瞼炎を含む)、眼瞼紅斑、眼瞼下垂、眼瞼溝深化注4)(上眼瞼がくぼむ、二重瞼になる等)、眼瞼縁痂皮、多毛症、複視、視力低下、黄斑浮腫、視力障害、眼精疲労
5. 精神神経系
頻度不明注2)
感覚異常、頭痛、めまい、重症筋無力症の増悪、抑うつ、悪夢、不眠、不安
6. 循環器
0.1~1%未満
徐脈
7. 循環器
頻度不明注2)
レイノー現象、四肢冷感、低血圧、失神、浮腫、動悸
8. 消化器
頻度不明注2)
下痢、消化不良、悪心、口渇、腹痛
9. その他
頻度不明注2)
脱力感、倦怠感、不快、胸部不快感、発疹、耳鳴、咳嗽、筋肉痛、過敏症、胸痛、味覚異常、喘息、呼吸困難、筋骨格痛、前立腺特異性抗原増加
上記のような症状又は異常があらわれた場合には、投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
*注1) 発現頻度は本剤(ベンザルコニウム塩化物非含有製剤)の承認時までの臨床試験の結果で算出した。
注2) 本剤の個々の成分であるトラボプロスト又はチモロールマレイン酸塩において報告された副作用を含む。
注3) 無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合(定期に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと)。
*注4) 頻度については、「その他の注意」参照。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1. 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。トラボプロストの動物実験において、妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※の250倍)を静脈内投与した場合に催奇形性が認められ、妊娠マウスに1μg/kg/日(臨床用量※の25倍)を皮下投与又は妊娠ラットに10μg/kg/日(臨床用量※の250倍)を静脈内投与した場合に着床後胚死亡率の増加及び胎児数の減少、妊娠ウサギに0.1μg/kg/日(臨床用量※の2.5倍)を静脈内投与又は0.003%点眼液(体重当りの投与量として臨床用量※の約10倍に相当)を投与した場合に全胚・胎児死亡、妊娠・授乳ラットに0.12μg/kg/日(臨床用量※の3倍)以上の用量を妊娠7日目から授乳21日目に皮下投与した場合に発育及び分化に対する影響(早期新生児の死亡率の増加、新生児の体重増加の抑制又は眼瞼開裂の遅延等)が認められ、トラボプロストの摘出ラット子宮を用いた実験では、日本人健康成人で認められた本剤の最高血漿中濃度(0.025ng/mL=0.05nmol/L)の約6倍以上の濃度(0.3nmol/L)で、用量依存的な子宮収縮作用が認められた。また、チモロールマレイン酸塩の動物実験において、器官形成期のラットに500mg/kg/日を経口投与した場合に化骨遅延、マウスに1,000mg/kg/日又はウサギに200mg/kg/日を経口投与した場合に死亡胎児数の増加が認められている。]
※)
トラボプロスト0.004%を体重50kgの患者に1回1滴(25μL)を両眼に投与したと仮定して算出された投与量(0.04μg/kg/日)との比較
2. 授乳婦
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
トラボプロスト:
授乳ラットに皮下投与した場合に乳汁中へ移行することが報告されている6)。
チモロールマレイン酸塩:
ヒト母乳中へ移行することがある。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1. 投与経路
点眼用にのみ使用すること。
2. 投与時
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
(1)
点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
(2)
点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜のう内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙のう部を圧迫させた後、開瞼すること。
(3)
他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
(4)
点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔すること。
その他の注意
*本剤の成分であるトラボプロストにおいて、高い頻度で眼瞼溝深化が発現することが文献等で報告されている7)。
薬物動態
日本人健常者(10例)にトラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)を両眼に反復点眼し、血漿中のトラボプロスト遊離酸※※及びチモロール濃度を測定した8)。
トラボプロスト
1例1サンプルを除いて定量限界(10pg/mL)未満であり、定量できた1サンプルは点眼30分後のもので、血漿中濃度は12pg/mLであった。
〔参考:日本人健常者(23例)にトラボプロスト0.004%点眼液を両眼に反復投与し、血漿中のトラボプロスト遊離酸濃度を測定したとき、多くは定量限界(10pg/mL)未満であったが、定量限界以上であったものは、いずれも点眼後30分以内にCmaxに達し(平均Cmax:15±6pg/mL)、点眼1時間後には定量限界未満となった(半減期45分)。〕
※※トラボプロストはイソプロピルエステル型のプロドラッグであり、角膜通過の際にエステラーゼにより活性代謝物であるトラボプロスト遊離酸に加水分解される。
チモロール
チモロールの血漿中濃度は、点眼後2時間以内にCmaxに達し(平均Cmax:0.7±0.4ng/mL)、半減期は4.7時間であった。
臨床成績
1.
国内で実施された第III相二重盲検比較試験(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者256例を対象とした第III相二重盲検比較試験(対照薬:トラボプロスト0.004%点眼液、投与期間:12週間)において、トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)群の平均眼圧下降値は-7.1mmHgであり、トラボプロスト0.004%点眼液群に対する優越性が示された(p<0.001、対応のないt検定)9)。(表1参照)
2.
国内で実施された長期投与試験(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)
正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者140例を対象とした第III相長期投与試験(投与期間:12ヵ月)において、トラボプロスト0.004%/チモロール0.5%配合点眼液(ベンザルコニウム塩化物含有製剤)群の