ることがある。
機序・危険因子
ピリドキシンがレボドパの末梢での脱炭酸化を促進し、脳内作用部位への到達量を減少させるためと考えられている。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、頻度は不明である。(再審査対象外)
重大な副作用
横紋筋融解症
頻度不明
新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎不全等の重篤な腎障害に至ることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「小児等への投与」の項参照)。
その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、減量・休薬など適切な処置を行うこと。
1.過敏症注1)
頻度不明
発疹等の過敏症状
2.消化器
頻度不明
悪心、食欲不振、腹部膨満感、下痢注2)、嘔吐注2)
3.肝臓注2)
頻度不明
肝機能異常
その他の副作用の注意
注1)副作用があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)新生児、乳幼児に大量に用いた場合、認められたとの報告がある。
小児等への投与
新生児、乳幼児に大量に用いた場合、横紋筋融解症、下痢、嘔吐、肝機能異常等の副作用があらわれることがあるので、慎重に投与すること。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
薬物動態
腎障害の認められない患者各3例にピリドキサールリン酸エステル水和物10、30mgを単回経口投与した場合の血中総ビタミンB6濃度推移は下記の通りであった1)。
臨床成績
脂漏性皮膚炎を中心とした皮膚疾患に対する二重盲検試験において有用性が認められている2)。
薬効薬理
ピリドキサールリン酸エステルは、補酵素として数多くの酵素に関与しているが、代表的なものとして、アミノ基転移酵素(Transaminase)、キヌレニン分解酵素(Kynureninase)、アミノ酸脱炭酸酵素(Aminoacid decarboxylase)、脱水素酵素(Dehydrase)、モノアミン酸化酵素(Monoamine oxidase)、ヒスタミン分解酵素(Histaminase)等があげられている3)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ピリドキサールリン酸エステル水和物
(Pyridoxal Phosphate Hydrate)(JAN)
化学名
3‐Hydroxy‐2‐methyl‐5‐[(phosphonooxy)methyl]‐4‐pyridinecarboxaldehyde monohydrate
構造式
分子式
C8H10NO6P・H2O
分子量
265.16
性 状
微黄白色~淡黄色の結晶性の粉末で、においはない。
水に溶けにくく、エタノール(95)、アセトン、クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
希塩酸、希硝酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
光によって変化する。
**包装
**,*10mg錠:100錠(PTP10錠×10)
**10mg錠:500錠(PTP10錠×50)
**10mg錠:2100錠(PTP21錠×100)
10mg錠:1000錠(バラ)
**,*20mg錠:100錠(PTP10錠×10)
**20mg錠:500錠(PTP10錠×50)
**,*30mg錠:100錠(PTP10錠×10)
**30mg錠:500錠(PTP10錠×50)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
社内資料:松永藤雄, 他:ビタミンB6代謝に関する臨床的研究 (1967)
2)
坂本邦樹, 他:臨床皮膚泌尿器科, 18:1145 (1964)
3)
Holtz, P. et al.:Pharm.Rev., 16(2):113 (1964)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
中外製薬株式会社 医薬情報センター
〒103-8324 東京都中央区日本橋室町2-1-1
電話番号
0120‐189706
FAX番号
0120‐189705
http://www.chugai-pharm.co.jp
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
中外製薬株式会社
東京都中央区日本橋室町2-1-1