(GPT)上昇21例(0.83%)、白血球上昇18例(0.71%)等であった。
以下の副作用発現頻度についても、用法・用量追加承認時の臨床試験及び製造販売後調査の結果を合わせて算出した。
なお、「頻度不明」は自発報告で認められたものである。
重大な副作用
1. 間質性肺疾患22)~29)(0.01%以上0.1%未満)注)
間質性肺疾患(好酸球性肺炎28)、肺胞炎23), 27)、肺臓炎25)、間質性肺炎22)等24), 26), 29))が報告されているので、発熱、咳、呼吸困難、胸部X線異常等があらわれた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
2. 心筋炎31)~33)(0.01%以上0.1%未満)、心膜炎30), 32), 34)~35)(0.01%以上0.1%未満)注)、胸膜炎34)~35)(頻度不明)
心筋炎、心膜炎、胸膜炎があらわれることがあるので、胸水、胸部痛、心電図異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
3. 間質性腎炎11)~13)、ネフローゼ症候群36)、腎機能低下(0.01%未満)注)、急性腎不全(頻度不明)
間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全があらわれることがあるので、投与期間中は腎機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4. 再生不良性貧血43)、汎血球減少44)、無顆粒球症(0.01%未満)注)、血小板減少症38), 40)(0.01%以上0.1%未満)37), 39), 41)~42)
再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 肝炎16)~18)(0.01%以上0.1%未満)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(0.01%以上0.1%未満)
肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、投与期間中は肝機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6. 膵炎45)~46)(0.01%以上0.1%未満)
膵炎があらわれることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注)外国における市販後調査の結果による。
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。7), 47)~50)
皮膚
0.1~1%
未満
発疹、そう痒感、丘疹
皮膚
0.1%未満
紅斑、蕁麻疹、脱毛47)注2)
消化器
1%以上
下痢
消化器
0.1~1%
未満
腹痛、血便、下血、アミラーゼ上昇、嘔気、腹部膨満感、食欲不振、便秘、口内炎
消化器
0.1%未満
粘液便、嘔吐
肝臓
1%以上
AST(GOT)・ALT(GPT)・γ-GTP・Al-P・ビリルビンの上昇等の肝機能異常
腎臓
0.1~1%
未満
クレアチニン・尿中NAG・尿中ミクログロブリンの上昇・尿蛋白等の腎機能異常
腎臓
0.1%未満
尿着色
血液
0.1~1%
未満
白血球減少、好酸球増多7)、貧血
その他
0.1~1%
未満
発熱、頭痛、関節痛、全身けん怠感
その他
0.1%未満
浮腫、筋肉痛、CK上昇、ループス様症候群49)~50)注2)
その他
頻度不明注1)
むくみ、末梢神経障害48)、めまい、胸部痛、頚部痛
注1) 自発報告等による。
注2) 外国における市販後調査の結果による。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[海外において新生児に血液疾患(白血球減少症、血小板減少症、貧血)が起きることが報告されており、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、メサラジンの動物実験51)では催奇形性は認められていない。]
2. 授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けること。
[ヒト母乳中へ移行する52)~53)ことが報告されている。また、国内及び海外において乳児に下痢が起きることが報告されている。]
小児等への投与
小児等における使用経験は限られている。小児等では、専門医の管理下で安全性と治療の有益性を考慮した上で本剤を使用すること。
適用上の注意
服用時:本剤は放出調節製剤であることより、かまずに服用すること。また、乳鉢による混合粉砕は避けること。
その他の注意
1. 本剤は保存中わずかに着色することがあるが効力に変化はない。
2. 本剤のコーティング剤のエチルセルロースは水に不溶のため、糞便中に白いものがみられることがある。
薬物動態
1. 血中濃度54)
健康成人にペンタサ顆粒94%又はペンタサ錠250mg(両剤共メサラジンとして1,000mg)を空腹時に単回経口投与したとき、血漿中メサラジン未変化体の濃度推移は図1、薬物動態パラメータは表1のとおりであった。
図1 ペンタサ顆粒94%又はペンタサ錠250mg(両剤共メサラジンとして1,000mg)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中メサラジン未変化体濃度
2. 代謝・排泄55)~56)
健康成人にメサラジンとして1,000mg(ペンタサ錠250mg4錠)を食後単回経口投与したとき、96時間後の尿中排泄率は、28.4%(アセチル体として27.7%)であり、糞中排泄率は50.0%(アセチル体として23.5%)であった。
健康成人にメサラジンとして2,000mg(ペンタサ錠250mg8錠)を1日2回、6日間反復経口投与したとき、尿中排泄は投与開始後4日間以内に定常状態に達し、体内蓄積傾向は認められず、144時間後までの累積尿中排泄率は34.7%(アセチル体として25.6%)であった。なお、蛋白結合率はメサラジンで約70%、代謝物であるアセチル体で約88%であった。
また、健康成人にメサラジンとして1,000mg(ペンタサ錠