対象注)にゲムシタビン塩酸塩とパクリタキセルとの併用投与(GT群:3週を1コースとして、1日目にゲムシタビン1250mg/m2及びパクリタキセル175mg/m2を投与し、8日目にゲムシタビン1250mg/m2を投与)をパクリタキセル単独投与(T群:3週を1コースとして、1日目にパクリタキセル175mg/m2を投与)と比較した第III相試験を実施した。その結果は以下のとおりであった。(表2参照)
(ジェムザール注射用200mg・1gの添付文書による)
注)臨床的にアントラサイクリン系抗悪性腫瘍薬の使用が禁忌で他の1レジメンの化学療法剤による術前・術後補助化学療法後の手術不能又は再発乳癌患者も対象患者に含まれている。
表1
GC群 M-VAC群 HR(95%CI) p値
生存期間
中央値 12.8ヵ月 14.8ヵ月 1.08(0.84-1.40) 0.55※1
腫瘍増大までの期間中央値 7.4ヵ月 7.6ヵ月 1.02(0.82-1.28) 0.84※1
奏効率(例数) 49.4%(81/164例) 45.7%(69/151例) ― 0.51※2
※1:log-rank検定,※2:カイ2乗検定
表2
GT群 T群 HR(95%CI) p値
生存期間 18.6ヵ月※1 15.8ヵ月※1 0.817
(0.667-1.000) 0.0489※2
無増悪生存期間 5.3ヵ月※1 3.4ヵ月※1 0.74
(0.62-0.88) 0.0008※2
奏効率 41.4%
(110/266) 26.2%
(69/263) 奏効率の差※3:15.1%
(95%CI:7.1-23.2) 奏効率の差※3:15.1%
(95%CI:7.1-23.2)
※1 中央値、※2 log-rank検定、※3 奏効率の差:GT群-T群
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ゲムシタビン塩酸塩(Gemcitabine Hydrochloride)
略号
GEM
化学名
(+)-2’-Deoxy-2’,2’-difluorocytidine monohydrochloride
分子式
C9H11F2N3O4・HCl
分子量
299.66
構造式
性状
ゲムシタビン塩酸塩は、白色の粉末である。
水にやや溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)、ジエチルエーテル、アセトニトリル又は2-プロパノールにほとんど溶けない。
融点
約250℃(分解)
取扱い上の注意
安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(5±3℃、3年)の結果、ゲムシタビン点滴静注液200mg/5mL「NK」及びゲムシタビン点滴静注液1g/25mL「NK」は通常の市場流通下(2~8℃)において3年間安定であることが確認された。1)
承認条件
膵癌に対する本剤の国内における臨床的有効性及び安全性をより明確にすることを目的として、国内で適切な市販後臨床試験を行い、その結果を含めた市販後調査結果を報告すること。
包装
ゲムシタビン点滴静注液200mg/5mL「NK」:1バイアル
ゲムシタビン点滴静注液1g/25mL「NK」:1バイアル
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
日本化薬株式会社 社内資料:安定性試験
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましては下記にご請求下さい。
日本化薬株式会社 医薬事業本部
営業本部 医薬品情報センター
(住所)〒100-0005 東京都千代田区丸の内二丁目1番1号
(TEL)0120-505-282(フリーダイヤル)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
日本化薬株式会社
東京都千代田区丸の内二丁目1番1号