、アルカリホスファターゼ上昇
6. 腎臓 1%未満 クレアチニン上昇
7. その他 1%未満 白血球増加、血小板減少、総蛋白減少、カリウム上昇
**副作用の発現頻度は、国内臨床試験の結果から集計した。
**,*(注)本剤と同じくランジオロール塩酸塩を有効成分とする「オノアクト点滴静注用50mg・150mg」の「重大な副作用」については、「その他の注意」の項1.参照。
高齢者への投与
高齢者では十分に患者の状態を観察しながら投与すること。〔高齢者では生理機能が低下していることが多く、本剤の作用が強く発現するおそれがある。〕
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
過量投与
過度の血圧低下又は過度の徐脈をきたした場合は、直ちに本剤の投与を中止すること。更に、必要に応じて下記等の適切な処置を行うこと。
血圧低下輸液の投与等の処置を行う。更に、必要に応じて、昇圧剤を投与するが、交感神経刺激剤を用いる場合はα刺激作用が優位に発現することによる過度の昇圧に注意して投与すること。
徐脈アトロピンを投与し、更に必要に応じてβ1刺激薬(ドブタミン等)や輸液等を投与する。
適用上の注意
10mg/mLを超える濃度で投与すると、局所反応や皮膚壊死が発現するおそれがあるので、十分に注意すること。本剤は、1バイアル(ランジオロール塩酸塩12.5mg)を1.25mL以上の生理食塩液等で溶解すること。
その他の注意
1. **,*本剤と効能・効果、用法・用量が異なるが、同一の有効成分を含有する「オノアクト点