※※悪心・嘔吐、食道炎、粘膜炎、腹水、腸間膜血栓症、下痢、食欲不振、口内炎、便秘、消化不良、鼓腸放屁、胃炎、腹部膨満感、直腸疼痛、嚥下障害、歯肉炎、直腸障害、口唇炎、舌苔、歯肉痛
肝臓
(頻度不明)
AST(GOT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇
泌尿器
(頻度不明)
電解質異常、BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、排尿困難、血尿、尿失禁、尿閉、出血性膀胱炎
皮膚
(頻度不明)
脱毛、斑状丘疹性皮疹、強皮症様変化、亜急性皮膚エリテマトーデス、そう痒、皮膚疾患、爪の障害、皮膚潰瘍、蕁麻疹、皮膚炎、色素沈着、皮膚乾燥、表皮剥離、皮膚腫脹、爪変色
精神神経系
(頻度不明)
めまい、不眠、不安、うつ病、傾眠、思考異常、振戦、失神、激越、神経学的疾患、痙攣、運動失調、健忘症、緊張低下、意識障害、寡動、言語障害、緊張亢進、精神症状、譫妄、眼振、不随意運動、嗄声、気分変動
感覚器
(頻度不明)
暗点、黄斑浮腫、味覚倒錯、味覚喪失、視力異常、眼疾患、結膜炎、耳痛、眼痛、霧視、流涙増加、眼精疲労、飛蚊症、眼乾燥、角膜炎、舌異常感、結膜出血、光視症
呼吸器
(頻度不明)
呼吸困難、低酸素症、咳増加、喀痰増加、咽頭不快感
全身症状
(頻度不明)
無力症、腹痛、倦怠感、頭痛、浮腫、疼痛、インフルエンザ様症候群、腹部腫脹、さむけ、体重増加、体重減少
筋骨格
(頻度不明)
関節痛、筋肉痛、筋力低下、骨痛、背部痛、頸部痛、腰痛
その他
(頻度不明)
※※血栓症、発熱、潮紅、胸痛、出血、注射部反応、末梢性浮腫、総蛋白減少、アルブミン減少、骨盤痛、発汗、吃逆、口渇、不正出血、無月経、注射部痛、酩酊感、高血糖、低血糖、脱水
その他の副作用の注意
注:投与を中止すること。
高齢者への投与
高齢者では一般に生理機能が低下していることが多く骨髄抑制等があらわれやすいので、用量並びに投与間隔に留意し、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなどして注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。]
2.
授乳中の婦人には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
1. 調製時
(1)
本剤は5%ブドウ糖注射液及び生理食塩液を除く他の薬剤とは混注しないこと。
(2)
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に薬液が付着した場合は、直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。
(3)
調製時に、注射針に塗布されているシリコーン油により不溶物を生じることがある。調製後に薬液中に不溶物がないか目視で確認すること。不溶物が認められた場合は使用しないこと。
2. 投与経路
必ず点滴静脈内投与とし、皮下、筋肉内には投与しないこと。
3. 投与時
(1)
静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように投与すること。また、以前に同反応を発現した注射部位とは異なる部位に本剤を再投与した場合、以前の注射部位に同反応を再発するといった、いわゆる「Recall現象」が認められたとの報告がある。
(2)
本剤は、輸液に混和後、できるだけ速やかに投与すること。
その他の注意
1.
放射線療法に関連した照射部位の皮膚異常を発現した既往のある患者に本剤を投与した場合、同部位に同様の皮膚異常を再発するといった、いわゆる「Radiation recall現象」が認められたとの報告がある。
2.
本剤と他の抗悪性腫瘍剤や放射線療法を併用した患者で、急性白血病、骨髄異形成症候群(MDS)が発生したとの報告がある。
薬効薬理
パクリタキセルは微小管の蛋白と結合して、その重合を促進・安定化することにより紡錘体の形成や機能を阻害する。その結果、細胞分裂を停止させることにより抗腫瘍作用を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
パクリタキセル (Paclitaxel)
化学名
(-)-(1S,2S,3R,4S,5R,7S,8S,10R,13S)-4,10-Diacetoxy-2-benzoyloxy-5,20-epoxy-1,7-dihydroxy-9-oxotax-11-en-13-yl(2R,3S)-3-benzoylamino-2-hydroxy-3-phenylpropionate
分子式
C47H51NO14
分子量
853.91
構造式
性状
白色~微黄白色の粉末である。
アセトニトリル、メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
取扱い上の注意
1.
本剤は輸液と混和した後、できるだけ速やかに使用すること。
2.
包装開封後もバイアルを箱に入れて保存すること。
3.
調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に薬液が付着した場合は、直ちに多量の流水でよく洗い流すこと。
4. ※安定性試験8 , 9)
加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、パクリタキセル注射液30mg「ファイザー」及びパクリタキセル注射液100mg「ファイザー」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
包装
※パクリタキセル注射液30mg「ファイザー」:1バイアル
※パクリタキセル注射液100mg「ファイザー」:1バイアル
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:パクリタキセル(頭頸部癌)
2)
医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:パクリタキセル(食道癌)
3)
医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:パクリタキセル(血管肉腫)
4)
医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:パクリタキセル(子宮頸癌)
5)
医療上の必要性の高い未承認薬}