1日1回
10~29:125mg・1日1回
<10:125mg・1日1回
体重60kg未満
≧60:250mg・1日1回
30~59:125mg・1日1回
10~29:125mg・1日1回
<10:※
※:重篤な腎障害(クレアチニンクリアランス<10mL/分)のある体重60kg未満の患者には本剤の投与は適さないため,他の治療法を用いること。
血液透析を受けている患者には,血液透析終了後に投与すること。血液透析により投与量を追加する必要はない。
4.
肝障害のある患者[肝障害を増強することがある。]
重要な基本的注意
1.
本剤の使用に際しては,患者又はそれに代わる適切な者に,次の事項についてよく説明し同意を得た後,使用すること。
(1)
本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから,日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので,本剤投与開始後の身体状況の変化については,すべて担当医に報告すること。
(2)
本剤と相互作用を起こす薬剤があるかもしれないので,処方箋の有無にかかわらず服用している他の薬剤(ビタミン剤等を含む)をすべて担当医に報告すること。
2.
本剤の投与により膵炎があらわれ重篤な転帰をとることがあるので,血清アミラーゼ,血清リパーゼ,トリグリセライド等の生化学的検査を定期的に行うこと。これらの検査値の上昇がみられた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また,腹痛,悪心・嘔吐等の臨床症状がみられた場合には,本剤の投与を中止し,生化学的検査(血清アミラーゼ,血清リパーゼ,トリグリセライド等)及び画像診断等による観察を十分に行うこと。
3.
本剤の投与により末梢神経障害があらわれることがあるので,末端のしびれ,刺痛感,四肢の疼痛等の症状が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
4.
本剤の投与により,乳酸アシドーシス,重度の脂肪肝を伴う肝腫,ときに重篤な肝障害,門脈圧亢進症(非肝硬変性も含む)があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお,複数の妊婦において本剤とサニルブジンとの併用投与による致死性の乳酸アシドーシスが報告されているので,妊娠期間中の本剤とサニルブジンの併用投与は,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
5.
本剤の大量投与により網膜色素脱失があらわれることがあるので,定期的に視力検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6.
本剤の投与により高尿酸血症があらわれることがあるので,著しい尿酸値の上昇が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
7.
抗HIV薬の使用により,体脂肪の再分布/蓄積があらわれることがあるので,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(「その他の副作用」の項参照)
8.
*本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で,免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後,免疫機能が回復し,症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス,サイトメガロウイルス,ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また,免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症,多発性筋炎,ギラン・バレー症候群,ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので,これらの症状を評価し,必要時には適切な治療を考慮すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
ペンタミジン,アルコール,スルホンアミド,ザルシタビン,副腎皮質ステロイド剤
臨床症状・措置方法
副作用を増強することがある。
機序・危険因子
これらの薬剤は副作用として膵炎が報告されている。
2. 薬剤名等
ペンタミジン,アルコール,スルホンアミド,ザルシタビン,抗結核抗生物質,H2受容体拮抗剤,サリドマイド
臨床症状・措置方法
副作用を増強することがある。
機序・危険因子
これらの薬剤は副作用として末梢神経障害が報告されている。
3. 薬剤名等
ガンシクロビル
臨床症状・措置方法
副作用を増強することがある。定期的に血清アミラーゼ,血清リパーゼ,トリグリセライド等の生化学的検査を行い,これらの検査値の上昇が認められた場合には,本剤の減量若しくは投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
機序・危険因子
本剤(錠剤)のAUCが111±114%(10~493%)増大したとの報告がある。
4. 薬剤名等
アロプリノール
臨床症状・措置方法
副作用を増強することがある。
機序・危険因子
本剤(錠剤)のAUCが腎障害を有する患者において312%,健常成人において113%増大したとの報告がある。
5. 薬剤名等
リバビリン
臨床症状・措置方法
肝不全,乳酸アシドーシス,膵炎等の副作用を増強する可能性がある。
機序・危険因子
in vitroにおいて本剤のリン酸化を促進することが報告されている。
6. 薬剤名等
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
臨床症状・措置方法
本剤の副作用を増強する可能性があるので,本剤の減量を考慮すること。なお,米国において,以下の用量が推奨されている。
通常クレアチニンクリアランス60mL/分以上の成人に併用する際は,ジダノシンとして以下の用量を1日1回食間に経口投与する。
体重60kg以上:250mg
体重60kg未満:200mg
また,抗HIV薬による治療経験のない高ウイルス量患者において,本剤を減量して併用した場合,効果の減弱が報告されている。
機序・危険因子
本剤のAUCとCmaxが上昇する。
副作用
副作用等発現状況の概要
副作用の概要(再審査終了時までの集計)
〈海外の臨床試験-カプセル剤の最終成績-〉
HIV感染症を対象とした比較臨床試験(AI454-152,-158)で,ジダノシンカプセル剤/サニルブジン/ネルフィナビル併用群の安全性解析対象例324例中,289例(89.2%)に有害事象(薬剤の因果関係に関わりなく発現した症状)が認められ,その主な有害事象及び臨床検査値異常は,下痢(59.3%),感染症