. *消化器
頻度不明注1)
虚血性大腸炎
6. 眼
1%未満
ちらつき、視野狭窄
7. 眼
頻度不明注1)
複視、眼振、暗点、一過性の視力低下
8. 精神神経系
1%未満
めまい、眠気、感覚障害(錯感覚、しびれなどの感覚鈍麻等)
9. 精神神経系
頻度不明注1)
振戦、ジストニア
10. 肝臓
1%未満
肝機能障害
11. 注射部位
1%未満
痛み、腫脹
12. 注射部位
頻度不明注1)
灼熱感、紅斑、挫傷、出血
13. その他
1%以上
痛み注3)、熱感注3)
14. その他
1%未満
圧迫感注3)、ひっ迫感注3)、倦怠感、脱力感、潮紅
15. その他
頻度不明注1)
重感注3)、冷感注3)
発現頻度はイミグランキット皮下注3mg及びイミグラン注3の承認時までの臨床試験並びにイミグラン注3の使用成績調査の結果をあわせて算出した。
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2)このような場合には投与を中止すること。
注3)これらの症状は通常一過性であるが、ときに激しい場合があり、胸部、咽喉頭部を含む身体各部でおこる可能性がある(「重要な基本的注意」の項参照)。また、痛みは頭痛、筋肉痛、関節痛、背部痛、頚部痛等を含む。
高齢者への投与
本剤は主として肝臓で代謝され、腎臓で排泄されるが、高齢者では肝機能あるいは腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので慎重に投与すること(「慎重投与」の項参照)。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
2.
授乳中の婦人には本剤投与後12時間は授乳を避けさせること[皮下投与後にヒト母乳中へ移行することが認められている1)]。
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
過量投与
本剤の消失半減期は約2時間であり、過量投与時には、少なくとも10時間、あるいは症状・徴候が持続する限り患者をモニターすること。本剤に特異的な解毒薬はないので、重症中毒の場合、気道の確保・維持、適度の酸素負荷・換気、循環器系のモニタリング、対症療法を含む集中治療が望ましい。なお、血液透析・腹膜透析の効果は不明である。
適用上の注意
1.
患者には本剤に添付の使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。
2.
必ず専用のペン型注入器(イミグランキット皮下注3mg用注入器)を用いること。
3.
カートリッジパック上部の封緘シールがはがれている場合、そのシリンジは使用しないこと。
4.
本剤は滅菌済みであるため、カートリッジパックから取り出した後は、速やかに使用すること。
5.
使用済みの本剤を誤って再使用することのないよう注意すること。
薬物動態
1. 血中濃度
健康成人男性にイミグラン注3(以下、アンプル製剤)又はイミグランキット皮下注3mg(以下、キット製剤)を用いて3mgを単回皮下投与した時の血漿中スマトリプタン濃度は下記のとおりである。両製剤は生物学的に同等であった。(表1、表2参照)
図-1 健康成人男性における単回投与時の血漿中濃度
(平均値±標準偏差)
2. 代謝・排泄2)
本剤は、主にモノアミンオキシダーゼAにより代謝されると考えられる。
健康成人男性に3mgを単回皮下投与した時の投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率は約27%であった。
また、健康成人男性に6mgを皮下投与した時の投与後24時間までの未変化体及び代謝物の尿中排泄率は、未変化体約28%、インドール酢酸体約37%、インドール酢酸体のグルクロン酸抱合体約11%であった。
3. 相互作用(外国人のデータ)3),4)
モノアミンオキシダーゼA阻害薬(モクロベミド)を予め経口投与することにより、本剤のAUCは約1.8倍増加し、消失半減期は約1.4倍延長した。
β遮断薬(プロプラノロール)、Ca拮抗薬(フルナリジン)あるいはアルコールとの併用投与において、本剤の薬物動態に変化は認められなかった。
4. その他の薬物速度論的パラメータ
血漿蛋白結合率:約34%(in vitro)
表1
製剤 投与量 Cmax
(ng/mL) AUC0-8
(ng・hr/mL) Tmax
(hr) t1/2
(hr)
アンプル製剤 3mg 56.9±11.6 52.2±5.6 0.23±0.06 1.78±0.27
キット製剤 3mg 64.7±13.0 52.8±5.4 0.18±0.04 1.71±0.26
(平均値±標準偏差、n=24)
表2
Cmax AUC0-8
幾何平均値の比(キット製剤/アンプル製剤) 1.138 1.010
幾何平均値の比の90%信頼区間 1.052-1.231 0.985-1.036
臨床成績
1. イミグランキット皮下注3mgでの成績
片頭痛及び群発頭痛患者を対象に本キット製剤を自己注射した時の成績は以下のとおりであった。
(1) 頭痛改善度及び適正自己注射率
(表3参照)
(2) 患者評価によるキット製剤の使用感
(表4参照)
(3) 頭痛改善度の経時的推移
(表5参照)
図-2 頭痛改善度の経時的推移
2. イミグラン注3での成績
2種の二重盲検比較試験を含む臨床試験において、効果判定が行われ、かつ承認用量が投与された108例の臨床成績(頭痛改善度)の概要は以下のとおりである5)~12)。
また、片頭痛及び群発頭痛患者を対象としたプラセボとの二重盲検比較試験により、イミグラン注3の有用性が認められている。(表6参照)
表3
対