い投与量及び頻回の投与が必要となる可能性があるため、投与量及び投与頻度の調整について適宜検討すること。[「薬物動態」の項参照]
適用上の注意
1. 調製時:
(1)
本剤及び添付溶解液を冷所保存している場合、調製前に室温に戻しておくこと。
(2)
添付された溶解液のみ使用すること。本剤に溶解液全量を加えた後、静かに円を描くように回して溶解すること(激しく振とうしないこと)。
(3)
他の製剤と混合しないこと。
(4)
溶解した液を注射器に移す場合、添付のフィルター付バイアルアダプターを用いること。
(5)
溶解した液は、室温(30℃まで)で6時間保存することができる。6時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
(6)
使用後の残液は細菌感染のおそれがあるので使用しないこと。
2. 投与時:
(1)
他剤と同じチューブを使用しないこと。また、他剤に使用した容器で、本剤と希釈液を混合しないこと。
(2)
溶解した液は、わずかな乳白色又は無色である。沈殿又は濁りが認められる場合、使用しないこと。
3. 在宅自己注射:
(1)
患者が家庭で保存する場合においては、冷蔵庫内で保存することが望ましいが、室温(30℃以下)で保存することもできる。室温で保存した場合には、使用期限を超えない範囲で6ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
(2)
子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管に十分注意すること。
(3)
光の影響を防ぐために、薬剤バイアルは外箱に入れた状態で保存すること。
(4)
使用済みの医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。
その他の注意
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない。
薬物動態
1. 成人(日本人及び外国人)1)
15歳以上の血友病A患者(内因性血液凝固第VIII因子活性が1%未満)を対象に、50国際単位/kgの本剤及びルリオクトコグ アルファを単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。本剤の平均消失半減期は、対照薬であるルリオクトコグ アルファと比較して1.53倍であった。
(薬物動態の表1参照)
また、日本人及び外国人に50国際単位/kgの本剤を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
(薬物動態の表2参照)
2. *小児(外国人)1)
18歳未満の血友病A患者(内因性血液凝固第VIII因子活性が1%未満)を対象に、50国際単位/kgの本剤を単回静脈内投与した際の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。
(薬物動態の表3参照)
薬物動態の表
表1
薬物動態パラメータ
平均値(95%信頼区間)注3) |
本剤 |
ルリオクトコグ アルファ |
ルリオクトコグ アルファに対する本剤の比 |
|
N=28 |
N=28 |
N=28 |
t1/2(時間) |
19.0
(17.0,21.1) |
12.4
(11.1,13.9) |
1.53
(1.36,1.71) |
CL(mL/時間/kg) |
1.95
(1.71,2.22) |
3.04
(2.71,3.41) |
0.64
(0.60,0.69) |
Vss(mL/kg) |
49.1
(46.6,51.7) |
51.2
(47.2,55.5) |
0.96
(0.90,1.02) |
上昇値
[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)] |
2.24
(2.11,2.38) |
2.35
(2.21,2.50) |
0.95
(0.91,0.99) |
Time 1%(日) |
4.918
(4.434,5.455) |
3.298
(2.985,3.645) |
1.49
(1.41,1.57) |
t1/2(消失相半減期)、CL(クリアランス)、Vss(定常状態分布容積)、Time 1%(FVIII活性がベースラインの1%以上を維持した期間)
注3)凝固一段法による測定
表2
薬物動態パラメータ
平均値(95%信頼区間)注4) |
日本人 |
外国人 |
|
N=13注5) |
N=28 |
t1/2(時間) |
19.04
(15.70,23.09) |
18.24
(16.31,20.40) |
CL(mL/時間/kg) |
2.381
(1.927,2.942) |
2.065
(1.797,2.374) |
Vss(mL/kg) |
64.27
(61.54,67.13) |
51.42
(48.36,54.67) |
上昇値
[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)] |
1.6810
(1.5383,1.8369) |
2.2156
(2.0773,2.3631) |