臨床症状・措置方法
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤は血液凝固促進作用がある。
4. 薬剤名等
経口糖尿病用剤
アセトヘキサミド等
インスリン製剤
臨床症状・措置方法
これらの薬剤の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。
5. 薬剤名等
利尿剤(カリウム保持性を除く)
トリクロルメチアジド、アセタゾラミド、フロセミド等
注射用アムホテリシンB
臨床症状・措置方法
併用により、低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
6. 薬剤名等
シクロスポリン
臨床症状・措置方法
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与により、併用したシクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。
7. 薬剤名等
エリスロマイシン
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強されるとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤の代謝が抑制されるおそれがある。
8. 薬剤名等
非脱分極性筋弛緩剤
パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等
臨床症状・措置方法
本剤の長期前投与により筋弛緩作用が減弱するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
機序は不明
9. 薬剤名等
強心配糖体
ジゴキシン、ジギトキシン等
臨床症状・措置方法
ジギタリス中毒があらわれるおそれがあるので、必要に応じて本剤又はこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。
機序・危険因子
本剤のカリウム排泄による血中カリウム値低下により、強心配糖体の作用が増強する。
10. 薬剤名等
エストロゲン(経口避妊剤を含む)
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強されるおそれがあるので、必要に応じてこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤が本剤の代謝を抑制すると考えられる。
11. 薬剤名等
成長ホルモン
ソマトロピン
臨床症状・措置方法
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されるおそれがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序・危険因子
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有する。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
(1) 誘発感染症、感染症の増悪
誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
(2) 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病
(3) 消化性潰瘍、膵炎
(4) 精神変調、うつ状態、痙攣
(5) 骨粗鬆症、大たい骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー
(6) 緑内障、後のう白内障
連用により眼内圧亢進、緑内障、後のう白内障を来すことがあるので、定期的に検査することが望ましい。
(7) 血栓症
(8) ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(9) 喘息発作の増悪
気管支喘息患者の喘息発作を増悪させることがあるので、十分注意すること。
(10) 失明、視力障害
頭頸部(頭皮、鼻内等)への注射により、網膜動脈閉塞が生じ、失明、視力障害があらわれたとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(11) 腱断裂
腱しょう内への繰り返し注射により、腱断裂があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
次の症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
1. 内分泌
頻度不明
月経異常
2. 消化器
頻度不明
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進
3. 精神神経系
頻度不明
多幸症、不眠、頭痛、めまい
4. 筋・骨格
頻度不明
筋肉痛、関節痛
5. 投与部位
頻度不明
関節腔内投与時
関節の不安定化注1)、疼痛・腫脹・圧痛の増悪、結晶誘発性滑膜炎注2)
皮内投与時
局所組織の萎縮による陥没
6. 脂質・蛋白質代謝
頻度不明
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝
7. 体液・電解質
頻度不明
浮腫、血圧上昇、低カリウム性アルカローシス
8. 眼
頻度不明
中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出
9. 血液
頻度不明
白血球増多
10. 皮膚
頻度不明
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、色素脱失、脂肪織炎
11. その他
頻度不明
発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減
注1)症状があらわれた場合には投与を中止すること。これらの症状は投与直後に患部を強く動かすと起こりやすいとされているので、投与後は患者をしばらく安静にさせること。
注2)関節腔内投与時の投与部位に疼痛・腫脹等があらわれることがある。注射液中の粒子の凝集が関節腔内投与時の疼痛・腫