s de Pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。]
3.
低カリウム血症のある患者[心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。]
4.
肝機能障害患者(重度を除く)及び腎機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。]
5.
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.
緑内障の患者[眼圧の上昇を招き、症状を悪化させるおそれがある。]
重要な基本的注意
1.
本剤投与によりQT延長を生じるおそれのあることから、心血管系障害を有する患者に対しては、本剤の投与を開始する前に心電図検査を実施するなどし、心血管系の状態に注意をはらうこと。
2.
QT延長又は不整脈の既往歴を有する患者、及びクラスIA(キニジン、プロカインアミド等)又はクラスIII(アミオダロン、ソタロール等)の抗不整脈薬等QT延長を来すことが知られている薬剤を本剤と併用投与する患者等、QT延長を来すリスクが高いと考えられる患者に対しては、定期的に心電図検査を行うこと。
3.
現時点では、過活動膀胱の適応を有する抗コリン剤と併用した際の安全性及び臨床効果が確認されていないため併用は避けることが望ましい。
4.
下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症等)を合併している患者では、それに対する治療(α1遮断薬等)を優先させること。
5.
緑内障患者に本剤を投与する場合には、定期的な眼科的診察を行うこと。
6.
現時点では、ステロイド合成・代謝系への作用を有する5α還元酵素阻害薬と併用した際の安全性及び臨床効果が確認されていないため併用は避けることが望ましい。
7.
**血圧の上昇があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血圧測定を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)
相互作用
相互作用の概略
本剤は、一部が薬物代謝酵素CYP3A4により代謝され、CYP2D6を阻害する。また、P-糖蛋白阻害作用を有する。(「薬物動態」の項参照)
併用禁忌
(併用しないこと)
*薬剤名等
フレカイニド酢酸塩(タンボコール)
プロパフェノン塩酸塩(プロノン)
臨床症状・措置方法
QT延長、心室性不整脈(Torsades de Pointesを含む)等を起こすおそれがある。
機序・危険因子
ともに催不整脈作用があり、また本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
カテコールアミン
アドレナリン、イソプレナリン等
臨床症状・措置方法
頻脈、心室細動発現の危険性が増大する。
機序・危険因子
カテコールアミンの併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる。
薬剤名等
イトラコナゾール、リトナビル、アタザナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、クラリスロマイシン、テリスロマイシン
臨床症状・措置方法
心拍数増加等があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
これらの薬剤はCYP3A4を強く阻害し、また一部の薬剤はP-糖蛋白の阻害作用も有することから、併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン
臨床症状・措置方法
本剤の作用が減弱する可能性がある。
機序・危険因子
これらの薬剤はCYP3A4及びP-糖蛋白を誘導し、併用により本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
薬剤名等
CYP2D6の基質
デキストロメトルファン
フェノチアジン系抗精神病剤
ペルフェナジン
ドネペジル等
臨床症状・措置方法
これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇するおそれがあり、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。
機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
三環系抗うつ剤
アミトリプチリン塩酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩、イミプラミン塩酸塩等
臨床症状・措置方法
類薬であるデシプラミンとの併用によりデシプラミンのAUCが3.41倍に上昇したとの報告があり、これらの薬剤の作用を増強するおそれがある。
機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
メトプロロール
臨床症状・措置方法
本剤とメトプロロールとの併用によりメトプロロールのAUCが3.29倍上昇したとの報告があり、メトプロロールの作用を増強するおそれがある。
機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により、これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇する可能性がある。
薬剤名等
ピモジド
臨床症状・措置方法
QT延長、心室性不整脈(Torsades de Pointesを含む)等を起こすおそれがある。
機序・危険因子
本剤のCYP2D6阻害作用により、ピモジドの血中濃度が上昇する可能性があり、かつ本剤及びピモジドがともに催不整脈作用を有する。
薬剤名等
ジゴキシン
臨床症状・措置方法
ジゴキシンの血中濃度が上昇するおそれがあるので、併用する場合には、ジゴキシンの血中濃度をモニタリングすることが望ましい。
機序・危険因子
本剤のP-糖蛋白阻害作用により、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
国内で過活動膀胱患者を対象に安全性を評価した総症例数1,207例中、臨床検査値異常を含む副作用発現症例は313例(25.9%)で、主なものはγ-GTP上昇45例(3.7%)、便秘35例(2.9%)、CK(CPK)上昇31例(2.6%)、Al-P上昇30例(2.5%)、口内乾燥21例(1.7%)、ALT(GPT)上昇21例(1.7%)、AST(GOT)上昇19例(1.6%)、尿中蛋白陽性17例(1.4%)、白血球数減少15例(1.2%)であった。(承認時:2011年7月)
重大な副作用
1. 尿閉(頻度不明)
尿閉があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと