39;措置方法
細胞内におけるサニルブジン三リン酸化体が減少し、サニルブジンの効果が減弱するとの報告があるので、本剤とサニルブジンとの併用療法は避けることが望ましい。
機序・危険因子
本剤が細胞内におけるサニルブジンのリン酸化を抑制することが考えられている。
8. 薬剤名等
関連する有効成分名:ジドブジン
リバビリン
臨床症状・措置方法
in vitroにおいてリバビリンとの併用により本剤の効果が減弱するとの報告があるので、本剤とリバビリンの併用療法は避けることが望ましい。
機序・危険因子
本剤の細胞内におけるリン酸化が競合的に阻害されることが考えられている。
9. 薬剤名等
関連する有効成分名:ジドブジン
アトバコン
臨床症状・措置方法
本剤のAUCが33%上昇し、グルクロン酸抱合体の最高血中濃度が19%低下した。ジドブジン500又は600mg/日を3週間投与した場合では、本剤の血中濃度の上昇により、副作用の発現頻度が上昇する可能性は低いと考えられるが、アトバコンをより長期に投与する場合には、十分注意すること。
機序・危険因子
本剤のグルクロン酸抱合が阻害されることが考えられている。
10. 薬剤名等
関連する有効成分名:ラミブジン
スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤
臨床症状・措置方法
ラミブジンのAUCが43%増加し、全身クリアランスが30%、腎クリアランスが35%減少したが、スルファメトキサゾール及びトリメトプリムの薬物動態に有意な変化は見られなかったとの報告がある。なお、腎障害のない患者では本剤の投与量を調節する必要はない。
機序・危険因子
腎臓における排泄が競合すると考えられている。
11. 薬剤名等
関連する有効成分名:ラミブジン
ザルシタビン
臨床症状・措置方法
細胞内におけるラミブジン及びザルシタビン三リン酸化体が減少し、両剤の効果が減弱するとの報告があるので、本剤とザルシタビンとの併用療法は避けることが望ましい。
機序・危険因子
本剤の細胞内におけるリン酸化が競合的に阻害されることが考えられている。
副作用
副作用等発現状況の概要
<国内における臨床試験>
本剤を用いた日本人における臨床試験成績は得られていないため、参考までに、HIV感染症を対象としたジドブジン製剤(ジドブジンとして400mg/日)及びラミブジン製剤(ラミブジンとして300mg/日)の併用投与を行った国内臨床試験の結果を示す。安全性評価対象症例42例中、副作用が報告されたのは30例(71.4%)で、主な副作用は赤血球減少等の貧血、空腹時血糖値上昇、嘔気、食欲不振であった。
<国内における使用成績調査>
本剤の使用成績調査557例中、279例(50.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された。その主なものは貧血67例(12.0%)、嘔気59例(10.6%)、トリグリセリド上昇・コレステロール上昇等の脂質増加57例(10.2%)、肝機能検査値異常36例(6.5%)、下痢32例(5.7%)であった(再審査終了時)。
<海外における臨床試験>
HIV感染症を対象としてジドブジン製剤及びラミブジン製剤の併用投与を行なった海外における4種類の二重盲検比較試験において、ラミブジン/ジドブジン併用群でそれぞれ、186例中127例(68.3%)、65例中40例(61.5%)、168例中105例(62.5%)、150例中64例(42.7%)に副作用が認められ、主な副作用は嘔気、頭痛、ニューロパシー、けん怠感・疲労であった。
重大な副作用
次のような症状があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
1. 重篤な血液障害
再生不良性貧血(頻度不明注1))、赤芽球癆(頻度不明注1))、汎血球減少(0.4%)、貧血(12.0%)、白血球減少(3.2%)、好中球減少(0.2%)、血小板減少(0.4%)
2. 乳酸アシドーシス(0.2%)及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)(0.2%)
3. 膵炎(0.4%)
4. 横紋筋融解症(頻度不明注1))
5. 精神神経系
ニューロパシー(0.4%)、錯乱(頻度不明注1))、痙攣(頻度不明注1))、てんかん様発作(頻度不明注1))
6. 心不全(頻度不明注1))
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
1. 血液
頻度不明注1)
平均赤血球容積(MCV)増加注2)、リンパ球減少注3)、リンパ節症注3)
2. 消化器
1~11%未満
嘔気、下痢、腹痛、嘔吐、食欲不振、胃炎、鼓腸放屁
3. 消化器
1%未満
消化不良、便秘、口内潰瘍
4. 消化器
頻度不明注1)
嚥下困難、口唇浮腫、舌浮腫、おくび、歯肉出血、直腸出血、痔核注3)、腹部痙直注3)
5. 全身症状
1~11%未満
けん怠感・疲労、体脂肪の再分布/蓄積(胸部、体幹部の脂肪増加、末梢部、顔面の脂肪減少、野牛肩、血清脂質増加、血糖増加)、発熱
6. 全身症状
1%未満
疼痛、頭痛、体重減少、無力症
7. 全身症状
頻度不明注1)
胸痛、全身痛、悪寒、感冒症状、背痛、体温調節障害注3)、インフルエンザ様疾患
8. 肝臓
1~11%未満
肝機能検査値異常(AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇)
9. 筋骨格
1%未満
骨痛・筋痛
10. 筋骨格
頻度不明注1)
ミオパシー、CK(CPK)上昇を伴う筋脱力、筋痙直注3)、関節痛注3)
11. 精神神経系
1~11%未満
めまい
12. 精神神経系
1%未満
うつ病、錯感覚、不眠、末梢神経障害、傾眠、失神
13. 精神神経系
頻度不明注1)
痙攣等の脳症状、活動低下、手足のしびれ感、情緒不安、筋痙攣、振戦、攣縮、痛覚過敏、神経過敏症、健忘症、見当識障害、嗄声、ストレス反応、空間の広がり感、睡眠障害注3)、不安注3)、感情障害注3)
14. 呼吸器
頻度不明注1)
呼吸困難、肺炎、鼻出血、咽頭炎、鼻炎注2)、咳注3)、咽頭痛注3)、気管支炎注3)、副鼻腔炎注3)、耳管炎注3)、呼吸障害注3)、上気道炎注3)
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