、単独投与例62例及び併用投与例125例であった。そのうち認められた主な副作用はしびれ感62例(33.2%)、脱毛41例(21.9%)、下肢深部反射減弱・消失20例(10.7%)、倦怠感(3.7%)、四肢疼痛(3.2%)、筋萎縮(2.1%)、眩暈(1.1%)、排尿困難(1.1%)であった。
[承認時]
悪性星細胞腫、乏突起膠腫成分を有する神経膠腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法(プロカルバジン塩酸塩、ニムスチン塩酸塩、ビンクリスチン硫酸塩)の使用成績調査における安全性解析対象例は253例であり、併用療法による副作用及び臨床検査値異常の発現率は、69.6%であった。主なものは白血球減少130例(51.4%)、血小板減少98例(38.7%)、好中球減少23例(9.1%)、貧血22例(8.7%)、肝機能異常28例(11.1%)、食欲不振13例(5.1%)、悪心・嘔吐12例(4.7%)、発疹8例(3.2%)であった。
[調査終了時]
重大な副作用
1. **末梢神経障害(神経麻痺、筋麻痺、痙攣等)
(25.5%)
運動性ニューロパチー(筋麻痺、運動失調、歩行困難、痙攣、言語障害、筋萎縮等)、感覚性ニューロパチー(知覚異常、知覚消失、しびれ感、神経痛、疼痛等)、自律神経性ニューロパチー(起立性低血圧、尿閉等)、脳神経障害(視神経萎縮、味覚障害、眩暈、眼振等の平衡感覚障害等)、下肢深部反射の減弱・消失等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量、休薬、中止等の適切な処置を行うこと。
2. **骨髄抑制
汎血球減少(0.7%)、白血球減少(29.8%)、血小板減少(19.8%)、貧血(5.7%)があらわれることがある。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、致命的な感染症(敗血症、肺炎等)や臓器出血等に至った報告がある。
3. 錯乱、昏睡
(頻度不明)
倦怠感、錯乱、昏睡、神経過敏、抑うつ、意識障害等があらわれることがある。
4. イレウス
(頻度不明)
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)をきたし、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止し、腸管減圧法等の適切な処置を行うこと。
5. 消化管出血、消化管穿孔
(頻度不明)
消化管出血や消化管穿孔があらわれることがあり、致命的な出血や腹膜炎に至ることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
(頻度不明)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等の適切な処置を行うこと。
7. **アナフィラキシー
(頻度不明)
アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8. 心筋虚血
(頻度不明)
心筋梗塞、狭心症、心電図上虚血所見が発現したとの報告がある。
9. 脳梗塞
(頻度不明)
脳梗塞が発現したとの報告がある。
10. 難聴
(頻度不明)
一過性又は永続的な難聴があらわれることがある。
11. 呼吸困難及び気管支痙攣
(頻度不明)
呼吸困難及び気管支痙攣が発現したこと、また、これらの症状はビンカアルカロイド製剤とマイトマイシンCとの併用時に発現しやすいことが報告されている。このような症状が発現した場合には本剤の投与を中止すること。
12. **間質性肺炎
(0.5%)
間質性肺炎があらわれることがあるので異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
13. **肝機能障害、黄疸
(0.5%)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-P上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1. **末梢神経障害
5%以上又は頻度不明
垂足※、背痛※、複視※
2. **末梢神経障害
0.1~5%未満
排尿困難
3. 血液
5%以上又は頻度不明
顆粒球減少
4. 血液
0.1~5%未満
出血傾向
5. 消化器
5%以上又は頻度不明
悪心・嘔吐、腹痛
6. **消化器
0.1~5%未満
食欲不振、便秘、口内炎、下痢
7. 肝臓
5%以上又は頻度不明
肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇等)
8. **過敏症
0.1~5%未満
発疹
9. 皮膚
5%以上又は頻度不明
脱毛
10. **皮膚
0.1~5%未満
発汗亢進、皮膚落屑
11. **眼
5%以上又は頻度不明
一過性皮質盲※
12. **循環器
5%以上又は頻度不明
低血圧※、高血圧※
13. **泌尿器
5%以上又は頻度不明
多尿※
14. **その他
0.1~5%未満
発熱、体重減少
**※:頻度不明
高齢者への投与
高齢者では、生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすいので、用量並びに投与間隔に留意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
[動物実験で催奇形作用が報告されている。]
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。
[授乳中の投与に関する安全性は確立していない。]
小児等への投与
小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。
過量投与
本剤の過量投与により、重篤又は致死的な結果をもたらすとの報告がある。支持療法として次の処置を考慮すること。
(1)
抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の予防(水分摂取の制限及びヘンレ係蹄や遠位