. 皮膚
1~11%未満
発疹
16. 皮膚
1%未満
湿疹、ざ瘡・毛嚢炎、そう痒、皮膚炎、脱毛
17. 皮膚
頻度不明注1)
蕁麻疹、体臭変化、爪・皮膚・口腔粘膜の色素沈着、発汗注3)
18. 過敏症
1%未満
アレルギー反応
19. 腎臓
頻度不明注1)
頻尿、排尿障害、腎不全、無尿、多尿、血清クレアチニン上昇注3)
20. 循環器
頻度不明注1)
心筋症、血管拡張
21. 代謝・内分泌系
1~11%未満
トリグリセリド上昇・血清コレステロール上昇、血中尿酸上昇
22. 代謝・内分泌系
1%未満
CK(CPK)上昇、高乳酸塩血症
23. 代謝・内分泌系
頻度不明注1)
血清アミラーゼ上昇、脱水、高血糖注2)、重炭酸塩低下注2)、総蛋白低下注3)、重炭酸塩上昇注3)、総蛋白上昇注3)、血糖値低下注3)
24. その他
1%未満
味覚倒錯、霧視
25. その他
頻度不明注1)
羞明、弱視、難聴、敗血症、女性化乳房
注1)自発報告又は海外においてジドブジン製剤とラミブジン製剤の併用投与を行った4種類の二重盲検比較試験等で認められている副作用については頻度不明とした。
注2)海外における上記4種類の二重盲検比較試験での頻度:20%以上
注3)海外における上記4種類の二重盲検比較試験での頻度:20%未満
高齢者への投与
高齢者では肝機能又は腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦(特に妊娠3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ジドブジン:本剤の有効成分の一つであるジドブジンはヒト胎盤を通過する。出生児の血漿中ジドブジン濃度は、分娩時の母親の血漿中濃度と同じであることが報告されている8)。また、ジドブジンが胎児臍帯血白血球のDNAに取り込まれたという報告がある9)。ラットの受胎能及び一般生殖能試験(50、150、450mg/kg/日、1日2回投与)では、中及び高用量群に胚吸収率の増加、高用量群に胎児平均体重の減少がみられた。また、サルを用いた試験で、胎児にミトコンドリア障害(心筋及び骨格筋におけるミトコンドリアミオパシー)が認められたとの報告がある10)。
ラミブジン:本剤の有効成分の一つであるラミブジンはヒト胎盤を通過する。出生児の血清中ラミブジン濃度は、分娩時の母親の血清中及び臍帯血中の濃度と同じであることが報告されている。なお、動物実験(ウサギ)で胎児毒性(早期の胚死亡数の増加)が報告されている。
ジドブジン/ラミブジン共通:ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI)を子宮内曝露又は周産期曝露された新生児及び乳児において、ミトコンドリア障害によると考えられる軽微で一過性の血清乳酸値の上昇が報告されている。また、非常にまれに発育遅延、てんかん様発作、他の神経疾患も報告されている。しかしながら、これら事象とNRTIの子宮内曝露、周産期曝露との関連性は確立していない。]
2.
**本剤を投与された妊婦より出生した児に貧血があらわれることがある。定期的に検査を行うなど児の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
3.
*授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[ジドブジン:経口投与されたジドブジン(200mg、単回投与)は、ヒト乳汁中に排泄され、血清中の濃度と同じであることが報告されている。また、ジドブジンの母体血漿中濃度と乳汁中濃度の比率は0.4~3.2であることが報告されている。乳児の血清中のジドブジン濃度は24ng/mLであったとの報告がある11)。
ラミブジン:経口投与されたラミブジンはヒト乳汁中に排泄されることが報告されている(乳汁中濃度:<0.5-8.2μg/mL)12)。また、ラミブジンの母体血漿中濃度と乳汁中濃度の比率は0.6~3.3であることが報告されている。乳児の血清中のラミブジン濃度は18~28ng/mLであったとの報告がある。]
小児等への投与
本剤はジドブジン及びラミブジンの固定用量を含有する配合剤であるので、ジドブジン又はラミブジンの用量調節が必要である体重30kg未満の小児患者には、個別のジドブジン製剤(レトロビルカプセル)又はラミブジン製剤(エピビル錠)を用いること。
過量投与
徴候、症状
本剤を過量投与した症例は報告されていない。ジドブジン及びラミブジンを過量投与した症例が報告されているが、いずれも回復し、死亡例は認められていない。なお、過量投与時に特有の徴候や症状は認められていない。
処置
本剤の副作用(「副作用」の項参照)について十分に観察を行い、必要に応じ、一般的な対症療法を行うこと。具体的なデータは示されていないが、ラミブジンは透析可能であることから、必要に応じ血液透析を行うことを考慮すること。血液透析及び腹膜透析はジドブジンの除去には一部しか関与しないが、グルクロン酸抱合体の排泄を亢進する。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
その他の注意
1.
本剤の有効成分の一つであるジドブジンについては、in vitroの試験において、アスピリン、インドメタシン等のグルクロン酸抱合により代謝される薬剤が本剤のグルクロン酸抱合を阻害したとの報告がある13)。
2.
本剤の有効成分の一つであるジドブジンについては、がん原性試験で試験末期に雌動物(ラット及びマウス)に膣腫瘍が発生したとの報告がある。[マウス(20、30、40mg/kg/日、1日1回経口投与)及びラット(80、220、300mg/kg/日、1日1回経口投与)におけるがん原性試験で、膣扁平上皮癌(マウス高用量群5/60例、ラット高用量群2/60例)が認められた14)。]
3.
本剤の有効成分の一つであるジドブジンについては、マウスにおける経胎盤曝露によるがん原性試験で次の報告がある。
(1)
最大耐量(420mg/kg/周産期体重)を妊娠12~18日(妊娠中~末期)に投与された母動物からの出生児において、出生1年後、肺、肝及び雌性生殖器の腫瘍発生率の増加が認められた15)。
(2)