<中止基準>
5日間連日投与法において、以下に示した程度の副作用が認められた場合、又は連続で4週間以上の休薬を要する副作用が認められた場合は、本剤の投与を中止すること。
副作用:発熱性好中球減少症
程度:以下のいずれかの条件を満たす場合:
1)Grade4注2が発現した場合
2)Grade3注2の発現後に回復し、投与再開後、再度Grade3注2以上が発現した場合
副作用:血小板数減少
程度:5万/mm3未満となった後に回復し、投与再開後、再度5万/mm3未満になった場合
副作用:非血液毒性(肝転移を有する患者では、γ-GTPを除く)
程度:Grade4注2
副作用:腎障害
程度:重篤な腎障害が発現した場合
副作用:糖尿病
程度:コントロールできない糖尿病が発現した場合
1週間間隔投与法において、以下に示した程度の副作用が認められた場合、又は連続で4週間以上の休薬を要する副作用が認められた場合は、本剤の投与を中止すること。
副作用:好中球数減少
程度:500/mm3未満となった後に回復し、減量投与にも係わらず、再度500/mm3未満になった場合
副作用:発熱性好中球減少症
程度:以下のいずれかの条件を満たす場合:
1)Grade4注2が発現した場合
2)Grade3注2の発現後に回復し、減量投与にも係わらず、再度Grade3注2以上が発現した場合
副作用:血小板数減少
程度:5万/mm3未満となった後に回復し、減量投与にも係わらず、再度5万/mm3未満になった場合
副作用:非血液毒性(肝転移を有する患者では、γ-GTPを除く)
程度:Grade4注2
副作用:腎障害
程度:重篤な腎障害が発現した場合
副作用:糖尿病
程度:コントロールできない糖尿病が発現した場合
<増量基準>
1週間間隔投与法において、1回1,000mg/m2で投与を開始し、12週目までの忍容性が良好な場合には、1回1,250mg/m2に増量することができる。さらに18週目までの忍容性が認められる場合には、最大1回1,500mg/m2まで増量することができる。
注2:GradeはCTCAE ver.4.0に準じる。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
腎障害のある患者〔副作用が強くあらわれるおそれがある。〕
2.
糖尿病の患者〔糖尿病が悪化するおそれがある。〕
3.
高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
重要な基本的注意
1.
重篤な腎障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血清クレアチニン、血中尿素窒素等の腎機能検査及び尿蛋白等の尿検査を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
2.
重篤な骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
3.
錯乱及び嗜眠が発現したとの報告があるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
4.
耐糖能異常があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血糖値の測定を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。また、本剤の投与を開始する前に血糖値を適切にコントロールしておくこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
5.
γ-GTP、AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴う肝障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。〔「重大な副作用」の項参照〕
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
併用注意の表
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アミノグリコシド系抗生物質等 腎毒性を増悪させるおそれがある。 機序不明
本剤とこれらの薬剤ともに腎毒性を有する。
他の抗悪性腫瘍剤
放射線照射 骨髄抑制等の副作用が増強することがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと。 抗悪性腫瘍剤及び放射線照射の一般的な副作用として骨髄抑制作用を有する。
ドキソルビシン ドキソルビシンの半減期を延長し、重篤な骨髄抑制に至るおそれがある。
ドキソルビシンの投与量の減量を考慮すること。 本剤の投与に起因する肝障害によりドキソルビシンの胆汁中排泄が低下する可能性がある。
ステロイド剤(外用剤を除く) 高血糖が発現するおそれがある。 機序不明
フェニトイン 併用投与により、本剤の細胞毒性が低下するとの報告がある。 機序不明
副作用
副作用等発現状況の概要
切除不能又は遠隔転移を有する膵・消化管神経内分泌腫瘍患者を対象とした国内第I/II相試験(22例)において、副作用(臨床検査値異常を含む)は22例(100%)に認められた。主な副作用は、血管障害(血管痛)13例(59.1%)、悪心10例(45.5%)、便秘10例(45.5%)、γ-GTP増加7例(31.8%)、倦怠感5例(22.7%)、味覚異常5例(22.7%)、尿中ブドウ糖陽性5例(22.7%)等であった。(承認時)
重大な副作用
1. 腎障害(頻度不明注3):
腎不全、ファンコニー症候群、腎性尿崩症、高窒素血症、無尿、尿糖、ケトン尿、腎尿細管性アシドーシス、低リン酸血症、高クロール血症、低カリウム血症、低カルシウム血症、低尿酸血症等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
2. 骨髄抑制:
白血球数減少(4.5%)、リンパ球数減少(13.6%)、好中球数減少(13.6%)、血小板数減少(頻度不明注3)、貧血(ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、頻度不明注3)等があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。〔「重要な基本的注意」の項参照〕
3. 耐糖能異常:
高血糖(13.6%)、血中インスリン増加(4.5%)、インスリンCペプチド増加(4.5%)、尿中ブドウ糖