けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
3.
下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
通常、成人にはイブプロフェンとして、1回量200mgを頓用する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大600mgを限度とする。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
[ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。]
2.
消化性潰瘍の既往歴のある患者
[消化性潰瘍を再発させることがある。]
3.
血液の異常又はその既往歴のある患者
[血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。]
4.
出血傾向のある患者
[血小板機能低下が起こることがあるので、出血傾向を助長するおそれがある。]
5.
肝障害又はその既往歴のある患者
[肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。]
6.
腎障害又はその既往歴のある患者あるいは腎血流量が低下している患者
[腎障害を悪化又は再発あるいは誘発させるおそれがある。]
7.
心機能異常のある患者
[心機能異常を悪化させるおそれがある。]
8.
高血圧症のある患者
[血圧を上昇させるおそれがある。]
9.
過敏症の既往歴のある患者
10.
気管支喘息のある患者
[気管支喘息患者の中にはアスピリン喘息患者も含まれており、それらの患者では喘息発作を誘発することがある。]
11.
全身性エリテマトーデス(SLE)の患者
[SLE症状(腎障害等)を悪化させるおそれがある。また、無菌性髄膜炎があらわれることがある。]
12.
混合性結合組織病(MCTD)の患者
[無菌性髄膜炎があらわれることがある。]
13.
潰瘍性大腸炎の患者
[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。]
14.
クローン氏病の患者
[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある。]
15.
高齢者及び小児
[「重要な基本的注意」「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
1.
消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
2.
慢性疾患(関節リウマチ等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
(1)
長期投与する場合には定期的に臨床検査(尿検査、血液検査及び肝機能検査等)を行うこと。また、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な措置を講ずること。
(2)
薬物療法以外の療法も考慮すること。
3.
急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
(1)
急性炎症、疼痛、発熱の程度を考慮し投与すること。
(2)
原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
(3)
原因療法があればこれを行うこと。
4.
患者の状態を十分観察し、副作用の発現に留意すること。過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う幼小児及び高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
5.
感染症を不顕性化するおそれがあるので、感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。
6.
他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
7.
高齢者及び小児には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。
相互作用
**本剤は、主として肝代謝酵素CYP2C9によって代謝される。
併用禁忌
(併用しないこと)
薬剤名等
ジドブジン
レトロビル
臨床症状・措置方法
血友病患者において出血傾向が増強したとの報告がある。
機序・危険因子
機序は不明である。
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
臨床症状・措置方法
クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)の作用を増強するおそれがあるので、用量を調節するなど注意すること。
機序・危険因子
本剤がワルファリンの血漿蛋白結合と競合し、遊離型ワルファリンが増加するためと考えられる。
薬剤名等
アスピリン製剤
(抗血小板剤として投与している場合)
臨床症状・措置方法
アスピリンの血小板凝集抑制作用を減弱するとの報告がある。
機序・危険因子
本剤が血小板シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられる。
薬剤名等
**抗凝血剤
ワルファリン等
抗血小板剤
クロピドグレル等
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
フルボキサミン、パロキセチン等
臨床症状・措置方法
消化管出血が増強されるおそれがある。
機序・危険因子
相互に作用を増強すると考えられる。
薬剤名等
リチウム製剤
炭酸リチウム
臨床症状・措置方法
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告があるので、併用する場合にはリチウムの血中濃度をモニターするなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。
機序・危険因子
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎でのナトリウム排泄が減少してリチウムクリアランスを低下させ、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられる。
薬剤名等
**チアジド系利尿薬
ヒドロクロロチアジド
ループ利尿薬
フロセミド
臨床症状・措置方法
これら利尿薬の作用を減弱するとの報告がある。
機序・危険因子
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、水・ナトリウムの体内貯留が生じるためと考えられる。
薬剤名等
**ACE阻害剤
エナラプリル等
β遮