g注)の単回経口投与時の薬物動態パラメータ
剤 形 AUC0-32
(μg・hr/mL) Cmax
(μg/mL)
カプセル50mg(3カプセル)
細粒10%(1.5g) 7.831±0.822
7.055±0.657 2.195±0.312
1.919±0.253
(Mean±S. E., n=12)
注)150mg単回経口投与は承認外用量である。
テプレノンの薬物動態パラメータ
AUC0-24
(μg・hr/mL) Cmax
(μg/mL) tmax
(hr)
食後30分
食後1時間
食後3時間 4.768±1.368
4.858±1.434
3.671±1.296 2.087±1.041
2.274±0.930
1.562±0.852 5.4±0.5
5.1±0.6
4.3±0.9
(Mean±S. D., n=18)
臨床成績
臨床効果
(1) 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期を対象とした二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められた。本剤の胃炎に対する全体的な有効率は68.6%(448/653)であった。2)
(2) 胃潰瘍に対する本剤の有効率は81.0%(438/541)であった。また二重盲検比較試験において高齢者の潰瘍、大型潰瘍及び再発潰瘍などの潰瘍症例に対して、有用性が認められた。3)
薬効薬理
1. 抗潰瘍作用ラットを用いた各種実験潰瘍(寒冷拘束ストレス、インドメタシン、アスピリン、プレドニゾロン、レセルピン、酢酸、焼灼、アスピリン-寒冷拘束ストレス)、各種実験胃粘膜病変(塩酸、アスピリン、エタノール、放射線)で、それぞれに強い抗潰瘍作用、胃粘膜病変改善作用が確認されている。4) 5) 6) 7)
更に、ラットを用いた実験で、活性酸素が関与していると考えられるcompound48/80、血小板活性化因子(PAF)による胃粘膜障害を抑制することも確認されている。8) 9)
2. 胃粘液増加作用
ラット由来の培養胃粘膜上皮細胞において粘液の合成・分泌を促進する。10)
ラットにおいて粘液を分泌する表層粘液細胞、頸細胞に分布し、これら由来の粘液量を増加させる。11) 12)
ラットにおいて胃粘膜の再生・防御の主要因子である高分子糖蛋白、モルモットにおいてリン脂質の生合成酵素活性を高め、ラット及びヒトにおいてこれらの合成・分泌を促進する。13) 14) 15) 16)
更に胃粘液中へ重炭酸塩の分泌を高めることもラット、ウサギで確認されている。17)
3. 熱ショック蛋白(HSP)誘導による細胞保護作用モルモットにおいて、胃粘膜細胞内のHSP60、70、90を誘導し、細胞保護作用を示すことが確認されている。18)
4. 胃粘膜プロスタグランジン増加作用ラットにおいて胃粘膜プロスタグランジンE2,I2含量を増加させる。その機序としてはプロスタグランジン生合成酵素活性を高めることがラットで確認されている。19) 20)
5. 胃粘膜血流増加並びに改善作用ヒトにおいて胃粘膜血流を増加させる。ラットにおいて水浸拘束ストレスによる胃粘膜血流の低下を改善する。21) 22)
6. 胃粘膜保護作用ラットにおいてエタノールによる胃粘膜障害を抑制する。23)
健康成人男子においてエタノール負荷による胃粘膜障害を抑制する。24)
7. 胃粘膜増殖帯細胞の恒常性維持作用マウスにおいてハイドロコーチゾンによる胃粘膜増殖帯細胞の増殖能の低下を改善し、胃粘膜細胞増殖帯の恒常性を保つ。25)
ラット酢酸潰瘍において胃粘膜新生能を賦活して欠損胃粘膜の修復を促進する。26)
8. 脂質過酸化抑制作用ラットにおいて熱傷ストレス負荷による胃粘膜障害を抑制すると同時に胃粘膜中の過酸化脂質の増加を抑制する。27)
有効成分に関する理化学的知見
一 般 名
テプレノン(Teprenone)
化 学 名(5E, 9E, 13E)‐6, 10, 14, 18‐Tetramethylnonadeca‐5, 9, 13, 17‐tetraen‐2‐one
(5Z, 9E, 13E)‐6, 10, 14, 18‐Tetramethylnonadeca‐5, 9, 13, 17‐tetraen‐2‐one
本品はモノシス体及びオールトランス体からなり、その比は約2:3である。
分 子 式C23H38O
分 子 量330.55
構 造 式
物理化学的性状テプレノンは無色~微黄色澄明の油状の液で、わずかに特異なにおいがある。
本品はエタノール(99.5)、酢酸エチル又はヘキサンと混和する。
本品は水にほとんど溶けない。
本品は空気によって酸化され、徐々に黄色となる。
屈 折 率n20D:1.485~1.491
比 重d2020:0.882~0.890
取扱い上の注意
細粒剤は、合成ケイ酸アルミニウムとの配合により、次第に黄変し、含量が低下するので配合剤とせず、組み合わせ剤とすること。
包装
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:100カプセル(PTP)
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:210カプセル(PTP21C×10)
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:500カプセル(バラ)
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:1,000カプセル(PTP)
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:1,050カプセル(PTP21C×50)
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:3,000カプセル(PTP・バラ)
**日本薬局方 テプレノンカプセル
セルベックスカプセル50mg:3,150カプセル(PTP21C×150)
セルベックス細粒10%:100g
セルベックス細粒10%:105g(分包0.5g×3×70)
セルベックス細粒10%:500g
セルベックス細粒10%:630g(分包0.5g×3×420)
セルベックス細粒10%:1kg
セルベックス細粒10%:3kg
セルベックス細粒10%:3.15kg(分包0.5g×3×2,1