性炎症に対するID50(経口投与) は、それぞれ0.48mg/kg、0.19mg/kgで、アスピリン (それぞれ122.0mg/kg、150.0mg/kg) 及びインドメタシン (それぞれ6.8mg/kg、4.8mg/kg) に比し強力である。
アジュバンド関節炎 (ラット) の慢性炎症に対しては、3mg/kg/日の経口投与で約50%の抑制作用を示し、インドメタシンと同程度の作用を示す。
2. 鎮痛作用17, 18)
酢酸ライシング法 (マウス) によるID50(経口投与) は3.1mg/kgで、アスピリン (255.0mg/kg) に比し少量で作用を示す。
ラット足蹠の炎症性疼痛 (Randall-Selitto法) に対する最小有効量 (経口投与) は0.33mg/kgで、アスピリン (90mg/kg) に比し強い作用を示す。
3. プロスタグランジン生合成阻害作用19)
関節リウマチ患者の滑液膜細胞のミクロソームでのプロスタグランジン生合成の50%阻害濃度は0.06μMで、インドメタシン (0.54μM)、ジクロフェナクナトリウム (0.2μM) より強い作用を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
Flurbiprofen (フルルビプロフェン)
化学名:
(2RS )-2-(2-Fluorobiphenyl-4-yl) propanoic acid
分子式:
C15H13FO2
分子量:
244.26
融点:
114~117℃
構造式:
性状:
フルルビプロフェンは白色の結晶性の粉末で、わずかに刺激性のにおいがある。
メタノール、エタノール (95)、アセトン又はジエチルエーテルに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
エタノール (95) 溶液 (1→50) は旋光性を示さない。
包装
フロベン錠40: (PTP) 100、500、1,000錠
(プラスチック容器) 500錠
フロベン顆粒8%: (ビン入り) 100g
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
門間和夫 他: 日本新生児学会雑誌, 20, 508~518 (1984)
2)
門間和夫 他: 小児科の進歩, 2, 95~101 (1983)
3)
吉中一朗 他: 薬理と治療, 4, 2187~2223 (1976)
4)
木村新一 他: フロベン顆粒血中濃度比較試験 (科研製薬(株)社内資料)
5)
石井幸久 他: ヒト内服時の吸収、代謝および排泄について (科研製薬(株)社内資料)
6)
辻本正記 他: 臨牀と研究, 53, 255~260 (1976)
7)
広畑和志: 薬理と治療, 4, 687~699 (1976)
8)
石川武憲 他: 診療と新薬, 13, 1493~1506 (1976)
9)
大橋 靖 他: 日本口腔外科学会雑誌, 22, 880~887 (1976)
10)
福田仁一 他: 歯界展望, 47, 641~644 (1976)
11)
志村介三 他: 臨牀と研究, 53, 610~619 (1976)
12)
花岡英弥 他: 薬理と治療, 8, 4365~4377 (1980)
13)
榊田喜三郎 他: 薬理と治療, 8, 4379~4388 (1980)
14)
神山義信 他: 歯界展望, 56, 849~858 (1980)
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堀 亘孝 他: 歯科ジャーナル, 12, 377~385 (1980)
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Steele,L. et al.: J.Pharmacol.Methods, 5, 341~345 (1981)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
〒113-8650 東京都文京区本駒込2丁目28-8
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