こと。
2.
脳梗塞患者への投与にあたっては、他の血小板凝集を抑制する薬剤等との相互作用に注意するとともに、高血圧が持続する患者への投与は慎重に行い、投与中は十分な血圧のコントロールを行うこと。(「慎重投与1.」の項及び「相互作用」の項参照)
3.
冠動脈狭窄を合併する患者で、本剤を投与中に過度の脈拍数増加があらわれた場合には、狭心症を誘発する可能性があるので、このような場合には減量又は中止するなどの適切な処置を行うこと。(〔警告〕の項、「慎重投与4.」の項、「副作用 重大な副作用1.うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍」の項及び〔臨床成績〕の項参照)
4.
本剤はPDE3阻害作用を有する薬剤である。海外においてPDE3阻害作用を有する薬剤(ミルリノン1)、ベスナリノン2))に関しては、うっ血性心不全(NYHA分類III~IV)患者を対象にしたプラセボ対照長期比較試験において、生存率がプラセボより低かったとの報告がある。また、うっ血性心不全を有しない患者において、本剤を含むPDE3阻害剤を長期投与した場合の予後は明らかではない。
5.
本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)
相互作用
相互作用の概略
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6、CYP2C19で代謝される。(〔薬物動態〕の項参照)
併用注意
(併用に注意すること)
1. 薬剤名等
抗凝固剤
ワルファリン等
血小板凝集を抑制する薬剤
アスピリン、チクロピジン塩酸塩、クロピドグレル硫酸塩等
血栓溶解剤
ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等
プロスタグランジンE1製剤及びその誘導体
アルプロスタジル、リマプロスト アルファデクス等
臨床症状・措置方法
出血した時、それを助長するおそれがある。併用時には出血等の副作用を予知するため、血液凝固能検査等を十分に行う。
機序・危険因子
本剤は血小板凝集抑制作用を有するため、これら薬剤と併用すると出血を助長するおそれがある。
2. 薬剤名等
薬物代謝酵素(CYP3A4)を阻害する薬剤
マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)
HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)
アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ミコナゾール等)
シメチジン、ジルチアゼム塩酸塩等
グレープフルーツジュース
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
また、グレープフルーツジュースとの同時服用をしないように注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤あるいはグレープフルーツジュースの成分がCYP3A4を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある。
3. 薬剤名等
薬物代謝酵素(CYP2C19)を阻害する薬剤
オメプラゾール等
臨床症状・措置方法
本剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合は減量あるいは低用量から開始するなど注意すること。
機序・危険因子
これらの薬剤がCYP2C19を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇することがある。
副作用
副作用等発現状況の概要
慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
〈国内臨床試験〉
安全性解析の対象となった1,035例中、臨床検査値の異常を含む副作用が90例(8.7%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(3.2%)、頻脈(1.0%)、腹痛(0.8%)、悪心・嘔吐(0.8%)、めまい(0.7%)であった。(プレタール錠承認時)
〈使用成績調査〉
安全性解析の対象となった3,335例中、臨床検査値の異常を含む副作用が209例(6.3%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(3.4%)、動悸(0.7%)、めまい(0.5%)、下痢(0.3%)、悪心・嘔吐(0.3%)であった。(プレタール錠再審査終了時)
脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制
〈国内臨床試験〉
安全性解析の対象となった520例中、臨床検査値の異常を含む副作用が137例(26.3%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(12.9%)、動悸(5.2%)、悪心・嘔吐(2.7%)、めまい(1.7%)、発疹(1.3%)であった。(プレタール錠効能追加時)
〈長期特別調査〉
安全性解析の対象となった1,075例中、臨床検査値の異常を含む副作用が239例(22.2%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(4.6%)、AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P・LDHの上昇等の肝機能障害(3.6%)、動悸(2.9%)、頻脈(2.2%)、貧血(1.1%)、白血球減少(1.1%)であった。(再審査終了時)
〈市販後臨床試験〉
安全性解析の対象となった1,337例中、臨床検査値の異常を含む副作用が702例(52.5%)に認められた。主な副作用は、頭痛・頭重感(17.7%)、動悸(10.5%)、頻脈(9.5%)、心房細動・上室性頻拍・上室性期外収縮・心室性期外収縮等の不整脈(3.7%)、腹痛(3.0%)であった。(再審査終了時)
以下の「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、承認時、効能追加時、使用成績調査、長期特別調査及び市販後臨床試験の集計に基づく。
また、別途市販後に報告された頻度の算出できない副作用を含む。
重大な副作用
1. うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症(各0.1~5%未満)、心室頻拍(頻度不明*)
うっ血性心不全、心筋梗塞、狭心症、心室頻拍があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2. 出血
〈脳出血等の頭蓋内出血(0.1~5%未満)〉
脳出血等の頭蓋内出血(初期症状:頭痛、悪心・嘔吐、意識障害、片麻痺等)があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈肺出血(0.1%未満)、消化管出血、鼻出血、眼底出血(各0.1~5%未満)等〉
肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血等があらわれることがある。このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. 胃・十二指腸潰瘍(0.1~5%未満)
出血を伴う胃・十二指腸潰瘍があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認