処置の既往等が知られている。
本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に歯科処置が必要になった場合には、できる限り非侵襲的な歯科処置を受けるよう指導すること。
また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること。
7.
**ビスホスホネート系薬剤を使用している患者において、外耳道骨壊死が発現したとの報告がある。これらの報告では、耳の感染や外傷に関連して発現した症例も認められることから、外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合には、耳鼻咽喉科を受診するよう指導すること。
8.
ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部や鼠径部等において前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の大腿骨の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと。
9.
多発性骨髄腫及び固形癌骨転移患者において本剤を投与する場合、化学療法あるいは内分泌療法等の抗癌療法と併用することが望ましい。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
カルシトニン製剤(カルシトニン、エルカトニン、サケカルシトニン)
臨床症状・措置方法
血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。注)
機序・危険因子
相互に作用を増強する。
2. 薬剤名等
アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン等)
臨床症状・措置方法
長期間にわたり血清カルシウムが低下するおそれがある。注)
機序・危険因子
相互に作用を増強する。
3. 薬剤名等
シナカルセト
臨床症状・措置方法
血清カルシウムが低下するおそれがある。注)
機序・危険因子
相互に作用を増強する。
注)「重要な基本的注意」の項参照
副作用
悪性腫瘍による高カルシウム血症
国内での臨床試験26例中22例(84.6%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。そのうち臨床症状が17例(65.4%)、臨床検査値異常は13例(50.0%)に認められた。主な臨床症状は、発熱14例(53.8%)、低リン酸血症3例(11.5%)、低カリウム血症2例(7.7%)等であった。また、臨床検査値異常の主なものは、血中リン酸塩減少7例(26.9%)、尿中β2-ミクログロブリン増加4例(15.4%)、血中カリウム減少2例(7.7%)等であった。
外国における2つの第II相比較試験(本剤4mg、8mg又はパミドロン酸二ナトリウム90mgを投与した二重盲検比較試験)において本剤4mg投与群86例中18例(20.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、発熱6例(7.0%)、低カルシウム血症5例(5.8%)、低リン酸血症3例(3.5%)等であった。
多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変
国内での臨床試験(乳癌骨転移患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験)において本剤4mg投与群114例中71例(62.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、発熱48例(42.1%)、嘔気15例(13.2%)、けん怠感15例(13.2%)、頭痛13例(11.4%)、骨痛10例(8.8%)、関節痛8例(7.0%)等であった。また、臨床検査値異常の主なものは、尿中β2-ミクログロブリン増加7例(6.1%)、β-Nアセチル-D-グルコサミニダーゼ増加6例(5.3%)等であった。
外国における4つの臨床試験(固形癌骨転移及び多発性骨髄腫患者を対象とした二重盲検比較試験)において本剤4mg投与群1,099例中387例(35.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、骨痛100例(9.1%)、発熱79例(7.2%)、嘔気64例(5.8%)、疲労45例(4.1%)、インフルエンザ様疾患40例(3.6%)等であった。
重大な副作用
1. 急性腎不全、間質性腎炎
急性腎不全、間質性腎炎等の腎障害(1%~10%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(【警告】、「重要な基本的注意」の項参照)
2. うっ血性心不全(浮腫、呼吸困難、肺水腫)(頻度不明)
輸液過量負荷によりうっ血性心不全(浮腫、呼吸困難、肺水腫)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。(【警告】の項参照)
3. 低カルシウム血症(5%未満)
QT延長、痙攣、テタニー、しびれ、失見当識等を伴う低カルシウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、カルシウム剤の点滴投与等の適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
4. 間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
5. 顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)
顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
6. **外耳道骨壊死(頻度不明)
外耳道骨壊死があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
7. 大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明)
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
その他の副作用
1. 血液系
(頻度不明)&