過敏症
1%未満
そう痒、蕁麻疹、紅斑
過敏症
頻度不明*
血管浮腫(顔面浮腫、眼瞼浮腫等)
眼
1%未満
視覚異常、眼のチカチカ
眼
頻度不明*
霧視
腎臓
1%未満
BUN上昇、尿糖
代謝
1%未満
血糖上昇、低カリウム血症、低ナトリウム血症
筋・骨格系
1~5%未満
CK(CPK)上昇
筋・骨格系
1%未満
姿勢異常、斜頚、筋骨格硬直、筋骨格痛、背部痛、四肢痛、頚部痛、筋痙縮、関節痛
適用部位注)
5%以上
適用部位反応(49.4%)
適用部位注)
1~5%未満
適用部位そう痒、適用部位紅斑
適用部位注)
1%未満
適用部位変色、適用部位水疱、適用部位刺激感、適用部位びらん、適用部位発疹、適用部位浮腫
その他
1~5%未満
倦怠感、末梢性浮腫、体重減少
その他
1%未満
疲労、無力症、発熱、熱感、ほてり、冷汗、転倒、耳鳴、耳痛、不正出血、不規則月経、勃起障害、鼻炎、皮膚色素脱失
その他
頻度不明*
体重増加
注)このような場合には貼付部位を変えるなど適切な処置を行うこと。
*:自発報告又は海外のみで認められた副作用のため頻度不明。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の婦人に対する使用経験がなく、安全性は確立していない。なお、生殖発生毒性試験で次のことが報告されている。]
(1)
マウス及びラットの受胎能試験において、血漿中プロラクチン濃度の低下に関連した雌受胎能の低下がみられた1)。
(2)
マウス及びラットの胚・胎児発生試験において、血漿中プロラクチン濃度の低下に関連した早期吸収胚の増加がみられた1)。
(3)
ラットの出生前及び出生後試験において、血漿中プロラクチン濃度の低下に関連した授乳障害による出生児の生存性、発育及び機能の低下がみられた1)。
2.
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[臨床試験で本剤投与後に血漿中プロラクチン濃度の低下が認められたため、乳汁分泌が抑制されるおそれがある。また、動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている2)。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
過量投与
徴候、症状:
本剤の過量投与により、悪心、嘔吐、不随意運動、錯乱、痙攣等のドパミン受容体刺激作用に関連する症状の発現が予想される。
処置:
過量投与が疑われる場合には、速やかに本剤をすべて除去すること。
精神症状が見られた場合には、抗精神病薬の投与を考慮する。また、輸液の点滴静注、心電図モニター、血圧測定等の適切な処置とともに、一般的な支持療法も考慮すること。なお、血液透析は有用でないと考えられる。
適用上の注意
使用時:
(1)
貼付部位の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。なお、貼付する部位にクリーム、ローション又はパウダーを塗布しないこと。
(2)
皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えること。
(3)
創傷面に使用しないこと。
(4)
適用部位を外部熱(過度の直射日光、あんか、サウナなどのその他の熱源)に曝露させないこと。[貼付部位の温度が上昇すると本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。]
(5)
本剤をハサミ等で切って使用しないこと。[ハサミ等で裁断すると本剤の有効成分が析出し、血中濃度が低下するおそれがある。]
(6)
本剤を扱った後は、手に付着した薬剤を除去するため、手を洗うこと。手洗い前に目に触れないこと。
(7)
貼付24時間後も本剤の成分が残っているので、使用済みの製剤は接着面を内側にして折りたたみ、小児の手及び目の届かないところに安全に廃棄すること。
その他の注意
1.
以下の療法を行うときには、前もって本剤を除去すること。
(1)
電気的除細動(DC細動除去等)[自動体外式除細動器(AED)等と接触した場合、本剤の支持体にアルミニウムが含まれるため、本剤の貼付部位に火傷を引き起こすおそれがある。]
(2)
MRI(核磁気共鳴画像法)[本剤の支持体にアルミニウムが含まれるため、本剤の貼付部位に火傷を引き起こすおそれがある。]
(3)
ジアテルミー(高周波療法)[本剤の温度が上昇するおそれがある。]
2.
麦角系ドパミン受容体作動薬の投与中に、後腹膜線維症、肺浸潤、胸水、胸膜肥厚、心膜炎、心弁膜症等の線維性合併症が報告されている。
3.
アルビノラットに13週間反復皮下投与した試験において、網膜変性が報告されている1)。
4.
In vitro 安全性薬理試験において、イヌプルキンエ線維の活動電位持続時間に対して弱い延長作用を示し、また急速活性化遅延整流カリウム電流(hERGによりエンコードされる)を濃度依存的に阻害した3)。なお、外国人パーキンソン病患者に本剤54mgを経皮投与したQT/QTc評価試験では、QT間隔の延長はみられなかった4)。
薬物動態
1. 血漿中濃度
(1)
単回投与
健康成人に本剤4.5mgを単回投与(24時間貼付)した時のロチゴチンの血漿中濃度推移を図1に、血漿中薬物動態パラメータを表1に示した5)。
図1 ロチゴチン4.5mg単回投与時(24時間貼付)のロチゴチンの血漿中濃度推移
(2)
反復投与
健康成人に本剤2.25mg、4.5mg及び9mgをそれぞれ3日間計9日間反復投与(1日1回24時間貼付)した時の定常状態(3回目の投与時)でのロチゴチンの血漿中薬物動態パラメータを表2に示した。ロチゴチンの血漿中濃度は新しい貼付剤を貼付後2時間はわずかに減少した。その後、貼付後7~17時間で最大値まで上昇した6)。
(3)
パーキンソン病患者
パーキンソン病患者を対象とした臨床試験より得られた各維持用量における定常状態時の血漿中ロチゴチン濃度を図2に示した。ロチゴチンの血漿中濃度は概ね36mg/日まで用量に依存して増加していた。なお、最高維持用量である36mg/日を投与した際のロチゴチンの血漿中