1/2に減量し12時間毎に投与
Ccr(mL/min):<10投与量、投与間隔:1回あたりの投与量を1/2に減量し24時間毎に投与
※クレアチニンクリアランス
血液透析日には、透析終了後に投与すること。[本剤は血液透析又は血液ろ過により除去される。]
2. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1. メロペネム水和物に関する注意
(1) カルバペネム系、ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
(2) 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
(3) 高度の腎障害のある患者[痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
(4) 高度の肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
(5) 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
(6) 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。]
(7) てんかんの既往歴あるいは中枢神経障害を有する患者[痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。]
2. 生理食塩液に関する注意(キットでは生理食塩液100mLを含有)
(1) 心臓、循環器系機能障害のある患者[循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
(2) 腎障害のある患者[水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
1. 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
(1) 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
(2) 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
(3) 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
2. 投与後3~5日目までは発疹等の副作用の発現には特に注意し、症状が発現したときには、他剤に切り替える等適切な処置を講じること。なお、継続使用にあたっても、引き続き副作用症状に注意すること。
3. 本剤投与前に感受性の確認が行えなかった場合、本剤投与開始後3日を目安として本剤に対する感受性を確認し、本剤投与が適正であるか判断すること。なお、本剤に感受性が認められない場合、速やかに他の薬剤に変更すること。
4. 患者の状態から判断して、やむを得ず原因菌不明のまま本剤を使用した場合、数日間以内に改善の徴候が認められないときには、他剤に切り替える等適切な処置を講じること。なお、継続使用にあたっても、引き続き症状の改善等から判断し、漫然と長期の投与を行わないこと。
5. 患者の状態などから判断して、7日以上にわたって本剤を投与する場合には、その理由を常時明確にし、発疹の出現や肝機能異常等の副作用に留意し、漫然とした継続投与は行わないこと。
6. AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇があらわれることがあるので、1週間以上の使用に際しては、必ず肝機能検査を実施すること。
7. 発熱性好中球減少症の治療においては以下のことに注意すること。
(1) 本剤は、好中球減少症でありかつ発熱が認められた場合に限定して使用すること。[「効能・効果に関連する使用上の注意」の項参照]
(2) 好中球数、発熱の回復が認められた場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
(3) 腫瘍熱・薬剤熱等の非感染性の発熱であることが確認された場合には、速やかに本剤の投与を中止すること。
相互作用
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等バルプロ酸ナトリウム(デパケン、バレリン、ハイセレニン等)
臨床症状・措置方法本剤との併用により、バルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの発作が再発することがある。
機序・危険因子機序は解明されていない。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
(頻度不明)1. ショック、アナフィラキシー 観察を十分に行い、呼吸困難、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 急性腎不全等の重篤な腎障害 定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸 劇症肝炎等の重篤な肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎 観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5. 間質性肺炎、PIE症候群 観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
6. 痙攣、意識障害等の中枢神経症状 観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎障害や中枢神経障害のある患者に起こりやすいので、投与する場合には注意すること。
7. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8. 汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、白血球減少、血小板減少 定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 血栓性静脈炎 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。**過敏症注2)
頻度不明発疹、発熱、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発赤、熱感
**血液注2)
頻度不明顆粒球減少、好酸球増多、血小板減少又は増多、赤血球減少、ヘモグロビン減少、好塩基球増多、リンパ球増多、好中球増多、単球増多、ヘマトクリット減少、異型リンパ球出現