れる。
機序・危険因子
これら薬剤の併用により、肝トランスポーターであるOATP1Bが阻害される、あるいは阻害されると予測される。
3.
薬剤名等
カルバマゼピン(テグレトール)
フェニトイン(アレビアチン)
ホスフェニトイン(ホストイン)
フェノバルビタール(フェノバール)
リファブチン(ミコブティン)
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
併用により、グラゾプレビルの血中濃度が低下すると予測され、本剤の治療効果を減弱させるおそれがある。
機序・危険因子
これら薬剤及び食品の併用により、CYP3A代謝が誘導される。
4.
薬剤名等
エファビレンツ(ストックリン)
臨床症状・措置方法
併用により、グラゾプレビルの血中濃度が低下し、本剤の治療効果を減弱させるおそれがある。
機序・危険因子
エファビレンツの併用により、CYP3A代謝及びP-gpが誘導される。
5.
薬剤名等
リファンピシン(リファジン)
臨床症状・措置方法
併用により、初期にグラゾプレビルの血中濃度が上昇する。その後、併用を継続するとグラゾプレビルの血中濃度が低下する。
機序・危険因子
リファンピシンの併用により、肝トランスポーターであるOATP1Bが阻害される。また、リファンピシンの継続的な併用により、CYP3A代謝が誘導される。
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビルジソプロキシルフマル酸塩又はテノホビルアラフェナミドフマル酸塩(配合剤)
臨床症状・措置方法
併用により、グラゾプレビルの血中濃度が上昇する。
機序・危険因子
これら配合剤の併用により、CYP3A及びOATP1Bが阻害される。
2. 薬剤名等
ボセンタン、モダフィニル、エトラビリン
臨床症状・措置方法
併用により、グラゾプレビルの血中濃度が低下すると予測され、本剤の治療効果を減弱させるおそれがある。
機序・危険因子
これら薬剤の併用により、CYP3A代謝が誘導される。
3. 薬剤名等
タクロリムス
臨床症状・措置方法
併用により、タクロリムスの血中濃度が上昇する。併用開始後はタクロリムスの全血中濃度、腎機能変化及びタクロリムスの副作用を頻繁にモニタリングすることが推奨される。
機序・危険因子
グラゾプレビルの併用による弱いCYP3A阻害作用により、タクロリムスの代謝が阻害される。
4. 薬剤名等
アトルバスタチン
臨床症状・措置方法
併用により、アトルバスタチンの血中濃度が上昇する。
機序・危険因子
グラゾプレビルの併用により、腸管のCYP3A及びBCRPが阻害される。
5. 薬剤名等
ロスバスタチン
臨床症状・措置方法
併用により、ロスバスタチンの血中濃度が上昇する。
機序・危険因子
グラゾプレビルの併用により、腸管のBCRPが阻害される。
6. 薬剤名等
シンバスタチン
臨床症状・措置方法
併用により、シンバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
グラゾプレビルの併用により、腸管のCYP3A及びBCRPが阻害される。
7. 薬剤名等
フルバスタチン
臨床症状・措置方法
併用により、フルバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
グラゾプレビルの併用により、腸管のBCRPが阻害される。
8. 薬剤名等
スニチニブ
臨床症状・措置方法
併用により、スニチニブの血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
グラゾプレビルの併用により、腸管のBCRPが阻害される。
副作用
グラゾプレビル及びエルバスビルを併用した国内臨床試験において、293例中80例(27.3%)に副作用が認められた。主な副作用はALT(GPT)増加17例(5.8%)、AST(GOT)増加14例(4.8%)、頭痛7例(2.4%)、倦怠感6例(2.0%)、下痢6例(2.0%)、便秘5例(1.7%)、発疹5例(1.7%)であった。
重大な副作用
肝機能障害
AST(GOT)増加(1.4%)注)、ALT(GPT)増加(2.0%)注)等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
注)基準値上限5倍超
その他の副作用
1. 全身症状
1%以上5%未満
倦怠感、疲労
2. 消化器
1%以上5%未満
下痢、便秘、腹部不快感、悪心
3. 皮膚
1%以上5%未満
発疹
4. 精神・神経系
1%以上5%未満
頭痛、浮動性めまい
5. 肝臓
5%以上
ALT(GPT)増加
6. 肝臓
1%以上5%未満
AST(GOT)増加
7. 肝臓
頻度不明注)
血中ビリルビン増加
8. 感染症及び寄生虫症
1%以上5%未満
鼻咽頭炎
9. 血液及びリンパ系障害
頻度不明注)
ヘモグロビン減少
その他の副作用の注意
上記のような副作用が認められた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注)海外の臨床試験で認められている副作用は、頻度不明とした。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
2.
授乳中の婦人には投与しないこと。やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[グラゾプレビルがヒト乳汁中へ移行するかどうかは不明であるが、動物試験(ラット)でグラゾプレビルの乳汁中への移行が認められている1)。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児