塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間の間隔を置くこと。
機序・危険因子
脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が高まると考えられている。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
肝臓のチトクロームP-450 2D6及び3A4の阻害作用を有する製剤注1) (シメチジン、キニジン硫酸塩、プロパフェノン塩酸塩、ハロペリドール、エリスロマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、クロトリマゾール、エチニルエストラジオール、ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩等)
臨床症状・措置方法
本剤の作用、毒性が大幅に増強される可能性がある。
機序・危険因子
本剤は肝臓のチトクロームP-450 2D6及び3A4によって代謝されることが判明しており、これを阻害する薬剤との併用により血中濃度の上昇をもたらす。
薬剤名等
レセルピン誘導体(レセルピン等)
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱される可能性がある。
機序・危険因子
脳内ドパミンを減少させる。
薬剤名等
フェノチアジン系薬剤(プロクロルペラジン、クロルプロマジン、ペラジン等)
ブチロフェノン系薬剤(ブロムペリドール等)
スルピリド
メトクロプラミド
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱される可能性がある。
機序・危険因子
脳内ドパミン受容体を遮断する。
薬剤名等
トラゾドン塩酸塩
臨床症状・措置方法
相互作用は明らかになっていないが、トラゾドン塩酸塩の中止直後あるいは併用する場合には、本剤の投与量を徐々に増加するなど、慎重に投与を開始すること。
機序・危険因子
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。
薬剤名等
*交感神経興奮剤(エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品、フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品)
臨床症状・措置方法
血圧上昇、頻脈等の発現が報告されている。
機序・危険因子
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されると考えられる。
注1)これらの薬剤と併用する場合にはモノアミン含有量の多い食物(チーズ、レバー、にしん、酵母、そら豆、バナナ、ビール、ワイン等)との併用には注意すること。[チトクロームP-450 2D6及び3A4を阻害する薬剤と併用する場合には本剤の血中濃度が上昇し、MAO-Bの選択性が消失する可能性がある。]
副作用
**レボドパ含有製剤併用及び非併用のパーキンソン病患者488例中177例(36.3%)に副作用が認められた。主な副作用は悪心・嘔吐(7.8%)、ジスキネジア(6.6%)、幻覚(6.6%)、食欲不振(6.1%)、めまい・ふらつき(5.7%)であった。また臨床検査値の主な異常変動としては、レボドパ含有製剤併用及び非併用のパーキンソン病患者385例においてCK(CPK)の上昇(4.8%)、LDHの上昇(4.7%)、Al-Pの上昇(2.9%)であった(エフピー錠2.5承認時)5~11)。
また、使用成績調査において、レボドパ含有製剤併用及び非併用患者4,692例中957例(20.4%)に副作用が認められた。主な副作用は幻覚(4.8%)、悪心(3.1%)、ジスキネジア(2.3%)、めまい(1.6%)、食欲不振(1.0%)であった(エフピー錠2.5再審査終了時)。
さらに、レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者を対象とした臨床試験において、327例中132例(40.4%)に副作用が認められた。主な副作用は便秘(5.2%)、不眠(3.7%)、高血圧(3.1%)、CK(CPK)上昇(2.4%)、眠気(2.1%)であった(エフピーOD錠2.5効能追加承認時)。
重大な副作用
1)**幻覚(4.8%)、妄想(1.0%)、錯乱(0.2%)、せん妄(0.4%)
幻覚、妄想、錯乱、せん妄があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、減量、休薬又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2)狭心症(頻度不明)
狭心症の発現又は増悪が報告されているので、狭心症患者では心電図をモニターするなど、特に注意すること。
3)悪性症候群(0.1%未満)
本剤の急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、血清CK(CPK)上昇等があらわれることがある。このような場合には、再投与後、漸減するとともに、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中に同様の症状があらわれることがある。
4)低血糖(頻度不明)
低血糖があらわれることがあるので、低血糖症状(意識障害、昏睡等)があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5)**胃潰瘍(0.1%)
胃潰瘍があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
太字の副作用についてはそれぞれの注)によること。
0.1~5%未満 0.1%未満
精神神経系注2) **不随意運動、興奮、精神症状、ジストニア(筋緊張異常)、構音障害、歩行異常、不安、めまい・ふらつき、頭痛・頭重感、不眠、眠気、体のこわばり、しびれ、多夢、うつ症状、意識レベルの低下 緊張低下、徘徊癖、アカシジア、記憶障害、躁病、ねごと、運動低下、悪夢
消化器 **悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、胃痛・腹痛、便秘、下痢、消化不良 麻痺性イレウス、胃腸障害、イレウス
循環器 **起立性低血圧、動悸、低血圧、高血圧、不整脈 心電図異常、血圧変動、うっ血性心不全
肝臓 肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇)
過敏症注3) 発疹
泌尿器 排尿困難
血液 **白血球減少
皮膚 多形紅斑、紅斑
眼 視野狭窄
その他 **浮腫、胸痛(胸部不快感)、