らかでないが、イトラコナゾールの代謝が促進し血中濃度が下降すると考えられている。
薬剤名等
血圧降下薬
交感神経興奮・副交感神経抑制薬
三環系抗うつ薬
臨床症状・措置方法
これら併用薬の作用が増強するおそれがある。
機序・危険因子
イソニアジドは、モノアミンオキシダーゼ阻害作用を有するとされている。
薬剤名等
レボドパ
臨床症状・措置方法
レボドパの作用が減弱するおそれがある。
機序・危険因子
機序は明らかではないが、本剤によりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。
薬剤名等
水酸化アルミニウム含有の制酸薬
臨床症状・措置方法
本剤の効果が減弱されるおそれがある。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより、弱まるとの報告がある。
機序・危険因子
これらの薬剤とキレートを形成または、吸着し、本剤の吸収が低下すると考えられている。
薬剤名等
ペチジン塩酸塩
臨床症状・措置方法
呼吸抑制、低血圧、昏睡、痙攣等があらわれるおそれがある。
併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する。
機序・危険因子
神経系のセロトニンの取り込みを阻害するペチジン塩酸塩とMAO阻害作用をもつ本剤との併用により、中枢神経のセロトニンが蓄積すると考えられている。
薬剤名等
ヒスチジンを多く含有する魚
臨床症状・措置方法
頭痛、紅斑、嘔吐、そう痒等のヒスタミン中毒を起こすことがある6)。
機序・危険因子
イソニアジドは、ジアミンオキシダーゼ阻害作用(ヒスタミンが蓄積)を有するとされている。
薬剤名等
チラミンを多く含有する食物
臨床症状・措置方法
血圧上昇、動悸を起こすことがある7)。
機序・危険因子
イソニアジドは、モノアミンオキシダーゼ阻害作用(チラミンが蓄積)を有するとされている。
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
(頻度不明注1))
下記の重大な副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(1) 劇症肝炎等の重篤な肝障害
定期的に肝機能検査を行うこと。
(2) 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)9)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)8)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
(3) 薬剤性過敏症症候群
(初期症状:発疹、発熱)
(続発する所見:肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球の出現等)
ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
(4) SLE様症状
(症状:発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、胸部痛等)
(処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)
(5) 間質性肺炎10)
(症状:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)
(処置方法:副腎皮質ホルモン剤投与等)
(6) 腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群
(症状:発熱、皮疹、乏尿、浮腫、蛋白尿、腎機能検査値異常等)
(7) 無顆粒球症、血小板減少
(8) 痙攣
(9) 視神経炎、視神経萎縮
(症状:視力低下、中心暗点等)
(処置方法:ビタミンB6投与等)
(10) 末梢神経炎
(症状:四肢の異常感覚、しびれ感、知覚障害、腱反射低下、筋力低下、筋萎縮等)
(処置方法:ビタミンB6投与等)
その他の副作用
※肝臓
(0.1~5%未満)
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇等
※肝臓
(0.1%未満)
黄疸
※過敏症注2)
(頻度不明注1))
発熱、発疹等
※血液
(0.1~5%未満)
出血傾向(喀血、血痰、鼻出血、眼底出血等)
※血液
(0.1%未満)
貧血、赤芽球癆11)、白血球減少、好酸球増多等
※精神神経系
(0.1~5%未満)
頭痛、めまい、倦怠感等
※精神神経系
(0.1%未満)
精神障害(せん妄、抑うつ、記憶力低下、幻覚、感情異常、興奮等)
※中枢神経系
(0.1%未満)
小脳障害12 ~ 15)
(平衡障害、運動失調、企図振戦、言語障害、眼球運動障害、嚥下障害等)
※消化器
(0.1~5%未満)
食欲不振、悪心、嘔吐、胃部膨満感、腹痛、便秘等
※内分泌
(頻度不明注1))
女性化乳房、乳汁分泌、月経障害、インポテンス16,17)
※その他
(頻度不明注1))
関節痛18)
注1) 自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。
注2) 再投与が必要な場合には減感作を行うこと。
その他の副作用の注意
※の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、減量するなど注意すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
動物実験(マウス)で胎仔の発育障害作用が報告されている。また、アミノサリチル酸製剤を併用投与されている患者で、奇形児の出現率が高いとする疫学的調査結果がある19,20)ので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
2.
ヒト母乳中へ移行するので、本剤投与中は授乳を避けさせることが望ましい21)。
過量投与
症状22):
中毒時の症状としては痙攣、昏睡、代謝性アシドーシス、高血糖があらわれることがある。
処置22):
痙攣の抑制にはジアゼパムを、代謝性アシドーシスには炭酸水素ナトリウムを静脈内注射する。
イソニアジドの服用量と同量のピリドキシンを静脈内注射する。
気道を確保し、十分な呼吸を確保する。
重症の場合、血液灌流(DHP)を行うことが望ましい。
その他の注意
マウスによる実験〔例:飼料中0.01~0.25%混入(約15mg~ 375mg/ kg 体重)7ヵ月間経口投与〕で肺腫瘍の発生が報告さ