象疾患名 有効率※ 適正自己注射率※※
片頭痛 93.9%(31/33) 100%(33/33)
群発頭痛 93.9%(31/33) 100%(33/33)
※:「有効」と判定された症例の割合
※※:患者が指示どおり本キット製剤を使用できたと医師が判断した症例の割合
表4
対象疾患名 「本キット製剤は使いやすかったですか?」
はい 「本キット製剤は使いやすかったですか?」
いいえ 「次回も本キット製剤を使いたいですか?」
はい 「次回も本キット製剤を使いたいですか?」
いいえ 「あなたの頭痛の治療に本キット製剤は必要だと思いますか?」
はい 「あなたの頭痛の治療に本キット製剤は必要だと思いますか?」
いいえ
片頭痛 97.0%
(32/33) 3.0%
(1/33) 93.9%
(31/33) 6.1%
(2/33) 93.9%
(31/33) 6.1%
(2/33)
群発頭痛 100.0%
(33/33) 0 93.9%
(31/33) 6.1%
(2/33) 87.9%
(29/33) 12.1%
(4/33)
表5
対象疾患名 有効率※
投与後10分 有効率※
投与後20分 有効率※
投与後30分 有効率※
投与後60分
片頭痛 30.3%
(10/33) 51.5%
(17/33) 75.8%
(25/33) 93.9%
(31/33)
群発頭痛 63.6%
(21/33) 78.8%
(26/33) 93.9%
(31/33) /
※:「有効」と判定された症例の割合
表6
対象疾患名 オープン試験における有効率※ 二重盲検比較試験における有効率※※
片頭痛 82.5%(33/40) 78.9%(15/19)
群発頭痛 85.3%(29/34) 73.3%(11/15)
※:「中等度改善」以上
※※:「有効」
薬効薬理
1. 5-HT1受容体に対する作用13),14)
本薬は、レセプターバインディング試験において5-HT1B、5-HT1D受容体に対して選択的に高い親和性を示したが、5-HT2、5-HT3や他の受容体に対してはほとんど親和性を示さなかった。また、5-HT1受容体を有する摘出イヌ伏在静脈に対して濃度依存的な収縮作用を示し、その収縮は、5-HT1受容体拮抗薬メチオテピンで抑制されたが、5-HT2、5-HT3受容体や他の受容体の拮抗薬によってはほとんど影響されなかった。
2. 各種摘出血管に対する作用15)~20)
イヌ及びヒトの摘出脳底動脈、ヒト摘出中硬膜動脈、ヒト側頭動脈、ヒト大脳動脈及びヒト摘出硬膜内の動脈を濃度依存的(1pM~100μM)に収縮させた。これらの収縮は、5-HT1B/1D受容体の選択的拮抗薬であるGR55562やこれより選択性の劣る5-HT1受容体拮抗薬メチオテピンで抑制された。一方、イヌ冠動脈や大腿動脈などの末梢血管に対してはほとんど作用を示さなかった。ヒト摘出冠動脈に対しては、TXA2類似薬であるU-46619の0.1μMに対して最大約10%程の弱い収縮作用を示した。
3. 麻酔動物の血管床に対する作用21)
麻酔したイヌに皮下投与(0.01~1mg/kg)すると、血圧、心拍数にはほとんど影響を及ぼさずに、用量依存的な頚動脈血管抵抗の上昇が認められた。静脈内投与(0.1~1000μg/kg)によっても同様な頚動脈血管抵抗の上昇が認められたが、大動脈、冠動脈、腎動脈、上腸間膜動脈等に対しては、ほとんど作用を示さないか、示してもわずかであった。また、頚動脈血管抵抗上昇作用は、5-HT1受容体拮抗薬で抑制された。同様の結果が、ネコでも得られている。
4. 脳循環に対する作用22)
片頭痛発作時の成人患者に3mg又は6mgを皮下投与すると、臨床症状の改善と相関して、内頚動脈と中大脳動脈の血流速度が用量依存的に増加することが報告されている(外国人のデータ)。
5. 作用機序15)~18),21)~23)
スマトリプタンは5-HT1受容体、特に5-HT1B、5-HT1D受容体に作用して、頭痛発作時に過度に拡張した頭蓋内外の血管を収縮させることにより片頭痛を改善すると考えられる。
また、三叉神経に作用して、神経末端からのCGRP(calcitonin gene-related peptide)など起炎性ペプチドの放出を抑制することも、片頭痛の緩解に寄与していると考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
スマトリプタンコハク酸塩(Sumatriptan Succinate)
化学名
3-[2-(Dimethylamino)ethyl]-N-methylindole-5-methanesulfonamide monosuccinate
分子式
C14H21N3O2S・C4H6O4
分子量
413.49
構造式
性状
白色~帯黄白色の粉末である。水、ジメチルスルホキシド又はホルムアミドに溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点
約166℃
分配係数(logP)
-0.86(pH7.41、1-オクタノール/水系)
1.04(pH10.7、1-オクタノール/水系)
取扱い上の注意
本剤には注射針がついているため、誤刺や感染防止に留意し、安全な方法で廃棄すること。
包装
イミグランキット皮下注3mg(0.5mL): 2シリンジ
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
Wojnar-Horton RE,et al.:Br J Clin Pharmacol,41,217-221(1996)
2)
海老原昭夫ほか:臨床医薬,9,767-776(1993)
3)
Scott AK,et al.:Br J Clin Pharmacol,32,581-584(1991)
4)
Van Hecken AM,et al.:Br J Clin P