剤を再投与しないこと。
6. 血栓塞栓症
脳血管発作(頻度不明注5))、一過性脳虚血発作(0.1%)、心筋梗塞(0.1%未満)、狭心症(0.1%)、脳虚血(頻度不明注5))、脳梗塞(0.2%)等の動脈血栓塞栓症、及び深部静脈血栓症(0.2%)、肺塞栓症(0.1%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがあり、死亡に至る例が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、動脈血栓塞栓症があらわれた患者では、再発時に死亡に至る可能性もあるので、本剤を再投与しないこと。
7. 高血圧性脳症(頻度不明注5))、高血圧性クリーゼ(頻度不明注5))
コントロール不能の高血圧、高血圧性脳症、高血圧性クリーゼがあらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、高血圧性脳症、高血圧性クリーゼが再発するおそれがあるので、このような患者には本剤を再投与しないこと。
8. 可逆性後白質脳症症候群(0.1%未満)
可逆性後白質脳症症候群(症状:痙攣発作、頭痛、精神状態変化、視覚障害、皮質盲等)があらわれることがあり、高血圧を伴う例と伴わない例が報告されている。観察を十分に行い、可逆性後白質脳症症候群が疑われた場合は、本剤の投与を中止し、血圧のコントロール、抗痙攣薬の投与等の適切な処置を行うこと。
9. ネフローゼ症候群(0.1%未満)
ネフローゼ症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、高度の蛋白尿等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10. **骨髄抑制
他の抗悪性腫瘍剤との併用において汎血球減少症(0.1%未満)、好中球減少(24.7%)、白血球減少(24.5%)、貧血(8.8%)、血小板減少(10.4%)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。なお、臨床試験で他の抗悪性腫瘍剤に本剤を併用した群において、併用していない群と比較して、高度の好中球減少症、発熱性好中球減少症の発現頻度が高まることが報告されている。
11. **感染症(10.0%)
好中球減少の有無にかかわらず肺炎(0.6%)、敗血症(0.2%)、壊死性筋膜炎(頻度不明注5))等の感染症があらわれ、死亡に至る例が報告されている。なお、壊死性筋膜炎については、創傷治癒遅延、消化管穿孔、瘻孔に続発した例が報告されている。本剤投与後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
12. うっ血性心不全(0.1%未満)
うっ血性心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。乳癌を対象とした海外臨床試験では、グレード3以上の左室機能不全が2.2%の頻度で認められており、また発現例の多くは、アントラサイクリン系薬剤の投与歴、左胸壁への放射線治療歴等のある患者であったことが報告されている。
13. 間質性肺炎(0.4%)
間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14. 血栓性微小血管症(頻度不明注5))
血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群等の血栓性微小血管症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用の注意
注4)国内臨床試験から製造販売後の特定使用成績調査に移行した22例の重複を除いた例数の合計。
注5)海外臨床試験の有害事象及び自発報告にて報告された頻度を算出できない副作用については頻度不明とした。
その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、症状にあわせて適切な処置を行うこと。
1.**精神神経系
5%以上又は頻度不明
神経毒性(末梢性感覚ニューロパシー、末梢性運動ニューロパシー、感覚神経障害等)(15.9%)
2.精神神経系
1~5%未満
味覚異常、頭痛、不眠症、浮動性めまい
3.精神神経系
1%未満
神経痛、体位性めまい、不安、嗅覚錯誤、失神、痙攣、傾眠、構語障害
4.**消化器
5%以上又は頻度不明
食欲減退(14.8%)、悪心(14.2%)、口内炎(11.8%)、下痢、嘔吐、便秘、胃腸障害注6)
5.消化器
1~5%未満
腹痛、歯肉炎、口唇炎、胃不快感
6.消化器
1%未満
歯周病、消化不良、胃炎、消化管潰瘍、歯痛、痔核、腸炎、歯肉痛、齲歯、逆流性食道炎、腸閉塞、胃腸炎、舌炎、肛門周囲痛、歯の脱落
7.**泌尿器
5%以上又は頻度不明
尿蛋白陽性(10.4%)
8.泌尿器
1~5%未満
尿中血陽性
9.泌尿器
1%未満
BUN増加、血中クレアチニン増加
10.肝臓
5%以上又は頻度不明
肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ‐GTP増加、LDH増加等)
11.肝臓
1~5%未満
血中ビリルビン増加
12.血液・凝固
1~5%未満
リンパ球数減少、フィブリンDダイマー増加
13.血液・凝固
1%未満
INR増加、フィブリノゲン増加、白血球数増加、APTT延長、好中球数増加、プロトロンビン時間延長
14.**心・血管系
5%以上又は頻度不明
高血圧(18.0%)、上室性頻脈注6)
15.心・血管系
1%未満
動悸、洞性頻脈
16.皮膚
5%以上又は頻度不明
脱毛症(10.9%)、発疹、皮膚変色注6)、剥脱性皮膚炎注6)
17.皮膚
1~5%未満
色素沈着、爪の障害、手足症候群、そう痒症
18.皮膚
1%未満
紅斑、蕁麻疹、皮膚乾燥、皮膚剥脱、皮膚炎、爪囲炎、爪色素沈着、過角化
19.筋・骨格
5%以上又は頻度不明
関節痛
20.筋・骨格
1~5%未満
筋痛、背部痛
21.筋・骨格
1%未満
四肢痛、筋骨格硬直、筋骨格痛(肩部痛、殿部痛等)、筋力低下、側腹部痛
22.呼吸器
5%以上又は頻度不明
肺高血圧症注6)
23.呼吸器
1~5%未満
しゃっくり、発声障