胃不快感
21. 胃腸障害
1%以上5%未満
腹痛、下痢、口内炎、口内乾燥、消化不良、胃炎
22. 胃腸障害
1%未満
逆流性食道炎、口唇炎、胃腸障害、腹部膨満、胃潰瘍、鼓腸、メレナ、上部消化管出血
23. 胃腸障害
頻度不明注)
嚥下障害、舌浮腫
24. 肝胆道系障害
5%以上
肝機能検査異常
25. 皮膚および皮下組織障害
5%以上
そう痒症
26. 皮膚および皮下組織障害
1%以上5%未満
発疹、多汗症、冷汗
27. 腎および尿路障害
1%以上5%未満
排尿困難
28. 腎および尿路障害
1%未満
アルブミン尿、尿閉
29. 腎および尿路障害
頻度不明注)
乏尿
30. 全身障害および投与局所様態
5%以上
異常感
31. 全身障害および投与局所様態
1%以上5%未満
口渇、倦怠感、発熱、浮腫
32. 全身障害および投与局所様態
1%未満
胸部不快感、無力症、悪寒
33. 全身障害および投与局所様態
頻度不明注)
疲労、胸痛、失神、離脱症候群
34. 臨床検査
1%以上5%未満
体重減少、血中CPK増加、血中尿素増加、血中トリグリセリド増加、血中ビリルビン増加、尿中血陽性、尿中ブドウ糖陽性
35. 臨床検査
1%未満
好酸球数増加、白血球数増加、ヘモグロビン減少、尿中蛋白陽性、血中クレアチニン増加、血中ブドウ糖増加、血小板数増加、血中クレアチニン減少、血中尿酸増加、好中球百分率増加
36. 傷害、中毒および処置合併症
1%未満
転倒・転落
注)外国で報告されており、国内でも発生が予測される副作用
高齢者への投与
一般的に高齢者では生理機能が低下していることが多く、代謝・排泄が遅延し副作用があらわれやすいので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。トラマドールは胎盤関門を通過し、新生児に痙攣発作、身体的依存及び退薬症候、並びに胎児死亡及び死産が報告されている。また、動物実験で、トラマドールは器官形成、骨化及び出生児の生存に影響を及ぼすことが報告されている。]
2.
妊娠後期の婦人へのアセトアミノフェンの投与により胎児に動脈管収縮を起こすことがある。
3.
アセトアミノフェンは妊娠後期のラットで胎児に軽度の動脈管収縮を起こすことが報告されている。
4.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止すること。[トラマドールは、乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
**12歳未満の小児には投与しないこと。[海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。]
12歳以上の小児における安全性は確立していない。
過量投与
徴候、症状
トラマドールの過量投与による重篤な症状は、呼吸抑制、嗜眠、昏睡、痙攣発作、心停止である。
アセトアミノフェンの大量投与により、肝毒性のおそれがある。また、アセトアミノフェンの過量投与時に肝臓・腎臓・心筋の壊死が起こったとの報告がある。過量投与による主な症状は、胃腸過敏症、食欲不振、悪心、嘔吐、倦怠感、蒼白、発汗等である。
処置
緊急処置として、気道を確保し、症状に応じた呼吸管理と循環の管理を行うこと。必要に応じて活性炭の投与等適切な処置を行う。
トラマドールの過量投与による呼吸抑制等の症状が疑われる場合には、ナロキソンが有効な場合があるが、痙攣発作を誘発するおそれがある。また、トラマドールは透析によりほとんど除去されない。
アセトアミノフェンの過量投与による症状が疑われる場合には、アセチルシステインの投与を考慮すること。
適用上の注意
薬剤交付時
(1)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
(2)
**小児の手の届かない所に保管するよう指導すること。
その他の注意
1.
アセトアミノフェンの類似化合物(フェナセチン)の長期投与により、血色素異常を起こすことがある。
2.
腎盂及び膀胱腫瘍の患者を調査したところ、類似化合物(フェナセチン)製剤を長期・大量に使用(例:総服用量1.5~27kg、服用期間4~30年)していた人が多いとの報告がある。また、類似化合物(フェナセチン)の長期・大量投与した動物実験で、腫瘍発生が認められたとの報告がある。
3.
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。
4.
*遺伝的にCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra-rapid Metabolizer)では、トラマドールの活性代謝物の血中濃度が上昇し、呼吸抑制等の副作用が発現しやすくなるおそれがある。
薬物動態
1. 血漿中濃度1)、2)
健康成人男性に本剤1~3錠注)(トラマドール塩酸塩として37.5、75及び112.5mg、アセトアミノフェン(APAP)として325、650及び975mg)を単回経口投与したとき、投与量にかかわらず、トラマドール【(±)-TRAM】及びAPAPは速やかに吸収され、(±)-TRAM及びAPAPの血漿中濃度はそれぞれ投与後約1~2時間及び約1時間にCmaxに達した後、それぞれ約5~5.5時間及び約3時間のt1/2で低下した。両薬物の薬物動態は用量比例性を示した。また、(±)-TRAMは速やかに活性代謝物O-脱メチルトラマドール【(±)-M1】に代謝され、(±)-M1の血漿中濃度は投与後約2時間にCmaxに達した後、約6.5時間のt1/2で低下した。血漿中(±)-TRAM及び(±)-M1の各鏡像異性体【(+)-体及び(-)-体】の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは類似していた。1)
本剤1~3錠注)を単回経口投与したときの血漿中(±)-TRAM濃度推移(N=8,平均値+