の生成作用、ファクターXIIIの活性化によるフィブリンの安定化作用、及び血小板凝集作用を強力に阻害することによって、抗凝血作用を現す。1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
アルガトロバン水和物(Argatroban Hydrate)
化学名
(2R,4R)-4-Methyl-1-((2S)-2-{[(3RS)-3-methyl-1,2,3,4-tetrahydroquinolin-8-yl]sulfonyl}amino-5-guanidinopentanoyl)piperidine-2-carboxylic acid monohydrate
分子式
C23H36N6O5S・H2O
分子量
526.65
構造式
性状
・白色の結晶又は結晶性の粉末で、味は苦い。
・酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
・光によって徐々に分解する。
取扱い上の注意
1. シリンジ製品に関する注意
(1)
ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。使用に際しては、開封口からゆっくり開けること。
(2)
シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
(3)
ブリスター包装から取り出す際、プランジャーを持って引き出さないこと。[ガスケットが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある。]
(4)
薬液が漏れている場合や、薬液に混濁や浮遊物等の異常が認められるときは使用しないこと。
(5)
シリンジに破損等の異常が認められるときは使用しないこと。
(6)
シリンジ先端のキャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
(7)
注入前後ともにプランジャーを引かないこと。
(8)
開封後の使用は一回限りとし、使用後の残液は容器とともに速やかに廃棄すること。
(9)
シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。
(10)
注射針等を接続する場合は誤刺に注意し、しっかりと固定すること。
(11)
本剤は光分解をうけやすいので、シリンジは使用の直前にブリスター包装より取り出し、直ちに使用すること。
2. 安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験[室温(1~30℃)、3年間]の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、アルガトロバン注シリンジ10mg「NP」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。2)
包装
20mL×10シリンジ
主要文献及び文献請求先
主要文献
1)
第十六改正日本薬局方解説書
2)
ニプロ(株):社内資料(安定性試験)
文献請求先
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献欄に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒531-8510 大阪市北区本庄西3丁目9番3号
0120-226-898
FAX 06-6375-0177
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
ニプロ株式会社
大阪市北区本庄西3丁目9番3号
その他の説明(付属機器の取り扱い等)
*製品仕様(構成と各部の名称)
シリンジの先端部はロックタイプです。
操作方法
1.
ブリスター包装を開封する。
2つの“開封口”(下図(1)、(2))から側面全体(下図(3))を開封し、シールをゆっくり剥がしながら開封する。
注意:ブリスター包装は使用直前まで開封しないこと。
2.
シリンジを取り出す。
注意:プランジャーを持って引き出さないこと。[ガスケットが変形し、プランジャーが外れたり、薬液が漏出するおそれがある。]
3.
シリンジ先端のキャップをゆっくり回転させながら外す。[薬液が飛び散る等のおそれがある。]
注意:キャップを外した後、シリンジ先端部に触れないこと。
4.
注射針を接続し、注射針を輸液のゴム栓の混注口に真っ直ぐ刺し、薬液を注入する。
血液体外循環時の灌流血液の凝固防止(血液透析)に使用する場合は、シリンジ内の空気を除去後、血液回路等に接続し、薬液を注入する。
注意:
・必要に応じてアルコール綿等で清拭消毒すること。
・プランジャーは回さないこと。[外れるおそれがある。]