.
高血圧症のある患者
[血圧を上昇させるおそれがある。]
9.
過敏症の既往歴のある患者
10.
気管支喘息のある患者
[気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では喘息発作を誘発することがある。]
11.
高齢者
[「重要な基本的注意」「高齢者への投与」の項参照]
12.
潰瘍性大腸炎の患者
[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。]
13.
クローン氏病の患者
[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。]
重要な基本的注意
1.
過敏症状を予測するため十分な問診を行うこと。
2.
消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
3.
慢性疾患 (関節リウマチ、変形性関節症等) に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
(1)
長期投与する場合には定期的に臨床検査 (尿検査、血液検査及び肝機能検査等) を行うこと。また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずること。
(2)
薬物療法以外の療法も考慮すること。
4.
急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
(1)
急性炎症、疼痛の程度を考慮し投与すること。
(2)
原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
(3)
原因療法があればこれを行うこと。
5.
患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
6.
感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。なお、類似化合物 (フルルビプロフェン アキセチル) で、エノキサシン水和物、ロメフロキサシン、ノルフロキサシンとの併用により、まれに痙攣があらわれるとの報告があるので、これらニューキノロン系抗菌剤との併用は避けること。また、他のニューキノロン系抗菌剤との併用は避けることが望ましい。
7.
他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
8.
高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。
相互作用
*本剤は、主として肝代謝酵素CYP2C9によって代謝される。
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
エノキサシン水和物
フルマーク
ロメフロキサシン
ロメバクト
バレオン
ノルフロキサシン
バクシダール
臨床症状・措置方法
類似化合物 (フルルビプロフェン アキセチル) で併用により痙攣があらわれたとの報告がある。
機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤のGABA阻害作用が併用により増強されるためと考えられる。
薬剤名等
プルリフロキサシン
スオード
臨床症状・措置方法
併用により痙攣があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤のGABA阻害作用が併用により増強されるためと考えられる。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
ニューキノロン系抗菌剤
(ただし、エノキサシン水和物、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、プルリフロキサシンは併用禁忌)
オフロキサシン等
臨床症状・措置方法
併用により痙攣があらわれるおそれがある。
機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤のGABA阻害作用が併用により増強されるためと考えられる。
薬剤名等
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
臨床症状・措置方法
クマリン系抗凝血剤 (ワルファリン) の作用を増強するとの報告があるので、用量を調節するなど注意すること。
機序・危険因子
本剤がワルファリンの血漿蛋白結合と競合し、遊離型ワルファリンが増加するためと考えられる。
薬剤名等
メトトレキサート
臨床症状・措置方法
メトトレキサートの作用が増強され、中毒症状 (貧血、血小板減少等) があらわれたとの報告があるので、用量を調節するなど注意すること。
機序・危険因子
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流が減少し、メトトレキサートの腎排泄が抑制されることにより、メトトレキサートの血中濃度が上昇すると考えられる。
薬剤名等
リチウム製剤
炭酸リチウム
臨床症状・措置方法
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈するおそれがあるので、併用する場合にはリチウムの血中濃度をモニターするなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎でのナトリウム排泄が減少してリチウムクリアランスを低下させ、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられる。
薬剤名等
チアジド系利尿薬
ヒドロクロロチアジド等
ループ利尿薬
フロセミド
臨床症状・措置方法
これら利尿薬の作用を減弱するとの報告がある。
機序・危険因子
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、水・塩類の体内貯留が生じるためと考えられる。
薬剤名等
副腎皮質ホルモン剤
メチルプレドニゾロン等
臨床症状・措置方法
相互に消化器系の副作用 (消化性潰瘍、消化管出血等) が増強されるおそれがある。
機序・危険因子
両薬剤の消化器系の副作用が併用により増強されると考えられる。
薬剤名等
*CYP2C9阻害作用を有する薬剤
フルコナゾール等
臨床症状・措置方法
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
機序・危険因子
代謝酵素 (CYP2C9) の競合により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。
副作用
副作用等発現状況の概要
総症例11,687例中、副作用が認められたのは676例 (5.78%) 1,003件で、その主なものは胃部不快感182件 (1.56%)、食欲不振120件 (1.03%)、悪心95件 (0.81%) 等の消化器症状、発疹28件 (0.24%)、そう痒感26件 (0.22%)、浮腫25件 (0.21%) 等であった。(再評価結果時)
重大な副作用
1. ショック、アナフィ