剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。このような患者には、以降、本剤を再投与しないこと。また、本剤の投与期間中は血圧を定期的に測定すること(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。
8.
可逆性後白質脳症症候群があらわれることがある。可逆性後白質脳症症候群が疑われた場合は、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと(「重大な副作用」の項参照)。
禁忌
(次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
喀血(2.5mL以上の鮮血の喀出)の既往のある患者[肺出血(喀血)があらわれ、死亡に至るおそれがある(【警告】、「重大な副作用」の項参照)。]
効能又は効果
効能又は効果/用法及び用量
治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
卵巣癌
**進行又は再発の子宮頸癌
手術不能又は再発乳癌
悪性神経膠腫
効能又は効果に関連する使用上の注意
1. 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌及び扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の場合
(1)
術後補助化学療法において、本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
(2)
【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
2. 手術不能又は再発乳癌の場合
(1)
術後補助化学療法において、本剤の有効性及び安全性は確認されていない。
(2)
延命効果は示されていない(【臨床成績】の項参照)。
(3)
【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、HER2及びホルモン受容体の発現状況等を踏まえて本剤投与の必要性を検討し、適応患者の選択を行うこと。
3. 悪性神経膠腫の場合
【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、治療歴、病理組織型等を踏まえて適応患者の選択を行うこと。
4. 卵巣癌の場合
(1)
FIGO Stage III以上の卵巣癌患者に投与すること。
(2)
【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
5. **進行又は再発の子宮頸癌の場合
【臨床成績】の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
用法及び用量
治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回5mg/kg(体重)又は10mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は2週間以上とする。
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回7.5mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。
扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。
卵巣癌
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。
**進行又は再発の子宮頸癌
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は3週間以上とする。
手術不能又は再発乳癌
パクリタキセルとの併用において、通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を点滴静脈内注射する。投与間隔は2週間以上とする。
悪性神経膠腫
通常、成人にはベバシズマブ(遺伝子組換え)として1回10mg/kg(体重)を2週間間隔又は1回15mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静脈内注射する。なお、患者の状態により投与間隔は適宜延長すること。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
**治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌の場合、本剤は、フッ化ピリミジン系薬剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用により投与すること(【臨床成績】の項参照)。
扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の場合、本剤は白金系抗悪性腫瘍剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用により、手術不能又は再発乳癌の場合、本剤はパクリタキセルとの併用により、初発悪性神経膠腫の場合、本剤は放射線照射及びテモゾロミドとの併用により、卵巣癌の場合、本剤はカルボプラチン及びパクリタキセルとの併用により、進行又は再発の子宮頸癌の場合、本剤はパクリタキセルを含む他の抗悪性腫瘍剤との併用により開始すること(【臨床成績】の項参照)。
本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤は、【臨床成績】の項の内容を熟知した上で、選択すること。
2.
併用する他の抗悪性腫瘍剤の添付文書を熟読すること。
3.
再発悪性神経膠腫以外における本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。
4.
治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌の場合、本剤の用法・用量は、【臨床成績】の項の内容を熟知した上で、本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤及び患者のがん化学療法歴に応じて選択すること。
5.
悪性神経膠腫の場合、本剤の用法・用量は、【臨床成績】の項の内容を熟知した上で、患者の治療歴に応じて選択すること。
6.
卵巣癌の場合、他の抗悪性腫瘍剤との併用投与終了後も本剤単独投与を継続すること(本剤を継続投与しない場合の有効性は確認されていない。【臨床成績】の項参照)。
7.
**進行又は再発の子宮頸癌の場合、日本人患者においては、本剤はパクリタキセル及びノギテカンとの併用投与の経験はない。
8.
注射液の調製法及び点滴時間
(1)
本剤の投与時には必要量を注射筒で抜き取り、日局生理食塩液に添加して約100mLとする。初回投与時は90分かけて点滴静注する(「適用上の注意」の項参照)。
(2)
初回投与の忍容性が良好であれば、2回目の投与は60分間で行っても良い。2回目の投与においても忍容性が良好であれば、それ以降の投与は30分間投与とすることができる。
使用上の注意