険因子
これらの薬剤により、血中カルシウム値が上昇するためと考えられている。
1-20. 薬剤名等
習慣性中毒用剤:ジスルフィラム
機序・危険因子
ジスルフィラム-アルコール反応時に過呼吸により、血中カリウム値が低下したとの報告がある。
1-21. 薬剤名等
シクロスポリン
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-22. 薬剤名等
抗生物質製剤:エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ガチフロキサシン水和物、テトラサイクリン
機序・危険因子
腸内細菌叢への影響による本剤の代謝の抑制、あるいは、P糖蛋白質を介した本剤の排泄の抑制により血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-23. 薬剤名等
抗生物質製剤:アジスロマイシン
機序・危険因子
機序の詳細は不明であるが、P糖蛋白質を介した本剤の輸送が阻害されるとの報告がある。
1-24. 薬剤名等
抗生物質製剤:アムホテリシンB、エンビオマイシン
機序・危険因子
これらの薬物により、血中カリウム値が低下するためと考えられている。
1-25. 薬剤名等
HIVプロテアーゼ阻害剤:リトナビル、サキナビル
機序・危険因子
P糖蛋白質を介した本剤の排泄の抑制により、血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-26. 薬剤名等
*エトラビリン
機序・危険因子
*P糖蛋白質阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-27. 薬剤名等
**C型肝炎治療剤テラプレビル、レジパスビル/ソホスブビル配合錠
機序・危険因子
**テラプレビル、レジパスビルのP糖蛋白質阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-28. 薬剤名等
化学療法剤:イトラコナゾール、スルファメトキサゾール・トリメトプリム
機序・危険因子
本剤の腎排泄が抑制され、血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-29. 薬剤名等
抗甲状腺製剤:チアマゾール、プロピルチオウラシル
機序・危険因子
甲状腺機能亢進の改善に伴いクリアランスが正常になるため、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
1-30. 薬剤名等
*ベムラフェニブ
機序・危険因子
*P糖蛋白質阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
(2)ジゴキシンの作用を減弱する薬剤等
臨床症状・措置方法
本剤の作用を減弱することがあるので、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど慎重に投与すること。
2-1. 薬剤名等
カルバマゼピン
機序・危険因子
併用後、本剤の血中濃度の低下が認められたとの報告がある。
2-2. 薬剤名等
コレスチラミン
コレスチミド
機序・危険因子
消化管内での吸着により本剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下すると考えられている。
2-3. 薬剤名等
消化性潰瘍用剤:スクラルファート水和物
機序・危険因子
消化管内での吸着により本剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下するとの報告がある。
2-4. 薬剤名等
制酸剤:水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等
機序・危険因子
消化管内での吸着により本剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下するとの報告がある。
2-5. 薬剤名等
抗生物質製剤:フラジオマイシン
機序・危険因子
本剤の吸収が阻害され、血中濃度が低下するとの報告がある。
2-6. 薬剤名等
抗生物質製剤:リファンピシン
機序・危険因子
*P糖蛋白質、肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の血中濃度が低下するとの報告がある。
2-7. 薬剤名等
サルファ剤:サラゾスルファピリジン
機序・危険因子
本剤の吸収が阻害され、血中濃度が低下するとの報告がある。
2-8. 薬剤名等
甲状腺製剤:乾燥甲状腺、レボチロキシン、リオチロニン
機序・危険因子
甲状腺機能低下の改善に伴いクリアランスが正常になるため、本剤の血中濃度が低下するとの報告がある。
2-9. 薬剤名等
アカルボース
ミグリトール
機序・危険因子
併用により本剤の血中濃度の低下が認められたとの報告がある。
2-10. 薬剤名等
セイヨウオトギリソウ (St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
機序・危険因子
本剤の排泄が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
(3)ジゴキシンにより作用が増強される薬剤
臨床症状・措置方法
ブピバカイン塩酸塩水和物の副作用を増強したとの報告がある。
3-1. 薬剤名等
ブピバカイン塩酸塩水和物
機序・危険因子
薬力学的相互作用によると考えられている。
(4)ジゴキシンにより作用が減弱される薬剤
臨床症状・措置方法
ヘパリンの作用を減弱するおそれがある。
4-1. 薬剤名等
ヘパリン
機序・危険因子
抗凝血作用に拮抗すると考えられている。
(5)ジギタリス中毒の症状を不顕化するおそれのある薬剤
臨床症状・措置方法
ジギタリス中毒の症状(悪心、嘔吐、食欲不振等)を不顕化するおそれがある。
5-1. 薬剤名等
制吐作用を有する薬剤:スルピリド、メトクロプラミド、ドンペリドン等
機序・危険因子
これらの薬剤の制吐作用のため、本剤の中毒症状が判別しにくくなる。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
1. ジギタリス中毒(頻度不明)
高度の徐脈、二段脈、多源性心室性期外収縮、発作性心房性頻拍等の不整脈があらわれることがある。また、更に重篤な房室ブロック、心室性頻拍症あるいは心室細動に移行することがある。初期症状として消化器、眼、精神神経系症状(「その他の副作用」の項参照)があらわれることが多いが、それらの症状に先行して不整脈が出現することもある。このような症状があらわれた場合には、減量又は休薬するなど適切な処置を行う