12.07 5267.8±5818.7 22.42±16.89
12mg(n=26) 血液透析 706±208 4.00
0.88~11.92 14680.4±8473.0 22.52±12.24
1mg(n=9) 腹膜透析 104±49 4.03
0.93~24.07 2040.5±938.5b) 33.58±11.62b)
平均値±標準偏差
a):中央値、最小値~最大値
b):n=7
表3 日本人健康成人に1日1回反復投与したときの薬物動態パラメータ
投与量 Day Cmax(ng/mL) tmaxa)(h) AUC0-24(ng・h/mL) t1/2(h)
6mg(n=6) 1 393±118 4.00
3.00~4.00 3447.1±721.3 ‐
6mg(n=6) 8 394±97 4.00
2.00~4.00 3860.6±643.3 18.50±3.76
12mg(n=5) 1 898±182 4.00
2.00~4.00 8517.8±2599.6 ‐
12mg(n=5) 8 1050±250 3.00
2.00~8.00 10836.3±4690.7 16.30±5.24
平均値±標準偏差
a):中央値、最小値~最大値
臨床成績
1. 第III相比較試験(血液透析)13)
血液透析施行中の日本人二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象に、本剤は1~8mg(開始用量:1mg;ただしintact PTH濃度500pg/mL以上の場合は2mg)、実対照薬(シナカルセト塩酸塩)は12.5~100mg(開始用量:25mg)の間で用量を調整し、1日1回30週間経口投与した。その結果、投与開始28~30週のintact PTH濃度平均値が60pg/mL以上240pg/mL以下の目標を達成した被験者割合は、本剤では72.7%(184/253例)、シナカルセト塩酸塩では76.7%(204/266例)であった。達成した被験者割合の差(本剤-シナカルセト塩酸塩)(差の両側95%信頼区間)は、-4.0%(-11.4~3.5%)(非劣性マージン:-15%)であり、本剤のシナカルセト塩酸塩に対する非劣性が示された。
2. 長期投与試験 (血液透析)14)
血液透析施行中の日本人二次性副甲状腺機能亢進症患者137例を対象に、本剤を1mgより開始後(ただし、intact PTH濃度500pg/mL以上かつ血清補正カルシウム濃度9.0mg/dL以上の場合は2mgより開始)、1~12mgの間で用量を調整し、1日1回52週間経口投与した。投与開始後52週では、intact PTH濃度が60pg/mL以上240pg/mL以下の目標を達成した被験者割合は72.3%であった。
3. 一般臨床試験 (腹膜透析)15)
腹膜透析施行中の日本人二次性副甲状腺機能亢進症患者39例を対象に、本剤を1mgより開始後(ただし、intact PTH濃度500pg/mL以上かつ血清補正カルシウム濃度9.0mg/dL以上の場合は2mgより開始)、1~12mgの間で用量を調整し、1日1回52週間経口投与した。投与開始後30~32週のintact PTH濃度平均値が60pg/mL以上240pg/mL以下の目標を達成した被験者割合は71.8%であった。
薬効薬理
1. 作用機序16~20)
本剤は、副甲状腺細胞表面のカルシウム受容体を介して作用を発現する。カルシウム受容体はPTH分泌に加え、PTH生合成を制御している。本剤は、カルシウム受容体に作動し、主としてPTH分泌を抑制することで、血中PTH濃度を低下させる。
2. 作用・効果18~20)
本剤は、正常ラット及びマウス並びに部分腎摘ラットへの単回及び反復経口投与により血中PTH及びカルシウム濃度を低下させた。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
エボカルセト Evocalcet
化学名:
2-{4-[(3S)-3-{[(1R)-1-(Naphthalen-1-yl)ethyl]amino}pyrrolidin-1-yl]phenyl}acetic acid
分子式:
C24H26N2O2
分子量:
374.48
化学構造式:
性状:
白色の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく、アセトニトリル及びエタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点:
約177℃(分解)
分配係数:
logP=1.00
承認条件
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
包装
オルケディア錠1mg:[PTP]100錠(10錠×10)
オルケディア錠2mg:[PTP]100錠(10錠×10)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1) 社内資料:健康成人男性を対象とした第I相単回投与試験
2) 社内資料:血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象とした第I/II相臨床試験
3) 社内資料:腹膜透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象とした第I相臨床試験
4) 社内資料:健康成人男性を対象とした第I相反復投与試験
5) 社内資料:健康成人を対象とした食事の影響試験
6) 社内資料:健康成人男性を対象としたマスバランス試験
7) 社内資料:血漿蛋白結合及び血球移行性(in vitro)
8) 社内資料:肝機能障害患者を対象とした臨床薬理試験
9) 社内資料:ラットにおける組織分布
10) 社内資料:代謝に関与する酵素
11) 社内資料:In vivo代謝プロファイル
12) 社内資料:健康成人男性を対象とした薬物相互作用試験
13) 社内資料:血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象とした第III相臨床試験
14) 社内資料:血液透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象とした第III相臨床試験(長期投与試験)
15) 社内資料:腹膜透析施行中の二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象とした第III相臨床試験(一般臨床試験)
16) 社内資料:ヒト