処置を行うこと。
5. 本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には、メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し、特に肝又は腎機能の低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど、十分に注意すること。併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止する等の適切な処置を行うこと。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
利尿剤
ステロイド剤
臨床症状・措置方法
臨床検査値(尿量、尿中ナトリウム、カリウム及び塩素イオン)の変動に注意する。
機序・危険因子
動物実験(ラット)で、メサラジンの大量投与(300mg/kg)により、尿量及びこれらイオンの排泄増加がみられる14)。
薬剤名等
アザチオプリン
メルカプトプリン
臨床症状・措置方法
骨髄抑制があらわれるおそれがある19)。
機序・危険因子
本剤は、チオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある20)~21)。
文献による報告があるため、併用に注意すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
用法・用量追加承認時の臨床試験及び製造販売後調査における安全性解析対象症例2,531例中、臨床検査値の変動を含め副作用が報告されたのは292例(11.54%)であった。主な副作用症状は、下痢66例(2.61%)、下血・血便28例(1.11%)、腹痛25例(0.99%)等の消化器症状、発疹17例(0.67%)、発熱15例(0.59%)、肝機能異常14例(0.55%)等であった。また、主な臨床検査値の変動は、CRP上昇24例(0.95%)、ALT(GPT)上昇21例(0.83%)、白血球上昇18例(0.71%)等であった。以下の副作用発現頻度は、用法・用量追加承認時の臨床試験及び製造販売後調査の結果を合わせて算出した。
なお、「頻度不明」は自発報告で認められたものである。
重大な副作用
1. 間質性肺疾患22)~29)(0.01%以上0.1%未満)注)
間質性肺疾患(好酸球性肺炎28)、肺胞炎23), 27)、肺臓炎25)、間質性肺炎22)等24), 26), 29))が報告されているので、発熱、咳、呼吸困難、胸部X線異常等があらわれた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
2. 心筋炎31)~33)(0.01%以上0.1%未満)、心膜炎30), 32), 34)~35)(0.01%以上0.1%未満)注)、胸膜炎34)~35)(頻度不明)
心筋炎、心膜炎、胸膜炎があらわれることがあるので、胸水、胸部痛、心電図異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 間質性腎炎11)~13)、ネフローゼ症候群36)、腎機能低下(0.01%未満)注)、急性腎不全(頻度不明)
間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全があらわれることがあるので、投与期間中は腎機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4. 再生不良性貧血43)、汎血球減少44)、無顆粒球症(0.01%未満)注)、血小板減少症38), 40)(0.01%以上0.1%未満)37), 39), 41)~42)
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 肝炎16)~18)(0.01%以上0.1%未満)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(0.01%以上0.1%未満)
肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、投与期間中は肝機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6. 膵炎45)~46)(0.01%以上0.1%未満)
膵炎があらわれることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注)外国における市販後調査の結果による。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。7),47)~50)
皮膚
0.1~1%未満
発疹、そう痒感、丘疹
皮膚
0.1%未満
紅斑、蕁麻疹、脱毛47)注2)
消化器
1%以上
下痢
消化器
0.1~1%未満
腹痛、血便、下血、アミラーゼ上昇、嘔気、腹部膨満感、食欲不振、便秘、口内炎
消化器
0.1%未満
粘液便、嘔吐
肝臓
1%以上
AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP・Al-P・ビリルビンの上昇等の肝機能異常
腎臓
0.1~1%未満
クレアチニン・尿中NAG・尿中ミクログロブリンの上昇・尿蛋白等の腎機能異常
腎臓
0.1%未満
尿着色
血液
0.1~1%未満
白血球減少、好酸球増多7)、貧血
その他
0.1~1%未満
発熱、頭痛、関節痛、全身けん怠感
その他
0.1%未満
浮腫、筋肉痛、CK上昇、ループス様症候群49)~50)注2)
その他
頻度不明注1)
*むくみ、末梢神経障害48)、めまい、胸部痛、頚部痛
注1) 自発報告等による。
注2) 外国における市販後調査の結果による。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[海外において新生児に血液疾患(白血球減少症、血小板減少症、貧血)が起きることが報告されており、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、メサラジンの動物実験51)では催奇形性は認められていない。]
2. 授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けること。
[ヒト母乳中へ移行する52)