ELOCTATE Intravenous(Efraloctocog Alfa(Genetical Recombination))(五)
注4)凝固一段法による測定
注5)本剤及び対照薬ルリオクトコグ アルファの薬物動態を検討した評価可能な日本人患者1例、本剤のみの薬物動態を検討した評価可能な日本人患者12例
*表3
薬物動態パラメータ
平均値(95%信頼区間)注6) |
12歳未満を対象とした試験 |
12歳未満を対象とした試験 |
12歳以上を対象とした試験 |
|
6歳未満
(1-5歳) |
6-12歳未満
(6-11歳) |
12歳-18歳未満
(12-17歳) |
|
N=23 |
N=31 |
N=11 |
t1/2(時間) |
12.3
(11.0,13.7) |
13.5
(11.4,15.8) |
16.0
(13.9, 18.5) |
CL(mL/時間/kg) |
3.46
(3.06,3.91) |
2.61
(2.26,3.01) |
2.62
(2.33, 2.94) |
Vss(mL/kg) |
57.9
(54.1,62.0) |
49.5
(44.1,55.6) |
59.4
(52.7,67.0) |
上昇値
[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)] |
1.90
(1.79,2.02) |
2.30
(2.04,2.59) |
1.81
(1.56, 2.09) |
注6)凝固一段法による測定
臨床成績
12~65歳の治療歴のある血友病A患者(内因性血液凝固第VIII因子活性が1%未満)165例を対象に、2種類の定期的な投与時の有効性、急性出血時及び周術期の止血効果を検討する国際共同第3相臨床試験が実施された。2)
(1) 定期的な投与(定期補充療法)に関する有効性
定期的に本剤を投与する群として、Arm1及びArm2が設定された。Arm1の被験者は、1日目に25国際単位/kg、4日目に50国際単位/kgの週2回投与から開始した。その後、トラフ値を1~3%、又は臨床所見に応じてより高いトラフ値を維持できるように、個別に投与量は25~65国際単位の範囲で、投与間隔は3~5日の範囲で適宜調節された。Arm2の被験者は65国際単位/kgを7日間毎に本剤の投与を受けた。定期的に本剤を投与する群(Arm1及びArm2)の年間出血エピソード回数は以下のとおりであり、出血時に本剤を投与する群(Arm3)と比較して、年間出血エピソード回数が減少した。
(臨床成績の表参照)
(2) 急性出血の止血効果
757件の出血のうち97.7%(740/757件)が、本剤1回又は2回の投与により止血した。また、本剤の初回投与での止血効果が評価された745件の出血のうち、78.1%(582/745件)が著効又は有効であった。
(3) 周術期の止血効果
9例の患者において、9件の大手術が実施された。すべての大手術において、止血効果は著効又は有効と評価された。
臨床成績の表
Arm1(117例) |
Arm2(24例) |
Arm3(23例) |
年間出血エピソード回数注7)
[95%信頼区間] |
2.91
[2.30,3.68] |
8.92
[5.48,14.51] |
37.25
[24.03,57.74] |
年間出血エピソード回数の群間比(減少率)注7)
[95%信頼区間] |
0.08
[0.05,0.13] |
0.24
[0.12,0.46] |
- |
注7)投与群を固定効果、評価期間の日数の対数をオフセットとした負の二項回帰モデル
薬効薬理
作用機序:
本剤は、内在性血液凝固第VIII因子と類似の機能的特性を有しており、第VIII因子欠乏を一時的に補正し出血傾向を補正する。また、本剤に含まれるヒト免疫グロブリンG1のFc領域は、血液中の免疫グロブリンの再循環に関与するNeonatal Fc受容体と結合し、血液凝固第VIII因子活性の長時間の維持に寄与すると考えられる。
主な非臨床成績:
血友病Aマウス(尾出血モデル)において、本剤の定期補充療法及び急性出血の補充療法に関する止血効果が認められている。また、血友病Aマウス及び血友病Aイヌにおいて、本剤の血漿中薬物動態と相関して血漿中第VIII因子活性の延長が認められている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
エフラロクトコグ アルファ(遺伝子組換え)
Efraloctocog Alfa(Genetical Recombination)〔JAN〕
本質
エフラロクトコグ アルファは、遺伝子組換えFc-ヒト血液凝固第VIII因子(FVIII)融合糖タンパク質(分子量:約225,000)であり、754個のアミノ酸残基からなるA鎖、911個のアミノ酸残基からなるB鎖、及び227個のアミノ酸残基からなるC鎖で構成される。A鎖はFVIIIの1~743番目及び1638~1648番目のアミノ酸に相当する。B鎖の1~684番目のアミノ酸はFVIIIの1649~2332番目のアミノ酸に相当する。B鎖の685~911番目のアミノ酸及びC鎖は、ヒトIgG1のFcドメインに相当する。エフラロクトコグ アルファは、ヒト胎児由来腎細胞により産生される。
取扱い上の注意
記録の保存
本剤は特定生物由来製品ではないが、血液製剤代替医薬品であることから、本剤を血液凝固第VIII因子欠乏患者に投与(処 |